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Sun Java System Connector for Microsoft Outlook デスクトップインストールガイド

第 1 章
デスクトップでのソフトウェアのインストールと設定


セットアップ手順について

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook をデスクトップにインストールする手順は、ユーザーの現在のシステム設定や、以前の Outlook の形式から新しい形式に変換するデータの量 (変換するデータがある場合) などの要因に応じて異なる可能性があります。このマニュアルでは、さまざまなユーザーに表示される可能性のあるすべての画面表示について説明しますが、ユーザーがすべてを目にすることはほとんどないため、該当しない画面表示はスキップします。

システム要件

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook に必要な要件は次のとおりです。

大きな pst ファイルの変換が中断された場合

大きなファイルの変換が完了する前に (停電などによって) 中断された場合は、セットアップウィザードの復旧機能を利用すると、最初からやり直すことなく、中断された変換を完了できます。この状況が実際に発生した場合は、第 2 章「個人用フォルダ (.pst) ファイルの変換が中断された場合」を参照してください。


セットアップ手順

ここでは、デスクトップに Sun Java System Connector for Microsoft Outlook をインストールして設定するために必要な手順について説明します。

手順 1: セットアップウィザードの起動

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook セットアップウィザードの起動方法は、ネットワーク管理者が説明します。ほとんどの場合、「スタート」ボタンからプログラム名を探すか、デスクトップでアイコンをクリックするか、ネットワークの特定の場所を参照して起動します。どんな方法でセットアップウィザードを開始した場合でも、手順は、図 1-1 に示す「ようこそ」画面から始まります。

図 1-1 セットアップウィザード: 「ようこそ」画面

セットアップウィザード: 「ようこそ」画面

  1. 「ようこそ」画面の「次へ」をクリックします。
  2. セットアップウィザードは、システムが次の条件を満たしているかどうかを調べます。

    • Microsoft Outlook がデフォルトの電子メールクライアントとして指定され、使用する Outlook のバージョンを Connector ソフトウェアがサポートしていること
    • Connector ソフトウェアと互換性のない Sun ONE Sync プログラムがインストールされていないこと
    • Outlook が、デフォルトの電子メールクライアントとして設定されていない場合、または Sun ONE Sync プログラムがインストールされている場合は、ウィザードがこれを通知し、確認の上プログラムを終了するように指示します (問題を解決した後で、このセットアップウィザードを再度実行できます)。これらの問題を解決するには、このマニュアルの第 2 章の以下の節に記載した情報と手順を参照してください。

      同様に、Outlook のバージョンがサポートされていない場合もウィザードが問題を通知し、プログラムを終了するように指示します。サポートされているバージョンの Outlook にアップグレードすれば、セットアップウィザードを再度実行できます。

      これ以外の場合、つまり、サポートされているバージョンの Outlook がデフォルトの電子メールクライアントに設定されていて、Sun ONE Sync プログラムがインストールされていない場合、 セットアップウィザードは、必要なファイルをコンピュータにコピーして、システムに Microsoft Web 発行ウィザード (WPW) がインストールされているかどうかを調べます。WPW は、空き時間スケジュールを社内のユーザーと共有できるようにするためのコンポーネントです。

  3. Microsoft Web 発行ウィザードがすでにインストールされているかどうかに応じて、手順が異なります。

手順 2: Microsoft Web 発行ウィザードのインストール

Microsoft Web 発行ウィザード (WPW) がコンピュータにすでにインストールされていることを、セットアップウィザードが検出した場合、この画面は表示されません (この手順 2 をスキップできます)。ただし、WPW がコンピュータにインストールされていない場合は、ここでインストールする必要があります。

ネットワーク内のインストール可能な WPW のコピーのファイル名と場所 (パス) は、システム管理者によってあらかじめ指定されており、図 1-2 に示すように、その情報が表示されます。WPW をインストールするには、次の手順に従います。

  1. 「次へ」をクリックします。
  2. WPW の使用許諾契約が表示されます。

  3. 使用許諾契約全体を読み、条項に同意する場合は「はい」を、同意しない場合は「いいえ」をクリックします。

「はい」と答えた場合 : インストールキットによって WPW がコンピュータにインストールされ、セットアップウィザードはインストール処理の次の段階に進みます。「手順 3: 変換する Outlook ユーザープロファイルの選択」に進んでください。

図 1-2 セットアップウィザード: 最小インストール要件を確認中

セットアップウィザード: 最小インストール要件を確認中

「いいえ」と答えた場合 : インストールキットによって WPW がコンピュータにインストールされることはなく、セットアップウィザードによる Sun Java System Connector のインストール処理全体が中止されます (セットアップウィザードによって WPW がインストールされてインストール処理が続行されるのは、「はい」ボタンをクリックして WPW 使用許諾契約に同意した場合だけです)。

手順 3: 変換する Outlook ユーザープロファイルの選択

管理者が既存のプロファイルを変換するようにセットアップウィザードを設定しているときに、セットアップウィザードが次のいずれかを検出した場合にのみ、図 1-3 に示す画面が表示され、注意を促します。

「適格」なプロファイルとは、次のような Outlook プロファイルです。

POP3 サーバーを指しているプロファイルなど、不適格なプロファイルは無視されます。

ウィザードが検出した適格なユーザープロファイルが 1 つだけであり、そのプロファイルがデフォルトのプロファイルとして指定されている場合、ウィザードは、この 1 つの適格なプロファイルを新しいソフトウェア用に変換するものと想定し、この画面をスキップします。スキップして、「手順 4: 変換する個人用フォルダ (.pst) ファイルの選択」に進んでください。

同様に、ウィザードが、変換する適格なユーザープロファイルを検出せず、この場合に新しいユーザープロファイルを作成するように管理者が設定していた場合も、この手順 3 は適用されません。さらに手順 4 と 5 もスキップできます。「手順 6: 新しい Sun Java System アカウントログイン情報の入力」から再開してください。

この画面では、新しい Sun Java System Connector ソフトウェアで使用するために変換する Outlook ユーザープロファイルを 1 つ選択します。Outlook を起動したときに表示されるダイアログボックスと非常に似ています。

変換するプロファイルを選択するには、次の手順に従います。

  1. ドロップダウンリストボックスを使用して、変換するプロファイルを選択します。
  2. 「次へ」をクリックします。

セットアップウィザードを使用して 2 つ以上のプロファイルを変換できますが、一度に変換できるのは 1 つだけです。そのため、変換するプロファイルごとに、セットアップウィザードを再度実行する必要があります。

「次へ」をクリックすると、セットアップウィザードは、選択したユーザープロファイルに関連するすべての個人用フォルダ (.pst) ファイルを検索します。「手順 4: 変換する個人用フォルダ (.pst) ファイルの選択」に進んでください。

手順 4: 変換する個人用フォルダ (.pst) ファイルの選択

セットアップウィザードでは、Exchange ユーザーの連絡先、履歴、およびメモのデータを、ローカル (デスクトップ) の Sun Java System Connector の個人用フォルダ (.pst) ファイルに変換できます。セットアップウィザードで、ネットワーク管理者が指定したファイルサイズの制限を超える個人用フォルダ (.pst) ファイルが 1 つまたは複数検出された場合に限り、この画面が表示され、注意を促します。個人用フォルダファイルのサイズが「大きく」ない場合、この手順はスキップされます。スキップして、「手順 5: Exchange のアカウントログイン情報の入力」に進んでください。

ウィザードで、1 つまたは複数の「大きな」個人用フォルダが検出された場合は、図 1-4 に示すように、これらの大きなファイルのうち今回変換するファイルを指定するように求められます。

図 1-4 セットアップウィザード: 変換する個人用フォルダ (.pst) ファイルを選択

セットアップウィザード: 変換する個人用フォルダ (.pst) ファイルを選択

セットアップウィザードは、該当するファイル名の左のボックスにチェックマークが付いているファイルだけを変換します。表示されるリストには、制限より小さな .pst ファイルが含まれることがありますが、それらは自動的に変換するよう選択され、グレー表示されます (選択を解除することはできません)。

これらのファイルが変換され、電子メールアドレスを使用できるようになります。変換されていない電子メールメッセージを読むことはできますが、変換されていないアドレスは新しいサーバーにとって理解できない形式であるため、それらに返信することはできません。一方、古いメッセージを大量に変換すると、時間がかかることがあり、個人用ストアのデータが数 G バイトに達している場合は、数時間に及ぶこともあります。変換はバックグラウンドで行われ、コンピュータで他の作業を行えますが、他のアプリケーションのパフォーマンスが低下する可能性があります。このため、非常に古い個人用ストアがあり、データを保管して読みたくても将来返信する可能性がほとんどないような場合は、これを変換しないように選択することもできます。また、単純に、大きなファイルの変換を昼休みや夜間などの後の機会まで遅らせることもできます。

  1. 今回変換するすべてのファイルを選択していること、および変換しないファイルを選択していないことを確認します。
  2. チェックマークを追加または削除するには、ボックスをクリックします。

  3. 「次へ」をクリックします。

以前の Microsoft Exchange メールボックスの個人用ログイン情報を入力するように求められます。「手順 5: Exchange のアカウントログイン情報の入力」に進んでください。

手順 5: Exchange のアカウントログイン情報の入力

選択したユーザープロファイルを使用してログインするとき、これまでこのコンピュータで Outlook を使用しており、この情報の入力が必要になるようにシステムが設定されている場合に限り、図 1-5 に示す画面が表示され、注意を促します。Exchange サーバーに既存のアカウントを持たない新しい電子メールユーザーの場合、または、ログイン時にこの情報を必要としないようにシステムが設定されている場合、この画面は表示されません。スキップして「手順 6: 新しい Sun Java System アカウントログイン情報の入力」に進んでください。

図 1-5 セットアップウィザード: Microsoft Exchange のメールボックス情報を入力

セットアップウィザード: Microsoft Exchange のメールボックス情報を入力

以前の Microsoft Exchange メールボックスに関する必要な情報を入力するには、次の手順に従います。

  1. 「ユーザ名」に、Exchange メールボックスに関連付けられている Windows アカウント名を入力します。
  2. 「ドメイン」に、Windows アカウントが存在するドメインを入力します。
  3. 「パスワード」に、Windows アカウントのパスワードを入力します。
  4. 「次へ」ボタンをクリックします。

次に、新しい Sun Java System アカウントの個人用ログイン情報を入力するように求められます。「手順 6: 新しい Sun Java System アカウントログイン情報の入力」に進んでください。

手順 6: 新しい Sun Java System アカウントログイン情報の入力

この画面 (図 1-6) は、すべてのユーザーのセットアップ手順の一部として表示されます。ここで新しい Sun Java System サーバーのログイン資格情報を入力します。

図 1-6 セットアップウィザード: Sun Java System のユーザー情報を入力

セットアップウィザード: Sun Java System のユーザー情報を入力

ネットワーク管理者がすでに情報を入力している場合、この画面のフィールドの一部がグレー表示されることがあります。同様に、Outlook にログインするたびにユーザー名とパスワードを常に要求する、または一切要求しないように管理者があらかじめ設定している場合は、「ユーザー名とパスワードを保存」チェックボックスは表示されません。

新しい Sun Java System アカウントに関する必要な情報を入力するには、次の手順に従います。

  1. 「フルネーム:」に、送信メールメッセージの「差出人」フィールドに表示される名前を入力します。これは、メッセージの受取人に表示される表示名です。
  2. 「電子メールアドレス:」に、インターネット電子メールアドレスを入力します。
  3. 「ユーザー名」に、アカウント名を入力します。
  4. 「パスワード」に、Sun Java System アカウントのパスワードを入力します。
  5. この画面に「ユーザー名とパスワードを保存」チェックボックスが表示されている場合、 このオプションを選択、または選択解除して、Outlook を起動するたびにログイン情報を入力する必要がないようにするかどうかを指定します。
  6. 「次へ」ボタンをクリックします。

セットアップウィザードは、変換するようにスケジュールされた個人用フォルダ (.pst) ファイルが、パスワードで保護されているかどうかを確認します。「手順 7: 保護された個人用フォルダ (.pst) ファイルのパスワードの入力」に進んでください。

手順 7: 保護された個人用フォルダ (.pst) ファイルのパスワードの入力

図 1-7 に示す画面は、このセットアップ手順で、変換対象として選択した個人用フォルダ (.pst) ファイルがパスワードで保護されており、そのパスワードがパスワードリストに保存されていない場合に表示されます。この画面は、変換するようスケジュールされているパスワードで保護された .pst ファイルごとに再表示されます。.pst ファイルがすべてパスワードで保護されていない場合、またはファイルのパスワードのすべてがパスワードリストに保存されている場合、セットアップウィザードは、選択されたユーザープロファイルと .pst ファイルの変換を開始します。スキップして「手順 8: 進行状況メーター」に進んでください。

図 1-7 セットアップウィザード: 個人用フォルダ (.pst) ファイルのパスワードを入力

セットアップウィザード: 個人用フォルダ (.pst) ファイルのパスワードを入力

画面には、パスワードで保護された個人フォルダファイル (.pst ファイル) の名前、サイズ、および場所 (パス) が表示され、そのファイルを開くために必要なパスワードを入力します。

  1. 表示された .pst ファイルに関連付けられたパスワードを入力します。
  2. 「次へ」をクリックします。

パスワードを必要とする最後の .pst ファイルのパスワードを入力すると、ユーザープロファイルの変換が開始されます。「手順 8: 進行状況メーター」に進んでください。

手順 8: 進行状況メーター

図 1-8 に示す画面にはウィザードの進行状況が示されます。ここでは、選択したユーザープロファイルと「小さな」個人用フォルダ (.pst) ファイルが処理され、いくつかのデータ (連絡先、メモ、および履歴) が Exchange サーバーからローカルストアにコピーされます。このコピーによって、新しい Sun Java System サーバーで Outlook の使用を開始するときに、このデータを利用できるようになります。

図 1-8 セットアップウィザード: 「ユーザープロファイルを変換中」(進行状況メーター)

セットアップウィザード : 「ユーザープロファイルを変換中」(進行状況メーター)

これらの手順が終了したら、次のどちらかの手順に進みます。

大きな個人用フォルダ (.pst) ファイルの変換を開始するには、次の手順に従います。

  1. 「次へ」をクリックします。
  2. セットアップウィザードが最小化されてタスクバーに収まり、変換はバックグラウンドで実行されます。プロファイルの変換はすでに完了しているため、大きな個人用フォルダファイルの変換を続けていても、新しい Sun Java System サーバーで Outlook の使用をすぐに開始できます。大きな個人用フォルダファイルの変換は、変換するファイルのサイズによっては、数分または数時間かかることがあります。

  3. 変換のリアルタイムの進捗を示す進行状況メーターを表示するには (オプション)、セットアップウィザードをタスクバーから表示ウィンドウに戻します。
  4. どちらの場合でも、変換が完了したときは、自動的にウィザードの通知画面が表示されます。「手順 9: 終了」に進んでください。

手順 9: 終了

この「終了」画面は、セットアップウィザードで問題なく Sun Java System Connector for Microsoft Outlook をインストールできたかどうかによって異なります。画面のタイトルに、成功したか失敗したかが表示されます。

セットアップウィザードによるインストールが正常に完了したかどうかに関係なく、 この画面を閉じてセットアップウィザードを終了するには、「終了」ボタンをクリックします。



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