この節では、Solaris 7 実行時の注意事項およびバグ情報について説明します。
Solaris 7 および CDE は、西暦 2000 年に対応しています。システムの日時を変更するには、date コマンドを使用します。テストなどの目的で、システムの日時を 2000 年以降に変更する場合は、システムをいったん停止するかまたはシングルユーザーモードにシャットダウンした後、シングルユーザーモードで date コマンドを使用してください。日時の変更後は、システムをブートしてマルチユーザーモードで使用することができます。
メールボックス選択ダイアログで、ラジオボタンを「IMAP サーバ」に切り替えて「更新」ボタンをクリックしても、ファイルリスト中に IMAP サーバー側のメールボックス名が表示されずに、ローカルのメールボックス名が表示されます。
回避方法 : ファイルリストには表示されませんが、メールボックス名を入力すれば、IMAP サーバー側のメールボックスにアクセスできます。
「メールボックス」メニューから「メールボックス名の変更」および「メールボックスの削除」を実行しても、次のようなエラーメッセーが表示されて処理が正しく行われません。
メールプログラムはメールボックス **** の名前を変更できません。 |
メールプログラムはメールボックス **** を削除できません。 |
回避方法 : 以下のようにして、コマンド行から直接メールボックスの削除またはメールボックス名の変更を行なってください。
メールボックス名を変更する場合
% /usr/bin/mv <既存のメールボックス名> <新しいメールボックス名> |
メールボックスを削除する場合
% /usr/bin/rm <既存のメールボックス名> |
ufsdump(1M) および ufsrestore(1M) コマンドにおけるセキュリティが十分でないことがあります。このセキュリティ上の不備によって、すでにアクセスしたことがある Solaris システムには root としてアクセスすることができます。この問題を修正するために、次のパッチが提供されています。
パッチ ID: 106793-01 (SPARC システム用)
パッチ ID: 106794-01 (x86 システム用)
上記のパッチを適用していない場合は、次の方法でも上記のセキュリティ上の問題を回避することができます。
回避方法 : chmod コマンドを使用して ufsdump および ufsrestore プログラムの set-uid ビットを削除すると、これらのプログラムのセキュリティ機能が修正されます。root になって次のようにコマンドを実行してください。
# chmod 0555 /usr/lib/fs/ufs/ufsdump /usr/lib/fs/ufs/ufsrestore |
Netscape Communicator 4.05 をインストールしたシステムに root でログインしている場合、CDE のフロントパネルで AnswerBook2 を選択しても Netscape Communicator が起動されません。
回避方法 : コマンド行で以下のように入力してから、AnswerBook2 を起動してください。
# xhost + |
C ロケール以外のロケールに関するバグ情報と注意事項について説明します。
root としてアラビア語またはヘブライ語のロケールでログインした場合、admintool を使ってユーザーを追加または変更することができません。空白の「Add User」ウィンドウが表示されます。ユーザー情報を追加または変更するためのすべてのサブウィンドウでも、同様の問題が発生します。
回避方法 : 他のロケールでログインして、ユーザー情報を追加または変更してください。
アプリケーションがシステムフォントではなくカスタムフォントを使用している場合、x86 プラットフォームでは XServer がクラッシュすることがあります。この問題は、いくつかの文字において、そのフォントで可能な文字の高さを超えているために発生します。
回避方法 : そのカスタムフォントの文字の高さを低く設定してください。
Solaris 7 オペレーティング環境でアラビア語の 16 ビットプロポーショナルフォントを使用すると、スクリーン上で文字の一部が切れて表示されます。
回避方法 : モノスペースフォントを使用してください。
静的なテキスト (アイコンのテキストやワークスペースパネルのテキストなど) が、複雑なテキストレイアウト (CTL、Complex Layout Text) の言語では正しく表示されません。このため、英語の静的なテキストをアラビア語やヘブライ語に翻訳した場合、それらのテキストが正しく表示されません。
以下のロケールでは、デスクトップオプションとして OpenWindows を利用できません。
表 5-1 OpenWindows がサポートされていないロケール
ロケール |
使用国名 |
---|---|
en_GB.ISO8859-15 |
イギリス |
de.ISO8859-15 |
ドイツ |
fr.ISO8859-15 |
フランス |
it.ISO8859-15 |
イタリア |
es.ISO8859-15 |
スペイン |
sv.ISO8859-15 |
スウェーデン |
da.ISO8859-15 |
デンマーク |
de_AT.ISO8859-15 |
オーストリア |
en_IE.ISO8859-15 |
アイルランド |
pt.ISO8859-15 |
ポルトガル |
nl_BE.ISO8859-15 |
ベルギー |
nl.ISO8859-15 |
オランダ |
fr_BE.ISO8859-15 |
ベルギー |
fi.ISO8859-15 |
フィンランド |
el_EURO |
ギリシャ |
th |
タイ |
th_TH |
タイ |
he |
イスラエル |
ar |
エジプト |
de.UTF-8 |
ドイツ |
fr.UTF-8 |
フランス |
it.UTF-8 |
イタリア |
es.UTF-8 |
スペイン |
sv.UTF-8 |
スウェーデン |
en_EU.UTF-8 |
ヨーロッパ |
ja_JP.UTF-8 |
日本 |
ja_JP.PCK |
日本 |
ko.UTF-8 |
韓国 |
zh.GBK |
中国 |
zh_TW.BIG5 |
台湾 |
Wide SCSI (Small Computer System Interface) ターゲットが Symbios アダプタに接続されている場合に、ブートデバイスがそれらの Wide SCSI ターゲットのうちのいずれでもない場合、Solaris ドライバは Wide SCSI データ転送とうまくネゴシエーションを行うことができないので、デバイスが正常に動作しません。
回避方法 : Symbios BIOS 構成ユーティリティを使用して、アダプタのファームウェアを 8 ビットの Narrow モードに設定してください。
ブートプロンプトが表示されたときに、CTRL-C を押して Symbios 構成ユーティリティに入ります。
「Main」メニューから、Wide ターゲットに接続されているアダプタを選択します。
「Utilities」メニューから「Device Selection」を選択してください。デバイスを選択して 「Width」(ビット単位) を 8 に設定します。
このように設定しても、Solaris ドライバは、アダプタとデバイスの双方で共通して利用できる最も速い転送モードを使用するように調整するので、パフォーマンス上の損失は発生しません。