名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | 使用法 | ファイル | 属性 | 関連項目 | 注意事項
rcp コマンドは、マシン間でファイルをコピーします。各 filename または directory 引数は、
hostname:path |
という形式のリモートファイル名、もしくはローカルファイル名(コロン ":" なしの名前またはコロンの前にスラッシュ "/" のついた名前)のいずれかです。
filename が完全パス名ではない場合、それは hostname で指定されたホスト上の、ユーザーのホームディレクトリに応じて解釈されます。 リモートホスト上のパス名は、 メタキャラクタがリモートで解釈できるように、引用符 ¥ 、 " 、 ' 、 のいずれかで囲んでもかまいません。
rcp はパスワードの入力は求めませんが、現在のローカルユーザー名が、 hostname で指定されたホスト上に存在し、 rsh(1) によるリモートコマンドの実行が可能でなければなりません。
rcp は、ソースもターゲットファイルも現在のマシン上に 存在しないような「サードパーティコピー」も扱います。 ホスト名は、次の形式で指定することもできます。
username@hostname:filename |
この場合、現在のローカルユーザー名でなく、指定されたユーザー名が リモートホスト上のユーザー名として使用されます。また、 rcp はリモートホストの インターネット ドメインアドレス指定をサポートしており、
username@host.domain:filename |
の形式により、使用するユーザー名、ホスト名、 およびホストが常駐するドメインを指定することができます。 指定されたファイル名が完全パス名でない場合、それはリモートホスト上の、 username で指定されたユーザーのホームディレクトリに応じて解釈されます。
各コピーに、もとのファイルと同じ変更時間、アクセス時間、 モード、 および ACL ( 有効であれば ) を設定します。
指定された filename にもとづく各サブツリーをコピーします。 この場合、コピー先はディレクトリでなければなりません。
ファイルが 2 ギガバイト ( 231 バイト) 以上ある場合の rcp の動作については、 largefile(5) を参照してください。
次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
使用条件 | SUNWcsu |
CSI | 対応済み |
rcp は異なったホスト間でファイルをコピーする目的で提供されており、 たとえば以下のような指定で自分自身にコピーしようとすると、 ファイルの内容が破壊されてしまいます。
rcp tmp/file myhost:/tmp/file |
rcp は、コピーの対象がディレクトリではなくファイルであった場合、 正しく失敗しないことがあります。
rcp は、リモートホスト上の $HOME/.profile ファイル内のコマンドが生成する出力によって、混乱することがあります。
rcp でサードパーティコピーを行う場合、ソースホストがリモートホスト上で コマンドを実行する許可を得ていることが必要です。
rcp は、シンボリックリンクを正しく処理しません。 シンボリックリンクまたは名前付きパイプを含んだディレクトリの リモートコピーをするには、 tar ( tar(1) 参照 ) または cpio ( cpio(1) 参照 ) を rsh にパイプして使用してください。
リモートホストに対するメタキャラクタを引用符で囲まないと、 解釈不能を示すエラーメッセージが出力されます。
ACL をサポートしていないファイルシステムに ACL をコピーした場合、 rcp が失敗します。
rcp は、 ユーザー名、 ホスト名、 ドメインの処理を除いて CSI 対応が可能です。