Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

システムのメッセージ記録のカスタマイズ

/etc/syslog.conf ファイルを変更すると、様々なシステムプロセスが生成するエラーメッセージを記録できます。デフォルトでは、/etc/syslog.conf は、多くのシステムプロセスのメッセージが /var/adm メッセージファイルに格納されるように指示しています。クラッシュとブートのメッセージも、同様にこのファイルに格納されます。/var/adm メッセージを表示する方法については、「システムメッセージを表示する方法」を参照してください。

/etc/syslog.conf ファイルは、タブで区切られた 2 つの列から構成されています。

facility.level ...
action

facility.level

機能またはメッセージや状態のシステムでの出所。コンマで区切られた機能のリスト。機能の値については表 30-2 を参照。level は、記録する状態の重要度や優先順位を示す。優先レベルについては表 30-3 を参照

action

動作フィールドは、メッセージが転送される場所を示す 

次は、デフォルトの /etc/syslog.conf ファイルの例です。

user.err					/dev/console
user.err					        /var/adm/messages
user.alert					     `root, operator'
user.emerg					     *

最も一般的なエラー状態の出所を表 30-2 に示します。最も一般的な優先順位を、重要度順に表 30-3 に示します。

表 30-2 syslog.conf メッセージのソース機能

出所 

説明 

kern

カーネル 

auth

認証 

daemon

すべてのデーモン 

mail

メールシステム 

lp

スプールシステム 

user

ユーザープロセス 


注 -

Solaris 2.6 リリース以降、/etc/syslog.conf ファイルで有効化できる syslog 機能の数の制限は解除されます。以前のリリースでは、機能の数は 20 個に制限されていました。


表 30-3 syslog.conf メッセージの優先レベル

優先順位 

説明 

emerg

システムの緊急事態 

alert

すぐに修正が必要なエラー 

crit

致命的なエラー 

err

その他のエラー 

info

情報メッセージ 

debug

デバッグ用の出力 

none

この設定は出力を記録しない 

システムのメッセージ記録をカスタマイズする方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 任意のエディタで、/etc/syslog.conf ファイルを編集します。syslog.conf(4) のマニュアルページで説明している構文に従って、メッセージの出所、優先順位、およびメッセージの記録場所を追加または変更します。

  3. 変更を保存して編集を終了します。

例 - システムのメッセージ記録をカスタマイズする

次の /etc/syslog.conf 行は、Solaris インストール中にデフォルトで提供されます。

user.err					/dev/console
user.err					        /var/adm/messages
user.alert					     `root, operator'
user.emerg					     *

これは、次のユーザーメッセージが自動的に記録されることを意味します。