Solaris のインストール (上級編)

ブートサーバーをサブネット上で作成する方法

ネットワーク上の任意のインストールサーバーから、ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールできます。ただし、他のサブネット上のインストールサーバーを使用する場合は、そのシステムがあるサブネットにブートサーバーが必要です。ブートサーバーは、ネットワーク上でシステムをブートするためのブートソフトウェアを持っています。一方、インストールサーバーは、Solaris ソフトウェアをインストールします。

  1. サブネット内でブートサーバーとするシステムにログインして、スーパーユーザーになります。

    このシステムは、ローカルの CD-ROM ドライブまたはリモートの Solaris CD イメージを使用できる必要があります。また、このシステムは NIS または NIS+ のネームサービスに登録されていなければなりません。(NIS または NIS+ のネームサービスを使用していない場合、そのサイトでのポリシーに従って、このシステムについての情報を配布しなければなりません。)


    注 -

    この手順では、システムがボリューム管理を実行していると仮定しています。ボリューム管理なしで CD を管理する方法の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。


  2. Solaris CD イメージをどこから使用するかによって、次に行う操作が異なります。

    システムをインストールするために使用するものと同じリリースとプラットフォームタイプの Solaris CD イメージを使用しなければなりません。

    どこからマウントするか 

    手順 

    Solaris CD をブートサーバーの CD-ROM ドライブにマウントする。 

    1. Solaris CD を CD-ROM ドライブに挿入します。

    2. Solaris CD をマウントします (必要な場合)。


      注 -

      ボリューム管理が Solaris CD を /cdrom/cdrom0/s0 または /cdrom/cdrom0/s2 に自動的にマウントします。


    リモートのインストールサーバーから Solaris CD イメージを NFS によりマウントする。 

    1. Solaris CD イメージをマウントします。

      # mount -F nfs -o ro server_name:path /mnt
      

      server_name:path は、ホスト名および Solaris CD イメージへの絶対パス

    2. マウントされている Solaris CD イメージへディレクトリを変更します。

      # cd /mnt
      

  3. Solaris CD イメージ上の Tools ディレクトリに移動します。


    # cd Solaris_2.7/Tools
    
  4. setup_install_server コマンドを使用して、ブートソフトウェアをブートサーバーにコピーします。


    # ./setup_install_server -b boot_dir_path
    

    -b

    このシステムがブートサーバーとして設定されることを指定する。 

    boot_dir_path

    ブートソフトウェアがコピーされるディレクトリを指定する。このディレクトリは空でなければならない。 


    注 -

    setup_install_server コマンドは、プラットフォーム固有の情報をコピーできる十分なディスク容量があるかどうかを教えてくれます。利用できるディスク容量を確認するには、df -kl コマンドを使用します。


例 - サブネット上にブートサーバーを作成する

次の例では、Solaris CD イメージのブートソフトウェアを、システムのローカルディスクの /export/install/boot にコピーすることによって、サブネット上にブートサーバーを作成します。


# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_2.7/Tools
# ./setup_install_server -b /export/install/boot

次の手順

これで、サブネット上のサポートされているシステムをブートするように、ブートサーバーを設定できました。作業を続けるには、「ネットワーク上でインストールするためのシステムの設定」に進みます。