JFP ユーザーズガイド

コマンド検索パスの設定

Solaris 2.6 オペレーティング環境およびその互換バージョン自体、およびそこに JFP がインストールされたシステムでは、同名のシステムコマンドがいくつか存在することがあります。たとえば、以下のコマンドがあります。

ls

/usr/bin/ls

国際化機能を持つ標準の ls コマンド

/usr/ucb/ls

BSD 互換性パッケージの ls コマンド

/usr/xpg4/bin/ls

XPG4 準拠の ls コマンド

mailx

/usr/bin/mailx

標準の mailx コマンド

/usr/SUNWale/bin/mailx

国際化機能の拡張された mailx コマンド

実行するコマンドのパスによっては、思い通りに国際化機能が利用できないことがあります。日本語環境で国際化機能を最大限に利用したいユーザーは、シェルのコマンド検索ディレクトリの優先順位を次のように設定するとよいでしょう。なお、対応する /usr/xpg4/bin/<コマンド名> がないときは /usr/bin/<コマンド名> が XPG4 準拠になっています。

/usr/xpg4/bin > /usr/SUNWale/bin > /usr/bin > /usr/ucb

設定方法は、ユーザーの使用しているシェルプログラムによって異なりますが、csh (C シェル) の場合、以下のように set コマンドを実行します。

sun% set path = (/usr/xpg4/bin /usr/SUNWale/bin /usr/bin /usr/ucb .)

常に日本語環境を使用するユーザーは、ホームディレクトリの初期化ファイル .cshrc の中でこの設定を行うとよいでしょう。また、.cshrc ファイルを編集して path パラメタを変更した後、すぐにその内容を有効にしたいときには次のように source コマンドを実行します。

sun% source .cshrc

sh (Bourne シェル) または ksh (Korn シェル) の場合には、以下のようにパラメタ PATH を設定します。

sun$ PATH=/usr/xpg4/bin:/usr/SUNWale/bin:/usr/bin:/usr/ucb:.
sun$ export PATH

常に日本語環境を使用するユーザーは、ホームディレクトリの初期化ファイル .profile の中でこの設定を行うとよいでしょう。

現在デフォルトで実行されるコマンドがどのディレクトリにあるかは、which(1) コマンドで確かめることができます。