Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

ディスクラベルの作成と検査

一般に、ディスクにラベルを付ける操作は、システムのインストール時、または新しいディスクスライスを作成するときに行います。電源障害などの自然災害が原因でディスクラベルが破損した場合は、ディスクラベルを作成し直さなければならないことがあります。

ユーティリティは、ラベルが付いていない SCSI ディスクを自動構成しようとします。ラベルが付いていないディスクを自動構成できる場合は、次のようなメッセージが表示されます。

	c1t0d0: configured with capacity of 404.65MB

ディスクラベルを作成する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. format ユーティリティを起動します。


    # format
    
  3. 画面に表示されるリストから、ラベルを作成したいディスクの番号を入力します。


    Specify disk (enter its number):1
    
  4. ディスクラベルの作成方法を決定します。

    ディスクにラベルが付いておらず、正常に自動構成された場合 

    ディスクにラベルが付いており、そのタイプを変更したいか、format でディスクを自動構成できなかった場合 

    ディスクラベルを作成したいかどうかを尋ねるプロンプトが表示される。手順 5 に進んでラベルを作成する。 

    ディスクタイプを指定しなければならない。手順 6 と 7 に進んでディスクのタイプを設定し、ラベルを付ける。 

  5. Label it now? プロンプトで y と入力して、ディスクにラベルを付けます。


    Disk not labeled. Label it now? y
    

    これでディスクラベルが作成されました。手順 9 に進んで format ユーティリティを終了します。

  6. format> プロンプトで type と入力します。


    format> type
    

    Available Drive Types メニューが表示されます。

  7. ディスクタイプの候補のリストからディスクタイプを選択します。


    Specify disk type (enter its number)[8]: 8
    
  8. ディスクにラベルを付けます。ディスクにラベルが付いていない場合は、次のメッセージが表示されます。


    Disk not labeled. Label it now? y
    

    それ以外の場合は、次のメッセージが表示されます。


    Ready to label disk, continue? y
    
  9. format のメインメニューから verify コマンドを使用してディスクラベルを検査します。


    format> verify 
    
  10. format> プロンプトで q と入力して format ユーティリティを終了します。


    partition> q
    format> q
    #

例 - ディスクラベルを作成する

次の例では、424M バイトのディスクを自動構成してラベルを付けます。


# format
	c1t0d0: configured with capacity of 404.65MB

AVAILABLE DISK SELECTIONS:
		   0. c0t3d0 <SUN0424 cyl 1151 alt 2 hd 9 sec 80>
        /sbus@1,f8000000/esp@0,800000/sd@3,0
		   1. c1t0d0 <SUN0424 cyl 1151 alt 2 hd 9 sec 80>
			     /sbus@1,f8000000/QLGC,isp@1,10000/sd@0,0
Specify disk (enter its number): 1
Disk not labeled.  Label it now?  yes
format> verify
#

ディスクラベルを検査する方法

prtvtoc(1M) コマンドを使用して、ディスクラベル情報を検査します。ディスクラベルの説明と prtvtoc コマンドで表示される情報については、第 21 章「ディスク管理の概要」を参照してください。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. prtvtoc コマンドを使用してディスクラベル情報を表示します。


    # prtvtoc /dev/rdsk/device-name
    

    device-name

    検査したい raw ディスクデバイス 

例 - ディスクラベルを検査する

次の例は、ディスク /dev/rdsk/c0t0d0s0 のディスクラベル情報を示しています。


# prtvtoc /dev/rdsk/c0t0d0s0* c0t0d0s0 partition map
*
* Dimensions:
*     512 bytes/sector
*      36 sectors/track
*       9 tracks/cylinder
*     324 sectors/cylinder
*    1272 cylinders
*    1254 accessible cylinders
*
* Flags:
*   1: unmountable
*  10: read-only
*
*                       First   Sector    Last	
* Partition Tag Flags  Sector   Count    Sector  Mount Directory
      0      2   00         0    37260    37259   /
      1      3   01     37260    77760   115019
      2      5   00         0   406296   406295
      6      4   00    115020   283824   398843   /usr
      7      6   00    398844     7452   406295   /export/home
#