応答ファイルを作成するには、レコードを入力するために、最初にインストーラを実行します。インストーラが生成する応答ファイルを使用することで、リアルタイムでの依存性チェックとエラーレポートの機能を活用できます。
応答ファイルの形式は .ini ファイルに似ていますが、応答ファイルの拡張子は .iss です。応答ファイルは、データエントリが埋め込まれた複数のセクションで構成されている、プレーンテキストファイルです。デフォルトでは、Setup.iss という名前の応答ファイルが Windows System フォルダ内に作成されます。
インストーラの使用経験が豊富な場合、応答ファイルを手作業で作成することに慣れているかもしれません。しかし、この方法では、インストール時、設定時、またはサーバーの起動時に問題が発生する恐れがあります。
コマンドプロンプトで、インストーラが格納されているディレクトリに移動します。
cd JavaES-install-dir
Setup.bat /r コマンドを使用して、デフォルトの場所、システムの Windows フォルダ、指定した場所のいずれかに応答ファイルを作成します。
応答ファイルを作成する場所と応答ファイルの名前を指定するには、/f1 オプションを使用します。予期しない結果を回避するため、.iss 拡張子を持つファイルの絶対パスを指定します。たとえば、次のように入力します。
Setup.bat /r /f1"C:\Temp\example.iss"
インストールを開始するには、\Windows\setup.exe ではなく、\Setup.bat を実行してください。
サイレントインストーラで実行する処理に合わせて情報を入力しながら、インストールを続行します。
入力したデータ型と選択したオプションはすべて、.iss ファイルに記録されます。
インストール処理の最後に応答ファイルが生成されます。
応答ファイルを生成したあとでも、その応答ファイルを編集して、ローカルパラメータを変更することができます。変更できるパラメータには、管理者ユーザー ID、管理者パスワード、パスワード再入力などがあります。
応答ファイルを編集する場合は、次のガイドラインに従ってください。
値を編集する以外は、パラメータを変更しないでください。
値が指定されていない場合でも、パラメータを削除しないでください。
パラメータを追加しないでください。
パラメータの順序を変更しないでください。
元のタイプと形式に注意し、新しい値を入力するときはそれに従ってください。
削除する値の代わりに、ほかの値を入力します。パラメータが必須の場合、そのパラメータが削除されているとインストールまたは設定に失敗する可能性があります。
コンポーネントを追加するには、SunJavaES-count= (total) と SunJavaES-(count number)=SunJavaES\... の両方を変更します。次に例を示します。
元のデータ:
SunJavaES-count=2 SunJavaES-0=SunJavaES\MessageQueue SunJavaES-1=SunJavaES\DirectoryServer
変更後のデータ:
SunJavaES-count=3 SunJavaES-0=SunJavaES\MessageQueue SunJavaES-1=SunJavaES\DirectoryServer SunJavaES-2=SunJavaES\WebServer
応答ファイルの詳細については、付録 C 「応答ファイルの例: サイレントインストール」を参照してください。
サブコンポーネントを追加するには、合計カウントとカウント数の両方を変更します。サブコンポーネントは、メインコンポーネントのあとに追加されます。次に例を示します。
SunJavaES-3=SunJavaES\AccessManager\AMAdministrationConsole
応答ファイルには、SdWelcome ダイアログボックスに対応するセクションもあります。次に例を示します。
[{311E6252-893E-4445-B865-94DAFF5C500C}-SdWelcome-0] Result=1
セクションヘッダー [{311E6252-893E-4445-B865-94DAFF5C500C}-SdWelcome-0] は、このデータが、ProductCode (および PRODUCT_GUID) 値が {311E6252-893E-4445-B865-94DAFF5C500C} であるコンポーネントの SdWelcome ダイアログボックスに関係することを示します。
ヘッダーの末尾にある -0 は、これが SdWelcome への最初の呼び出しであることを示しています。インストール中に 2 番目の SdWelcome ダイアログボックスが表示された場合、ヘッダーの末尾は -1 となります。
Result=1 は、SdWelcome 関数からの戻り値を示しています。戻り値 1 は、「次へ」ボタンをクリックしたことを示しています。
SdSetupType ダイアログボックスでは、Quick_Configure が「インストール中に自動的に設定」を、Configure_Later が「インストール後に手動で設定」を指定します。