この節では、LDoms 1.3 ソフトウェアを使用するための必須のソフトウェアとパッチを示します。
LDoms 1.3 ソフトウェアのすべての機能を使用するには、すべてのドメインに少なくとも Solaris 10 10/09 OS と同等のオペレーティングシステムをインストールするようにしてください。次のいずれかの新規インストールまたはアップグレードを行うことができます。
OpenSolaris 2009.06 OS
Solaris 10 10/09 OS
Logical Domains 1.3 ソフトウェアは、OpenSolaris 2009.06 リリース以降の OpenSolaris OS でサポートされています。Logical Domains 1.3 のドキュメントでは、Solaris 10 OS での Logical Domains の使用法を中心に説明します。Solaris 10 OS と OpenSolaris OS の両方で、Logical Domains の同じ機能を使用できます。ただし、OpenSolaris OS で Logical Domains を使用する場合、わずかに異なる点があることがあります。OpenSolaris OS については、OpenSolaris Information Center を参照してください。
次の表に、以前のリリースの Solaris 10 OS で Logical Domains 1.3 の機能を使用するために必要なパッチを示します。これらのパッチは、Solaris 10 10/09 OS に含まれています。
表 1–1 旧バージョンの OS のパッチとパッチが必要なドメイン
パッチ ID |
制御ドメイン |
サービス -I/O ドメイン |
ゲストドメイン |
---|---|---|---|
139946-01 (niumx) |
X |
X |
|
141054-01 (cnex) |
X |
|
|
141444-09 (Solaris 10 10/09 機能のカーネル更新) |
X |
X |
X |
141514-02 (vntsd) |
X |
|
|
142055-03 (vlds) |
X |
X |
|
142245-01 (ncp 暗号化) |
X |
X |
X |
このパッチリストには、最低限必要なパッチバージョンが示されています。同じパッチのあとのバージョンをインストールすることもできます。
LDoms 1.3 のすべての機能を有効にするには、UltraSPARC T2 ベースのサーバーと UltraSPARC T2 Plus ベースのサーバーの両方で、システムファームウェア Version 7.2.7 以上を実行している必要があります。必要な Solaris OS については、「必須および推奨される Solaris OS」を参照してください。
LDoms 1.3 ソフトウェアは、以前のバージョンのその他のソフトウェアコンポーネントとともに実行することが可能です。たとえば、1 台のマシンのさまざまなドメイン上で異なるバージョンの Solaris OS を動作させることができます。Logical Domains 1.3 のすべての機能を利用するには、使用している論理ドメインが、Solaris 10 10/09 を実行していることを確認してください。同じシステム上の各論理ドメインでは、異なる OS リリースを実行できます。前のバージョンの OS を実行しているドメインでは、Logical Domains 1.3 の一部の機能を使用できない場合があります。ただし、代替アップグレード方針として、制御ドメインとサービスドメインを Solaris 10 10/09 にアップグレードするか、または表 1–1 に示すパッチを適用し、ゲストドメインは既存のパッチレベルで実行し続けることもできます。
次の表に、必須ソフトウェアの最小要件のバージョンを示します。LDoms 1.3 パッケージ SUNWldm は、少なくとも次のバージョンのソフトウェアを実行するシステムに適用できます。ソフトウェアの最小要件のバージョンは、プラットフォームに固有であり、マシンの CPU の要件に応じて異なります。特定の CPU タイプに対して最小要件となる Solaris OS のバージョンは、すべてのドメインタイプ (制御、サービス、I/O、およびゲスト) に適用されます。
表 1–2 ソフトウェアの最小要件のバージョン
サポートされるサーバー |
システムファームウェア |
Solaris OS |
---|---|---|
UltraSPARC T2 Plus ベースのサーバー |
7.2.x |
ID 127111-08 以降のパッチが適用された Solaris 10 8/07 |
UltraSPARC T2 ベースのサーバー |
7.2.x |
Solaris 10 8/07 |
Logical Domains 1.3 のすべての機能を使用するには、使用しているサーバーが、少なくとも次に示すシステムファームウェアのパッチバージョンを実行していることを確認してください。
Sun SPARC Enterprise T5120 および T5220 サーバー
Sun Blade T6320 サーバーモジュール
Netra T5220 サーバー
Sun SPARC Enterprise T5140 および T5240 サーバー
Netra T5440 サーバー
Sun SPARC Enterprise T5440 サーバー
Sun Blade T6340 サーバーモジュール
ダウンロードする LDoms 1.3 ソフトウェアは、http://www.sun.com/servers/coolthreads/ldoms/index.jsp で入手できます。
Logical Domains 1.3 ソフトウェアでは、セキュリティーサービスを提供する SST をバンドルしなくなりました。SST の詳細は、「オプションのソフトウェア」を参照してください。
ダウンロードした LDoms_Manager-1_3.zip ファイルには次のものが含まれています。
Logical Domains Manager 1.3 ソフトウェア (SUNWldm.v)
ldm(1M) マニュアルページは SUNWldm.v パッケージに含まれています。このパッケージをインストールすると、マニュアルページもインストールされます。
Logical Domains Manager 1.3 ソフトウェアのインストールスクリプト (install-ldm)
Logical Domains Management Information Base (SUNWldmib.v)
Physical to Virtual 移行ツール (SUNWldmp2v)
Configuration Assistant GUI (Configurator.jar)
zip ファイルのディレクトリ構造は次のようになります。
LDoms_Manager-1_3/ Install/ install-ldm Legal/ 819-0764-10-2209.pdf CDDL.LICENSE Ldoms_MIB_1.0.1_Entitlement.txt Ldoms_MIB_1.0.1_SLA_Entitlement.txt Ldoms_MIB_1.0.1_TranslatedSLA.pdf License_Notice_Translated.pdf Product/ Configurator/ Configurator.jar README.GUI Japanese/ README SUNWjldm.v SUNWjldmp2v SUNWldm.v SUNWldmib.v SUNWldmp2v README |
Solaris OS およびシステムファームウェアの必須パッチは、次の SunSolveSM サイトで入手できます。
『Logical Domains 1.3 管理ガイド』と『Logical Domains 1.3 リリースノート』は、次の Web サイトで入手できます。
http://docs.sun.com/app/docs/prod/ldoms
次の Sun Logical Domains Wiki には、LDoms ソフトウェアを配備するためのベストプラクティス、ガイドライン、および推奨事項が記載されています。
http://wikis.sun.com/display/SolarisLogicalDomains/Home
『Beginners Guide to LDoms: Understanding and Deploying Logical Domains』を参照すると、Logical Domains ソフトウェアの概要を理解することができます。ただし、このガイドの詳細は、厳密には 1.0 ソフトウェアリリースに適用されるもので、LDoms 1.3 ソフトウェアに対しては有効ではありません。このガイドは、次の Sun BluePrintsTM のサイトで入手できます。