NetFile により、企業のイントラネット内部にセキュリティー保護されて常駐するファイルシステムに、リモートアクセスして操作することができます。
NetFile は、NFS、jCIFS、および FTP などの標準プロトコルを使用して、ユーザーがアクセス権を持つすべての UNIX または Microsoft Windows ファイルシステムに接続します。NetFile を使用して、ファイル管理アプリケーションで一般的なほとんどのファイル操作を実行できます。
さまざまなファイルシステムにアクセスするため、NetFile には 3 つのコンポーネントが組み込まれています。
NetFile Java 1 アプレット 。AWT ベースのユーザーインタフェースを搭載しています。Java 2 をサポートできない旧バージョンのブラウザの場合に使用します。
NetFile Java 2 アプレット 。Swing ベースのユーザーインタフェースを搭載しています。Java プラグインをサポートするブラウザの場合に使用します。
NetFile サーブレット 。Web コンテナには、NetFile アプレットの種類ごとに 1 つずつ、合計 2 つの NetFile サーブレットが入っています。サーブレットは、異なるタイプのファイルシステムに接続し、NetFile に設定された操作を実行し、表示用の情報をアプレットに返信する機能を実行します。
NetFile は国際化されているので、ロケール (文字エンコード) に関係なくファイルシステムにアクセスできます。
NetFile は、Access Manager を使用して、NetFile 自体のプロファイル、ユーザー設定、および優先設定を保存します。NetFile は、Portal Server 管理コンソールを使用して管理します。
Portal Server デスクトップでユーザーが NetFile リンクを選択すると、NetFile サーブレットは、ユーザーが有効な SSO トークンを持ち、NetFile を実行する権限を持っているかどうかを確認します。有効なトークンと権限を確認できると、アプレットがブラウザにレンダリングされます。NetFile アプレットは、もう一度サーブレットに接続して、サイズ、ロケール、リソースバンドル、およびユーザー設定と優先設定など、それ自体の設定情報を取得します。NetFile は、ユーザーの SSO トークンを使用して、ロケール情報と、ユーザー名、メール ID、およびメールサーバーなどの他のユーザー情報を取得します。ユーザー設定には、ユーザーが組織またはロールから継承した設定、ユーザーによってカスタマイズされた設定、および前の NetFile セッションを終了するときにユーザーが保存した設定などがあります。
NetFile は、ユーザーによって入力される資格を使用して、ファイルシステムへのアクセスを許可する前にユーザーを認証します。
資格には、ユーザー名、パスワード、および Microsoft Windows または Novell のどちらか該当するドメインなどがあります。それぞれの共有では独立パスワードを使用するので、ユーザーは共通ホストを除き、すべての追加する共有ごとに自分の資格を入力する必要があります。
NetFile は、Access Manager から UNIX 認証を使用して、NFS ファイルシステムへのアクセス権を与えます。FTP プロトコルと jCIFS プロトコルに従ってアクセスするファイルシステムの場合は、プロトコル自体が備える手法を使用して資格を検証します。
NetFile は、さまざまな方法でファイルシステムのアクセス制御を行います。プロトコルに基づいて、特定のファイルシステムへのユーザーのアクセスを拒否できます。たとえば、NFS によってのみアクセス可能なファイルシステムへの特定のユーザー、ロール、または組織のアクセスを拒否できます。
NetFile を設定し、組織からサブ組織、およびユーザーにいたるまでのすべてのレベルで、ファイルシステムへのアクセスを許可または拒否できます。また、特定のサーバーへのアクセスを許可または拒否することも可能です。ユーザーのファイルシステムへのアクセスは、Microsoft Windows、FTP、NFS、および NetWare を介した FTP などのホストのタイプに応じて許可または拒否できます。たとえば、組織のすべてのユーザーに対し Microsoft Windows ホストへのアクセスを拒否できます。また、組織またはロールのレベルで共通ホストのセットを指定し、その組織またはロールのすべてのユーザーが共通ホストにアクセスできるようにして、ユーザーが各組織またはロールのすべてに自分を追加する必要をなくすこともできます。
NetFile サービスの一部として、許可される URL リストまたは拒否される URL リストを設定し、組織、ロール、またはユーザーのレベルでサーバーへのアクセスを許可または拒否できます。拒否される URL リストは、許可される URL リストよりも優先されます。許可される URL リストと拒否される URL リストには、ワイルドカード文字 * を使用して、同一ドメインまたはサブドメイン内のサーバーセットへのアクセスを許可または拒否できます。
SSL 対応の Secure Remote Access を有効にして NetFile を使用すると、NetFile アプレットから背後のファイルシステムへのすべての接続は、ゲートウェイとブラウザの間に確立された SSL 接続を使用して実行されます。通常は、ゲートウェイを DMZ に設置し、第 2 ファイルウォールで開くポートの数を制限する (通常は 1 つのみ) ので、ファイルシステムへのアクセスを許可してもセキュリティーは低下しません。
NetFile は、一般的なファイル管理アプリケーションと同様、リモートファイル管理アプリケーションに適した機能セットを備えています。NetFile によりユーザーは、ローカルとリモートのファイルシステムの間でファイルをアップロードまたはダウンロードできます (共有)。ローカルからリモートファイルシステムにアップロードするファイルのサイズは、Portal Server 管理コンソールを使用して制限できます。
またユーザーは、複数のファイルを選択し、GZIP および ZIP で圧縮することも可能です。複数のファイルを選択し、複数の添付ファイルとして 1 通の電子メールで送信できます。NetFile は、Access Manager の SSO トークンを使用し、IMAP サーバー、ユーザー名、パスワード、および返信アドレスなどのユーザーの電子メール設定にアクセスして、電子メールを送信します。
NetFile ウィンドウのファイルをダブルクリックすると、MIME タイプに対応したアプリケーションが起動し、ファイルが開きます。NetFile には、一般的なほとんどのファイルタイプ (拡張子) をマッピングしたデフォルトの MIME タイプ設定ファイルと、編集して新規マッピングを追加できる MIME タイプがあります。
NetFile を使用してファイルを検索し、別のウィンドウにリストを表示できます。各検索結果は、以前の検索結果のウィンドウを表示した状態で、新規ウィンドウに表示されます。特定の共有で使用される文字エンコードのタイプはユーザーが設定でき、共有の設定項目の一部になっています。文字エンコード方法を指定しないと、共有機能で動作する間、NetFile は ISO-8859-1 を使用します。ISO-8859-1 エンコードは、ほとんどの共通言語を処理することができます。ISO-8859-1 エンコードにより、NetFile は任意の言語でファイルのリストを作成し、内容を破壊せずに任意の言語でファイルを変換できます。
NetFile は、ファイルを電子メールで送信する場合にのみ、NetFile Java 1 と Java 2 の両方で一時ファイルを作成します。一時ファイルは、Microsoft Windows ファイルシステムとローカルシステムファイルの間で、jCIFS プロトコルによってファイルをアップロードおよびダウンロードする時には作成されません。
NetFile は、ディレクトリとリモートファイルの削除をサポートします。リモートディレクトリ内のすべての内容は、再帰的に削除されます。
NetFile では、マルチスレッドを使用して、複数の操作を同時に実行する際の柔軟性を高めています。たとえば、ユーザーは検索操作を行い、ファイルのアップロードを開始して、電子メールでファイルを送信できます。NetFile はこれら 3 つの操作を同時に実行し、さらにユーザーがファイルのリストを参照することを許可します。