Solaris 7 ご使用にあたって (Intel 版)

Solaris 7 実行時の注意事項とバグ情報

この節では、Solaris 7 実行時の注意事項およびバグ情報について説明します。

Solaris CDE に関する注意事項とバグ情報

西暦 2000 年以降への日時変更

Solaris 7 および CDE は、西暦 2000 年に対応しています。システムの日時を変更するには、date コマンドを使用します。テストなどの目的で、システムの日時を 2000 年以降に変更する場合は、システムをいったん停止するかまたはシングルユーザーモードにシャットダウンした後、シングルユーザーモードで date コマンドを使用してください。日時の変更後は、システムをブートしてマルチユーザーモードで使用することができます。

IMAP サーバー側のメールボックスがファイルリストに表示されない (バグ ID:4140578)

メールボックス選択ダイアログで、ラジオボタンを「IMAP サーバ」に切り替えて「更新」ボタンをクリックしても、ファイルリスト中に IMAP サーバー側のメールボックス名が表示されずに、ローカルのメールボックス名が表示されます。

回避方法 : ファイルリストには表示されませんが、メールボックス名を入力すれば、IMAP サーバー側のメールボックスにアクセスできます。

メールボックス名の変更、メールボックスの削除ができない (バグ ID:4172448)

「メールボックス」メニューから「メールボックス名の変更」および「メールボックスの削除」を実行しても、次のようなエラーメッセーが表示されて処理が正しく行われません。


メールプログラムはメールボックス **** の名前を変更できません。

メールプログラムはメールボックス **** を削除できません。

回避方法 : 以下のようにして、コマンド行から直接メールボックスの削除またはメールボックス名の変更を行なってください。

セキュリティに関するバグ情報

ufsdump および ufsrestore におけるセキュリティが不完全 (バグ ID:4132365)

ufsdump(1M) および ufsrestore(1M) コマンドにおけるセキュリティが十分でないことがあります。このセキュリティ上の不備によって、すでにアクセスしたことがある Solaris システムには root としてアクセスすることができます。この問題を修正するために、次のパッチが提供されています。

上記のパッチを適用していない場合は、次の方法でも上記のセキュリティ上の問題を回避することができます。

回避方法 : chmod コマンドを使用して ufsdump および ufsrestore プログラムの set-uid ビットを削除すると、これらのプログラムのセキュリティ機能が修正されます。root になって次のようにコマンドを実行してください。


# chmod 0555  /usr/lib/fs/ufs/ufsdump /usr/lib/fs/ufs/ufsrestore
ufsdump および ufsrestore のいくつかの機能 (rmt(1M) プロトコルを使用しているネットワーク上のバックアップデバイスにアクセスするなど) について、 root ユーザーだけが使用できるようになります。

AnswerBook2 に関するバグ情報

root になっている場合、CDE のフロントパネルから AnswerBook2 を選択しても Netscape Communicator が起動されない (バグ ID:4176729)

Netscape Communicator 4.05 をインストールしたシステムに root でログインしている場合、CDE のフロントパネルで AnswerBook2 を選択しても Netscape Communicator が起動されません。

回避方法 : コマンド行で以下のように入力してから、AnswerBook2 を起動してください。


# xhost +

C 以外のロケールに関するバグ情報

C ロケール以外のロケールに関するバグ情報と注意事項について説明します。

アラビア語またはヘブライ語のロケールにおいて、admintool を使用してユーザーを追加または変更できない (バグ ID:4159527)

root としてアラビア語またはヘブライ語のロケールでログインした場合、admintool を使ってユーザーを追加または変更することができません。空白の「Add User」ウィンドウが表示されます。ユーザー情報を追加または変更するためのすべてのサブウィンドウでも、同様の問題が発生します。

回避方法 : 他のロケールでログインして、ユーザー情報を追加または変更してください。

Custom Arabic TrueType フォントを使用すると Intel XServer がクラッシュする (バグ ID:4161002)

アプリケーションがシステムフォントではなくカスタムフォントを使用している場合、x86 プラットフォームでは XServer がクラッシュすることがあります。この問題は、いくつかの文字において、そのフォントで可能な文字の高さを超えているために発生します。

回避方法 : そのカスタムフォントの文字の高さを低く設定してください。

アラビア語の 16 ビットプロポーショナルフォントの一部が切れてしまう (バグ ID:4167851)

Solaris 7 オペレーティング環境でアラビア語の 16 ビットプロポーショナルフォントを使用すると、スクリーン上で文字の一部が切れて表示されます。

回避方法 : モノスペースフォントを使用してください。

複雑なテキストレイアウト (CTL) の言語でデスクトップ上の静的なテキストが正しく表示されない (バグ ID:4170194)

静的なテキスト (アイコンのテキストやワークスペースパネルのテキストなど) が、複雑なテキストレイアウト (CTL、Complex Layout Text) の言語では正しく表示されません。このため、英語の静的なテキストをアラビア語やヘブライ語に翻訳した場合、それらのテキストが正しく表示されません。

デスクトップとして OpenWindows を利用できないロケールがある

以下のロケールでは、デスクトップオプションとして OpenWindows を利用できません。

表 5-1 OpenWindows がサポートされていないロケール

ロケール 

使用国名 

en_GB.ISO8859-15

イギリス 

de.ISO8859-15

ドイツ 

fr.ISO8859-15

フランス 

it.ISO8859-15

イタリア 

es.ISO8859-15

スペイン 

sv.ISO8859-15

スウェーデン 

da.ISO8859-15

デンマーク 

de_AT.ISO8859-15

オーストリア 

en_IE.ISO8859-15

アイルランド 

pt.ISO8859-15

ポルトガル 

nl_BE.ISO8859-15

ベルギー 

nl.ISO8859-15

オランダ 

fr_BE.ISO8859-15

ベルギー 

fi.ISO8859-15

フィンランド 

el_EURO

ギリシャ 

th

タイ 

th_TH

タイ 

he

イスラエル 

ar

エジプト 

de.UTF-8

ドイツ 

fr.UTF-8

フランス 

it.UTF-8

イタリア 

es.UTF-8

スペイン 

sv.UTF-8

スウェーデン 

en_EU.UTF-8

ヨーロッパ 

ja_JP.UTF-8

日本 

ja_JP.PCK

日本 

ko.UTF-8

韓国 

zh.GBK

中国 

zh_TW.BIG5

台湾 

ハードウェアに関するバグ情報

ncr: Intel N440BX のマザーボードにおいて、SCSI 処理が Wide と Narrow とで適合しない (バグ ID:4165916)

Wide SCSI (Small Computer System Interface) ターゲットが Symbios アダプタに接続されている場合に、ブートデバイスがそれらの Wide SCSI ターゲットのうちのいずれでもない場合、Solaris ドライバは Wide SCSI データ転送とうまくネゴシエーションを行うことができないので、デバイスが正常に動作しません。

回避方法 : Symbios BIOS 構成ユーティリティを使用して、アダプタのファームウェアを 8 ビットの Narrow モードに設定してください。