Solaris 7 デバイスの構成 (Intel 版)

SRAM および DRAM PC カードデバイス

Solaris デバイスドライバ :

pcram

デバイスタイプ :

スタティック RAM (SRAM)、ダイナミック RAM (DRAM) 

バスタイプ :

PC カード 


注 -

フラッシュ RAM デバイスはサポートされていません。


構成前の注意事項

PC カードメモリーデバイスが認識されると、pcram デバイスドライバが自動的に読み込まれて、物理アドレスが割り当てられ、特殊ファイルが作成されます (ファイルが存在しない場合)。

既知の問題と制限

構成の手順

初期インストールと構成

  1. SUNWCpcmc クラスタにある PCMCIA パッケージを含めて Solaris ソフトウェアをインストールします。

  2. システムをブートします。

  3. カードを挿入します。

認識されないデバイスの特定

メモリーデバイスのカードを挿入したが認識されず特殊ファイルが作成されない場合は、次の手順で prtconf コマンドを使用してください。

  1. スーパーユーザーになります

  2. prtconf -D コマンドを実行して、システムによって認識されている構成を確認します。

    prtconf による出力で、認識されたデバイスが次のように表示されます。

    # prtconf -D
    .  .  .
    pcic, instance #0 (driver name: pcic)
        .  .  .
       memory, instance #0 (driver name: pcmem)
             pcram, instance #0 (driver name: pcram)
    

  3. prtconf による出力でメモリーデバイスが表示されない場合は、そのデバイスがサポートされていないことを示し、pcram デバイスドライバで使用することはできません。

特殊ファイル

PC カードメモリーデバイスに対して作成される特殊ファイルはディスクに対して作成されるファイルに似ており、/dev/dsk/c#t#d#p# または /dev/dsk/c#t#d#s# という形式のファイル名になります (pcram(7D) のマニュアルページを参照)。名前の中の略語の意味は次の通りです。

c# コントローラ番号 #

t# カード技術の種類を示す番号。# は次のいずれかです。

0 Null-ヌル−デバイスなし

1 ROM

2 OTPROM (One Time PROM)

3 UV EPROM

4 EEPROM

5 Flash EPROM

6 SRAM

7 DRAM

d# デバイス領域タイプを示す番号。通常はゼロ

p# fdisk のパーティション番号

s# Solaris スライス番号


注 -

デバイス名には、パーティション名 (p#) またはスライス名 (s#) のどちらでも使用することができます。ただし、両方を同時に使用することはできません。


PC カードメモリーデバイスの使用方法

PC カードメモリーデバイスは、Solaris のボリューム管理プログラムによって認識されるため、vold による特別な設定は必要ありません。

    vold を使用せずに PC カードメモリーデバイスを管理する場合は、/etc/vold.conf ファイルの中の「use pcmem」をコメント行にしてください。

コメント行にするには、行の先頭に # 文字を挿入します。

PC カードメモリーデバイスにファイルシステムを作成する必要はありません。ただし、新しい PC カードメモリーは、ファイルシステムを作成してから使用するのが一般的です。PC カードメモリーに最適なフォーマットは DOS の PCFS です。PC カードメモリーには事実上どのようなファイルシステムフォーマットでも使用することができますが、他のファイルシステムフォーマットはプラットフォームに依存しており、異機種マシン間のデータのやりとりに適していません。『OpenWindows ユーザーズガイド (上級編)』の「PCMCIA カードの使い方」を参照してください。


注 -

tarddcpio コマンドの出力を PC カードメモリーデバイスにリダイレクトするには、最初に fdformat コマンドを引数なしで使用して、ファイルシステムを作成する必要があります。また、再度書き込みを行えるようにするには、カードを再度フォーマットする必要があります。


ホットプラグに関する注意事項

使用中にメモリーカードを取り外した場合は、カードが元のソケットに戻されるまで、デバイスドライバによってエラーが返されます。デバイスを再び使用する前に、いったんデバイスを閉じて、再挿入したカードでデバイスを再度開く必要があります。