JFP ユーザーズガイド

環境変数によるロケールの設定

国際化されたシステムプログラムおよびアプリケーションは、一般に、ユーザーが特定の環境変数をどのように設定しているかによって、どの言語および地域 (ロケール) を想定して動作するかを決定します。日本語環境を想定して動作を行うもっとも簡単な方法は、LANG という環境変数に ja (日本語 EUC を扱う) 、ja_JP.PCK (PCK を扱う) または ja_JP.UTF-8 (UTF-8 を扱う) ロケール名を設定することです。環境変数の設定方法は、ユーザーの使用しているシェルプログラムによって異なりますが、 csh (C シェル) の場合、以下のように実行します。

sun% setenv LANG locale1

常に日本語環境を使用するユーザーは、ホームディレクトリの初期化ファイル .login の中でこの設定を行うとよいでしょう。設定方法の例については第 5 章「国際化 SunOS コマンドの利用」で説明します。sh (Bourne シェル) または ksh (Korn シェル) の場合には、以下のように実行します。

sun$ LANG=locale1
sun$ export LANG
  1. locale には jaja_JP.PCK または ja_JP.UTF-8 を指定します。

常に日本語環境を使用するユーザーは、ホームディレクトリの初期化ファイル .profile の中でこの設定を行うとよいでしょう。設定方法の例については第 5 章「国際化 SunOS コマンドの利用」で説明します。

上に述べた設定によって、ユーザーが実行する国際化プログラムは日本語環境を想定して動作するようになり、一般に、メッセージや時刻の表示が日本語で行われたり、日本語文字の処理などが正しく行われたりするようになります。ただし、国際化されたウィンドウシステムが動いていない Sun ワークステーションの画面上など、英語は表示できても日本語を表示できないような状態では、日本語の文字は判読できません。このような場合には、一時的にロケールを C に設定し、英語のメッセージを表示させたほうがよいでしょう。この場合、csh (C シェル) では以下のように実行します。

sun% setenv LANG C 

sh (Bourne シェル) または ksh (Korn シェル) では、以下のように実行します。

sun$ LANG=C
sun$ export LANG

ロケールの設定は、LC_CTYPE、LC_NUMERIC、LC_TIME、LC_COLLATE、LC_MONETARY、LC_MESSAGES、LC_ALL など、LANG よりも細かいカテゴリごとに行うこともできます。各ロケールカテゴリがプログラムの動作に与える影響については、各プログラムのリファレンスマニュアルを参照してください。