Sun Enterprise 6x00、5x00、4x00、3x00 システム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル

用語集

AP

Alternate Pathing を参照してください。

ap_id

接続点 ID。システム内の接続点の種類と位置を明確に示します。接続点 ID には物理的なものと論理的なものの 2 通りあります。物理的 ID には、完全に指定されたパス名が含まれ、論理的 ID には、短縮名が含まれます。

Alternate Pathing (代替パス設定)

Alternate Pathing (AP、代替パス設定) は、サーバーとディスクアレイまたはネットワークとの間に複数のパス (接続) を設定することを可能にするソフトウェアパッケージです。あるパスに障害が発生しても、AP ソフトウェアは代替パスを介してディスクアレイまたはネットワークへのアクセスを確保します。代替パスは、インタフェースボード上の別のポートを通るように指定したり、異なるインタフェースボードを通るように指定したりすることができます。Dynamic Configuration の項目も参照してください。

cfgadm コマンド

この構成管理コマンドには、次のオプションがあります。

-l - 状態の一覧表示

-t - 検査の開始

-c - 構成に対する変更

-x - 状態を変えないハードウェア固有の機能の実行

-v - 詳細表示

DR

Dynamic Reconfiguration を参照してください。

DR のコマンド

cfgadm コマンドを含む共通のコマンドです。cfgadm コマンドの詳細についてはマニュアルページを参照してください。その他のコマンドの最新情報については、リリース情報を参照してください。

Dynamic Reconfiguration (動的再構成)

Dynamic Reconfiguration (DR、動的再構成) は、システムを稼働させたまま、(1) システム構成の表示、(2) ポート、記憶装置、またはボードの動作の中断・再開、(3) システムの再構成 (ホットスワップで交換できるディスクドライブやインタフェースボードなどの接続と切り離し) を行うソフトウェアです。DR ソフトウェアを Alternate Pathing ソフトウェアや Solstice DiskSuite ソフトウェア (および冗長ハードウェア) と共に使用することによって、サーバーとディスクドライブやネットワーク間の通信を妨げることなく、保守管理者が既存の装置を交換したり、新しい装置を追加したりすることができます。ボード上のメモリーがシステム中の他のボード上のメモリーとインタリーブされていない場合は、DR ソフトウェアによって CPU やメモリーを交換することができます。

休止 (quiescence)

ページング不可能な Open Boot PROM (OBP) またはカーネルメモリーを搭載したシステムボードに対する DR 構成解除または切り離し操作中に、オペレーティングシステムは短時間の間一時停止します。この状態は、オペレーティングシステムの休止と呼ばれ、これらの DR 操作の重大な局面では、バックプレーン上でのオペレーティングシステムおよび装置による活動が数秒間停止する必要があります。

切り離し可能性 (detachability)

デバイスドライバが DDI_DETACH に対応していて、かつ、入出力ボードや SCSI チェーンなどの装置の取り外しの準備が整っている状態です。

構成解除 (deconfiguration)

システムがオペレーティングシステムからボードを論理的に切り離し、関係するデバイスドライバをオフラインにすることです。環境の監視は続けられますが、システムがボード上の装置を使用することはできなくなります。

状態 (state)

受容体 (スロット) または占有装置 (ボード) の動作状態を意味します。

一時停止に対して安全 (suspend-safe)

一時停止に対して安全な装置は、オペレーティングシステムが休止しているときにメモリーアクセスや割り込みを行わない装置です。ドライバがオペレーティングシステムの休止に対応している場合、そのドライバは一時停止に対して安全です (保存停止・復元再開)。また、このことは、一時停止要求が行われたとき、そのドライバが管理する装置が開いていても、要求が正常に完了するまで、装置によるメモリーへのアクセスが行われないことを保証します。

一時停止に対して危険 (suspend-unsafe)

一時停止に対して危険な装置は、オペレーティングシステムの休止中にメモリーアクセスやシステム割り込みを許可する装置です。

システムの構成 (system configuration)

システムによって認識されている接続済み装置を集合的に表す用語です。構成が更新されないかぎり、システムが物理装置を使用することはできません。DR ボードに対して、オペレーティングシステムは機能的な役割を割り当て、ボードおよびボードに接続されている装置のデバイスドライバを読み込みます。

受容体 (receptacle)

ボードスロットや SCSI チェーンなどの受け口です。

接続 (connection)

ボードがスロットに装着され、電気的に接続されることです。スロットの温度は、システムによって監視されます。

切り離し (disconnection)

システムがボードの監視とスロットへの電力の供給を停止することです。切り離されたボードは、いつでも取り外すことができます。

条件 (condition)

接続点の操作状態です。

占有装置 (occupant)

受容体やスロットに装着されるシステムボードやディスクドライブなどのハードウェア資源です。

一時停止可能性 (suspendability)

動的再構成の実行に必要な、ユーザースレッドの一時停止、DDI_SUSPEND 呼び出しの実行、クロックの停止、CPU の停止をデバイスドライバが実行できることを指します。

物理 DR

物理的なハードウェアの追加や取り外しを伴う DR 操作です。論理 DR を参照してください。

ボードの構成 (board configuration)

オペレーティングシステムがボードに機能的な役割を割り当て、ボードおよびそのボードに接続されている装置のデバイスドライバを読み込むことです。

ホットスワップ (hot-swap)

ホットスワップに対応した装置には、システムを停止しないで装置の装着を可能にするための特殊な DC 電源コネクタと論理回路があります。

ホットプラグ (hot-plug)

ホットプラグボードまたはホットプラグモジュールには、データピンが接触する前に電力の供給を受けることができる特殊なコネクタがあります。システムの動作中に、ホットプラグコネクタのないボードや装置を取り付けたり、取り外したりすることはできません。

論理 DR

物理的なハードウェアの追加や取り外しを伴わない DR 操作です。たとえば、障害が発生したボードを無効にする操作がこれにあたります。無効にされたボードは、冷却用の空気の流れが変わらないように、交換ボードが用意できるまでスロットに装着されたままになります。