Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

ファイルシステムのバックアップと復元とは

ファイルシステムのバックアップとは、消失、損傷、または破損に備えて、ファイルシステムを取り外し可能な媒体 (テープなど) にコピーすることを意味します。ファイルシステムの復元とは、最新のバックアップファイルを取り外し可能な媒体から作業ディレクトリにコピーすることを意味します。

この章では、「スケジュールされた」バックアップ処理と復元処理に使用するコマンド (ufsdumpufsrestore) について説明しますが、他にもファイルを共有または転送するためにファイルとファイルシステムのコピーに使用できるコマンドがあります。表 33-1 は、個々のファイルやファイルシステムを媒体にコピーする各コマンドの説明箇所を示しています。

表 33-1 ファイルとファイルシステムをコピーするコマンド

操作 

使用するコマンド 

参照先 

ファイルシステム全体または個々のファイルシステムをローカルまたはリモートのテープデバイスにコピーする 

ufsdump(1M) コマンド

第 34 章「ファイルとファイルシステムのバックアップの手順」 または 第 36 章「ufsdump コマンドと ufsrestore コマンドの参照情報」

ネットワーク上のすべてのシステムのファイルシステム全体をサーバーからバックアップする 

Solstice BackupTM ソフトウェア

Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

NIS+ マスターサーバーをバックアップ、復元する 

nisbackup(1M) コマンドと nisrestore(1M) コマンド

Solaris ネーミングの管理

ファイルをテープ上でコピー、表示、検索する 

ファイルをフロッピーディスク上でコピー、表示、検索する 

tar(1)cpio(1)、または pax(1) コマンド

tar(1) コマンド

第 37 章「UFS ファイルとファイルシステムのコピー手順」

マスターディスクをクローンディスクにコピーする 

dd(1M) コマンド

第 37 章「UFS ファイルとファイルシステムのコピー手順」

ファイルシステム全体または個々のファイルシステムを、取り外し可能な媒体から作業ディレクトリに復元する 

ufsrestore(1M) コマンド

第 35 章「ファイルとファイルシステムの復元の手順」