この節では、Solaris Web Start 1.0 を使用してインストールを行う場合に発生する問題について説明します。この節に記載されている問題は、Solaris 対話式インストールプログラムを使用する場合には発生しません。
Solaris Web Start 1.0 についての詳細は、『Solaris 7 インストールライブラリ (SPARC 版または Intel 版)』の「Solaris Web Start の使い方」を参照してください。
Solaris Web Start 1.0 のクライアントサーバーモードを使用するには、クライアント上に次の 2 つのソフトウェア構成のうちのいずれか 1 つがインストールされている必要があります。
Solaris 2.6 または Solaris 7 と、HotJavaTMブラウザまたは Netscape NavigatorTM 4.0 ブラウザ
Windows 95 と、HotJava ブラウザまたは Netscape Navigator 4.0 ブラウザ
Internet Explorer や、上記よりも古いバージョンの HotJava および Netscape Navigator では、Solaris Web Start 1.0 の実行または表示が正常に行われません。
上記の制限事項は、Solaris 対話式インストールプログラムを使用するときには発生しません。
Solaris Web Start 1.0 ではシステムディスクを選択できますが、その後にルートファイルシステムをシステムディスクから移動できません。
回避方法: ルートファイルシステムをシステムディスクから移動する必要がある場合は、Solaris Web Start 1.0 ではなく Solaris 対話式インストールプログラムを使用してください。
Solaris Web Start 1.0 は、インストールするすべての製品に必要な合計ディスク容量に基づいてディスク容量を確保します。インストール後、製品を使用する前にディスク容量の割り当てをチェックすると、かなりの容量が未使用であるように見えます。この容量の一部は未使用のままになる場合もありますが、一部はソフトウェアを実行するときに使用されます。
回避方法: Solaris Web Start 1.0 が必要とする容量よりも少ないディスク容量を割り当てたい場合は、Solaris Web Start 1.0 ではなく Solaris 対話式インストールプログラムを使用してください。
Solaris Web Start 1.0 でファイルシステムの手動配置を使用すると、インストールプ ログラムの起動後、エラーメッセージが表示される場合があります。 これは、ルート (/) ファイルシステムに割り当てられた領域が大きすぎるためです。
回避方法: Solaris Web Start 1.0 を再起動し、自動ファイルシステム配置を使用してください。
この節では、対話式インストールに関連する問題について説明します。
JumpStart でシステム (新しいシステムおよびインストール済みのシステムを含む) を起動すると Solaris Web Start 1.0 の初期画面が表示されますが、Solaris Web Start 1.0 を終了すれば、JumpStart インストールを実行できます。
システムを初めて起動すると、どのデスクトップを使用するかにかかわらず、デフォルトでログイン画面が表示されます。使用するデスクトップを、そのログイン画面で選択することができます。またログイン画面では、ユーザー名とパスワードを入力します。ユーザー名とパスワードが認証されると、デスクトップが表示されます。
ログイン画面についての詳細は、dtlogin のマニュアルページ (Solaris CDE マニュアルページに含まれている) または『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステ ム管理者ガイド』を参照してください
Solaris CDE システムを運用するシステム管理者は、Solaris CDE の GUI によるログインプログラム (dtlogin) に関する知識を持っている必要があります。『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』または dtlogin および dtconfig のマニュアルページを参照してください。
Solaris ソフトウェアのインストール中であるにもかかわらず、「Solaris ソフトウェアのインストール - 実行中」で表示されるスケールが、インストールが完了したことを示す場合があります。スケールがインストール完了を示した後も、インストールプログラムがパッケージを追加していることがあります。インストールが完了したかどうかを、スケール表示で判断しないでください。すべてのインストール処理が完了すると、次のメッセージが表示されます。
インストールが完了しました |
すべてのロケールがサポートされているのは、「全体ディストリビューション」および「全体ディストリビューションと OEM サポート」だけです。「開発者システムサポート」、「エンドユーザーシステムサポート」、「コアシステムサポート」では、一部のロケールがサポートされます。
インストールの最初に選択したロケールが、後にインストール対象として選択したソフトウェアグループでサポートされていない場合、次の問題が発生します。
Solaris Web Start インストールが失敗し、同梱のソフトウェア製品がインストール されません。
CDE デスクトップで、端末エミュレータウィンドウをオープンできません。
Solaris 7 3/99 (英語版) において、デスクトップ製品の場合は、Solaris Web Start によってデフォルトで「エンドユーザーシステムサポート」がインストールされます。サーバー製品の場合は、Solaris Web Start によってデフォルトで「全体ディストリビューション」がインストールされます。カスタムインストールを選択すると、これらのデフォルトを変更できます。
各ソフトウェアグループでサポートされているロケールは、次のとおりです。
表 1-1 全体ディストリビューションロケール | 使用国名/言語 |
---|---|
ar |
エジプト - 英語 (ISO-8859-6) |
he |
イスラエル - 英語 (ISO-8859-8) |
he_IL |
イスラエル - 英語 (ISO-8859-8) |
th_TH |
タイ - 英語 (TIS 620.2533) |
bg_BG |
ブルガリア (ISO 8859-5) |
cz |
チェコ |
da |
デンマーク |
da.ISO8859-15 |
デンマーク (ISO8859-15) |
de |
ドイツ |
de.ISO8859-15 |
ユーロ - ドイツ語 (ISO8859-15) |
de.UTF-8 |
ドイツ (UTF-8) |
de_AT |
オーストリア |
de_AT.ISO8859-15 |
オーストリア (ISO8859-15) |
de_CH |
スイス |
el |
ギリシャ |
en_AU |
オーストラリア - 英語(ISO-8859-1) |
en_CA |
カナダ - 英語 (ISO-8859-1) |
en_EU.ISO8859-15 |
ユーロ - 英語 (ISO8859-15) |
en_EU.UTF-8 |
ユーロ - 英語 (UTF-8) |
en_GB |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-1) |
en_GB.ISO8859-15 |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-15) |
en_IE |
アイルランド - 英語 (8 bit) |
en_IE.ISO8859-15 |
アイルランド (ISO8859-15) |
en_NZ |
ニュージーランド - 英語 (8 bit) |
en_US |
米国 - 英語 (ISO-8859-1) |
en_US.UTF-8 |
米国 - 英語 (UTF-8) |
es |
スペイン |
es.ISO8859-15 |
ユーロ - スペイン語 (ISO8859-15) |
es.UTF-8 |
スペイン (UTF-8) |
es_AR |
アルゼンチン |
es_BO |
ボリビア |
es_CL |
チリ |
es_CO |
コロンビア |
es_CR |
コスタリカ |
es_EC |
エクアドル |
es_GT |
グアテマラ |
es_MX |
メキシコ |
es_NI |
ニカラグア |
es_PA |
パナマ |
es_PE |
ペルー |
es_PY |
パラグアイ |
es_SV |
エルサルヴァドル |
es_UY |
ウルグアイ |
es_VE |
ヴェネズエラ |
et |
エストニア |
fi |
フィンランド |
fi.ISO8859-15 |
フィンランド (ISO8859-15) |
fr |
フランス |
fr.ISO8859-15 |
ユーロ - フランス語 (ISO8859-15) |
fr.UTF-8 |
フランス (UTF-8) |
fr_BE |
ベルギー |
fr_BE.ISO8859-15 |
ベルギー (ISO8859-15) |
fr_CA |
カナダ |
fr_CH |
スイス |
hr_HR |
クロアチア (ISO 8859-2) |
hu |
ハンガリー |
it |
イタリア |
it.ISO8859-15 |
ユーロ - イタリア語 (ISO8859-15) |
it.UTF-8 |
ユーロ - イタリア語 (UTF-8) |
lt |
リトアニア |
lv |
ラトヴィア |
mk_MK |
マケドニア (ISO 8859-5) |
nl |
オランダ |
nl.ISO8859-15 |
オランダ (ISO8859-15) |
nl_BE |
オランダ/ベルギー |
nl_BE.ISO8859-15 |
オランダ/ベルギー (ISO8859-15) |
no |
ノルウェー |
no_NY |
ニーノシク |
nr |
ボスニア (ISO 8859-2) |
pl |
ポーランド |
pt |
ポルトガル |
pt.ISO8859-15 |
ポルトガル (ISO8859-15) |
pt_BR |
ポルトガル/ブラジル |
ro_RO |
ルーマニア (ISO 8859-2) |
ru |
ロシア |
sk_SK |
スロヴァキア (ISO 8859-2) |
sl_SI |
スロヴァニア (ISO 8859-2) |
sq_AL |
アルバニア (ISO 8859-2) |
sr_SP |
セルビア (ISO 8859-5) |
sv |
スウェーデン |
sv.ISO8859-15 |
ユーロ - スウェーデン語 (ISO8859-15) |
sv.UTF-8 |
スウェーデン (UTF-8) |
tr |
トルコ |
表 1-2 開発者システムサポート
ロケール | 使用国名/言語 |
---|---|
th_TH |
タイ - 英語 (TIS 620.2533) |
da |
デンマーク |
de |
ドイツ |
de.ISO8859-15 |
ユーロ - ドイツ (ISO8859-15) |
el |
ギリシャ |
en_AU |
オーストラリア - 英語 (ISO-8859-1) |
en_CA |
カナダ - 英語 (ISO-8859-1) |
en_EU.ISO8859-15 |
ユーロ - 英語 (ISO8859-15) |
en_EU.UTF-8 |
ユーロ - 英語 (UTF-8) |
en_GB |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-1) |
en_GB.ISO8859-15 |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-15) |
en_US |
米国 - 英語 (ISO-8859-1) |
en_US.UTF-8 |
米国 - 英語 (UTF-8) |
es |
スペイン |
es.ISO8859-15 |
ユーロ - スペイン語 (ISO8859-15) |
es_AR |
アルゼンチン |
es_BO |
ボリビア |
es_CL |
チリ |
es_CO |
コロンビア |
es_CR |
コスタリカ |
es_EC |
エクアドル |
es_GT |
グアテマラ |
es_MX |
メキシコ |
es_NI |
ニカラグア |
es_PA |
パナマ |
es_PE |
ペルー |
es_PY |
パラグアイ |
es_SV |
エルサルヴァドル |
es_UY |
ウルグアイ |
es_VE |
ヴェネズエラ |
fr |
フランス |
fr.ISO8859-15 |
ユーロ - フランス語 (ISO8859-15) |
it |
イタリア |
it.ISO8859-15 |
ユーロ - イタリア (ISO8859-15) |
sv |
スウェーデン |
sv.ISO8859-15 |
ユーロ - スウェーデン語 (ISO8859-15) |
tr |
トルコ |
表 1-3 エンドユーザーシステムサポート
ロケール | 使用国名 / 言語 |
---|---|
da |
デンマーク |
de |
ドイツ |
de.ISO8859-15 |
ユーロ - ドイツ語 (ISO8859-15) |
el |
ギリシャ |
en_AU |
オーストラリア - 英語 (ISO-8859-1) |
en_CA |
カナダ - 英語 (ISO-8859-1) |
en_EU.ISO8859-15 |
ユーロ - 英語 (ISO8859-15) |
en_EU.UTF-8 |
ユーロ - 英語(UTF-8) |
en_GB |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-1) |
en_GB.ISO8859-15 |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-15) |
en_US |
米国 - 英語(ISO-8859-1) |
es |
スペイン |
es.ISO8859-15 |
ユーロ - スペイン語 (ISO8859-15) |
es_AR |
アルゼンチン |
es_BO |
ボリビア |
es_CL |
チリ |
es_CO |
コロンビア |
es_CR |
コスタリカ |
es_EC |
エクアドル |
es_GT |
グアテマラ |
es_MX |
メキシコ |
es_NI |
ニカラグア |
es_PA |
パナマ |
es_PE |
ペルー |
es_PY |
パラグアイ |
es_SV |
エルサルヴァドル |
es_UY |
ウルグアイ |
es_VE |
ヴェネズエラ |
fr |
フランス |
fr.ISO8859-15 |
ユーロ - フランス語 (ISO8859-15) |
it |
イタリア |
it.ISO8859-15 |
ユーロ - イタリア語(ISO8859-15) |
sv |
スウェーデン |
sv.ISO8859-15 |
ユーロ - Swedish (ISO8859-15) |
tr |
トルコ |
表 1-4 コアシステムサポート
ロケール | 使用国名 / 言語 |
---|---|
ar |
エジプト - 英語 (ISO-8859-6) |
he |
イスラエル - 英語 (ISO-8859-8) |
he_IL |
イスラエル - 英語 (ISO-8859-8) |
bg_BG |
ブルガリア (ISO 8859-5) |
cz |
チェコ |
da |
デンマーク |
da.ISO8859-15 |
デンマーク (ISO8859-15) |
de |
ドイツ |
de.ISO8859-15 |
ユーロ - ドイツ語 (ISO8859-15) |
de.UTF-8 |
ドイツ (UTF-8) |
de_AT |
オーストリア |
de_AT.ISO8859-15 |
オーストリア (ISO8859-15) |
de_CH |
スイス |
el |
ギリシャ |
en_AU |
オーストラリア - 英語 (ISO-8859-1) |
en_CA |
カナダ - 英語 (ISO-8859-1) |
en_EU.ISO8859-15 |
ユーロ - 英語 (ISO8859-15) |
en_EU.UTF-8 |
ユーロ - 英語 (UTF-8) |
en_GB |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-1) |
en_GB.ISO8859-15 |
イギリス (Great Britain) - 英語 (ISO-8859-15) |
en_IE |
アイルランド - 英語 (8 bit) |
en_IE.ISO8859-15 |
アイルランド(ISO8859-15) |
en_NZ |
ニュージーランド - 英語 (8 bit) |
en_US |
米国 - 英語 (ISO-8859-1) |
es |
スペイン |
es.ISO8859-15 |
ユーロ - スペイン語 (ISO8859-15) |
es.UTF-8 |
スペイン (UTF-8) |
es_AR |
アルゼンチン |
es_BO |
ボリビア |
es_CL |
チリ |
es_CO |
コロンビア |
es_CR |
コスタリカ |
es_EC |
エクアドル |
es_GT |
グアテマラ |
es_MX |
メキシコ |
es_NI |
ニカラグア |
es_PA |
パナマ |
es_PE |
ペルー |
es_PY |
パラグアイ |
es_SV |
エルサルヴァドル |
es_UY |
ウルグアイ |
es_VE |
ヴェネズエラ |
et |
エストニア |
fi |
フィンランド |
fi.ISO8859-15 |
フィンランド (ISO8859-15) |
fr |
フランス |
fr.ISO8859-15 |
ユーロ - フランス語 (ISO8859-15) |
fr.UTF-8 |
フランス (UTF-8) |
fr_BE |
ベルギー |
fr_BE.ISO8859-15 |
ベルギー (ISO8859-15) |
fr_CA |
カナダ |
fr_CH |
スイス |
hr_HR |
クロアチア (ISO 8859-2) |
hu |
ハンガリー |
it |
イタリア |
it.ISO8859-15 |
ユーロ - イタリア語 (ISO8859-15) |
it.UTF-8 |
ユーロ - イタリア語 (UTF-8) |
lt |
リトアニア |
lv |
ラトヴィア |
mk_MK |
マケドニア (ISO 8859-5) |
nl |
オランダ |
nl.ISO8859-15 |
オランダ (ISO8859-15) |
nl_BE |
オランダ/ベルギー |
nl_BE.ISO8859-15 |
オランダ/ベルギー (ISO8859-15) |
no |
ノルウェー |
no_NY |
ニーノシク |
nr |
ボスニア (ISO 8859-2) |
pl |
ポーランド |
pt |
ポルトガル |
pt.ISO8859-15 |
ポルトガル(ISO8859-15) |
pt_BR |
ポルトガル/ブラジル |
ro_RO |
ルーマニア (ISO 8859-2) |
ru |
ロシア |
sk_SK |
スロヴァキア(ISO 8859-2) |
sl_SI |
スロヴァキア (ISO 8859-2) |
sq_AL |
アルバニア (ISO 8859-2) |
sr_SP |
セルビア (ISO 8859-5) |
sv |
ウェーデン |
sv.ISO8859-15 |
ユーロ - スウェーデン語 (ISO8859-15) |
sv.UTF-8 |
ウェーデン (UTF-8) |
tr |
トルコ |
回避方法: インストールの最初に選択した目的のロケールがサポートされているソフトウェアグループをインストールしてください。
最初に選択したロケールがサポートされていないソフトウェアグループをインストールしてしまった場合は、/etc/default/init ファイルを編集してサポートされていないロケールへの参照を、インストールしたソフトウェアグループでサポートされているロケールへの参照に変更してください。
次のような警告メッセージが表示されます。
Warning: mod_install: MT-unsafe driver 'tnatp' rejected panic[cpu0] / thread=7051e040:mutex-enter:bad_mutex lp=1046aa20 owner=7051e040 thread=7051e040 |
ドライバの衝突が発生するため、Solaris 7 オペレーティング環境では TotalNET Advanced Server (SunLinkTM)をバージョン 5.2 へアップグレードする必要があります。TotalNET Advanced Server 5.0 および 5.1 では、Solaris 7 オペレーティング環境が正常にブートしません。
回避方法: Solaris 7 オペレーティング環境をインストールする前に、インストールされている TotalNET Advanced Server のすべての構成要素をバージョン 5.2 にアップグレードする必要があります。TotalNET Advanced Server 5.2 は、Solaris Easy Access Server 2.0 CD から入手することができます。アップグレード方法については、添付のマニュアルを参照してください。
次のメッセージが表示されます。
The Solaris operating environment on slice c0t0d0s0 cannot be upgraded.A file system listed in the file system table (vfstab) could not be mounted. |
ルート (/) の i ノード用にストライプされた DiskSuiteTM メタデバイスに格納されている i ノードに、インストールプログラムが割り込み、そのメタデバイスをアップグレード可能なスライスとしてマウントしようとしたと考えられます。この問題が発生した場合は、マウントが失敗してインストールが異常終了します
この節では、アップグレード時にのみ発生する問題について説明します。
x86 システムを Solaris 7 オペレーティング環境にアップグレードする前に、必ずバグ ID:4121281 に関する説明をお読みください。
「全体ディストリビューションと OEM サポート」がインストールされているシステムをアップグレードした場合、/var/sadm/system/logs/upgrade_log の中で、次のメッセージが表示されているパッケージがあります。
This appears to be an attempt to install the same architecture and version of a package which is already installed. This installation will attempt to overwrite this package. |
これは、インストールしようとしているパッケージと同じアーキテクチャとバージョン番号を持つパッケージが、すでにインストールされていることを意味します。
回避方法: パッケージは、単に上書きされるだけですので、このメッセージは無視してください。
複数の SPARC カーネルアーキテクチャのディスクレスクライアントを持つサーバー (たとえば、sun4c、sun4d、sun4m アーキテクチャのディスクレスクライアントを持つ sun4u サーバー) をアップグレードした後、サーバーとはカーネルアーキテクチャが異なるクライアントの SUNWkvm パッケージには、パッチを適用できません。
回避方法: SUNWkvm に関連するパッチを適用する前に、手動ですべての SUNWkvm パッケージを追加してください。
# pkgadd -d <パッケージが入っているディレクトリ> SUNWkvm.* |
アップグレードプログラムは、Solaris ソフトウェアのシステムをアップグレードするために必要な容量よりも 30% 多くの容量を見積もります。したがって、アップグレードできるシステムでも、パッケージの選択を解除したり、容量を増やしたりしないとアップグレードできない場合があります。
回避方法: 手動でファイルシステムのディスク容量を再度割り当ててください。 または、「ソフトウェアのカスタマイズ」メニューを選んで、不要なソフトウェアパッケージを削除してください。
ディスクレスクライアントを持つサーバーの Solaris オペレーティング環境をアップグレードするとき、/usr に対する dfstab 行のオプションが保存されません。たとえば、dfstab ファイルに次のように入力したとします。
share -F nfs -o rw /export/exec/Solaris_2.7_sparc.all/usr |
アップグレード時に、このエントリが自動的に次のように置換されてしまいます。
share -F nfs -o ro /export/exec/Solaris_2.7_sparc.all/usr |
回避方法: ディスクレスクライアントまたは SolsticeTM AutoClientTM を持つ OS サーバーで Solaris オペレーティング環境をアップグレードする前に、 各クライアントの /etc/dfs/dfstab ファイルのバックアップを取っておいてください。
DiskSuite を使用しているシステムを Solaris 7 にアップグレードする場合、DiskSuite をバージョン 4.2 にアップグレードする必要があります。DiskSuite 4.2 には、metadb 複製の削除および交換を自動的に行う metacvt というスクリプトが含まれています。このスクリプトを使用して、metadb 複製に格納されている SCSI ドライバ名を cmdk から sd に変更できます。
回避方法: Solaris 7 オペレーティング環境へのアップグレード中にデータを損失しないようにするには、DiskSuite が動作している x86 システムのアップグレードを開始する前に、メタデバイス構成をテキストファイルに保存し、metadb 複製を削除してください。x86 システムのアップグレード後に、DiskSuite のコマンド行インタフェースを使用してメタデバイス構成を復元してください。
『Solstice DiskSuite 4.2 ご使用にあたって』には、metadb 構成の保存、metadb 複製の削除、x86 システムの Solaris 7 オペレーティング環境へのアップグレード、DiskSuite のバージョン 4.2 へのアップグレード、メタデバイス構成の復元について、それぞれの手順が記載されています。Solaris 7 オペレーティング環境には、これらの手順を自動化する Bourne シェルスクリプトが含まれています。
なお DiskSuite 4.2 は、Solaris Easy Access Server 2.0 CD から入手することができます。
システムのリブート時に、Solstice AutoClient から次のようなメッセージが出力さ れます。
fsck -F cachefs: Cache directory /.cache/rootcache does not exist.mount -F cachefs: cache fsck mount failedfsck -F cachefs: Cache directory /.cache/rootcache does not exist.mount -F cachefs: cache fsck mount failed |
/ (ルート) ファイルシステムのファイルシステムの種類が cachefs であることが、カーネルに対して通知されています。この問題によって影響を受ける Solstice AutoClient があるかどうかを、システムのアップグレード前に調べるには、サーバー上の /export/root/<クライアント名>/var/sadm/pkg ディレクトリ (Solstice AutoClient 上の /var/sadm/pkg ディレクトリ) を確認してください。このディレクトリに TADcar というサブディレクトリがある場合は、上記の問題によって影響を受ける Solstice AutoClient があります。
回避方法: アップグレード後に、Solstice AutoClient の /etc/system ファイル中に次の行を追加してください。
rootfs:cachefs |
Solstice AutoClient 上の /etc/system ファイルが、サーバー上に /export/root/<クライアント名>/etc/system として格納されます。
OS サーバーに OS サービスとして Solaris 7 システムソフトウェアを追加すると、次のようなエラーメッセージが表示されます。
celebris: Error: Error adding OS service Solaris 2.7 i386 i86pc: service modification failed. See /var/sadm/system/logs/upgrade_log for more information (/var/sadm/install_data/upgrade_log on Solaris 2.3 or 2.4). |
celebris の部分は、OS サーバーの名前を示します。
上記のログファイルを見ると、次のようなメッセージで SUNWplow パッケージの追加に失敗していることがわかります。
Doing pkgadd of SUNWplow to /. ERROR: attribute verification of <export/exec/Solaris_2.7_i386.all/etc/default/init> failed pathname does not exist |
回避方法: エラーメッセージを無視してください。
64 ビット Solaris のインストールに関連する情報について説明します。
UltraSPARCTM システム上で 64 ビット Solaris オペレーティング環境を実行する場合、Flash PROM ファームウェアのアップグレードが必要な場合があります。Solaris 7 インストールプログラムには 64 ビットサポートを追加する選択肢があります。UltraSPARC システムにインストールする場合には、この 64 ビットサポートがデフォルトで選択されます。
Sun システムまたは UltraSPARC システムで 32 ビット Solaris オペレーティング環境を実行する場合は、Flash PROM をアップグレードする必要はありません。
次の表に、UltraSPARC (sun4u) システムと必要な最小限のファームウェアバージョンを示します。「システムタイプ」は、uname -i コマンドによって出力される内容です。 また、prtconf -V コマンドによって、現在実行しているファームウェアのバージョンを調べることができます。
システムタイプ (uname -iで出力される) |
必要最小限のファームウェアバージョン (prtconf -Vで出力される) |
---|---|
SUNW,Ultra-1-Engine |
3.10.0 |
SUNW,Ultra-1 |
3.11.1 |
SUNW,Ultra-2 |
3.11.2 |
SUNW,Ultra-4 |
3.7.107 |
SUNW,Ultra-Enterprise |
3.2.12 |
この表に記載されていないシステムでは、Flash PROM をアップグレードする必要はありません。
Solaris CD を利用して Flash PROM をアップグレードする方法については、 『Solaris 7 Sun Hardware Platform Guide』を参照してください。このマニュアルは、 http://docs.sun.com から入手できます。
プラグ&プレイモニターを使用するように JumpStart インストールを構成している場合、インストールが正しく行われません。インストールされたシステム上のモニター情報が不完全になります。
回避方法: JumpStart インストールを、周波数が多い同等のモニターを使用するように構成してください