この章では、次の新しいシステム管理の情報について説明します。
最新のマニュアルページを参照するには、man コマンドを使用してください。Solaris 7 - 11/99 のマニュアルページには、「Solaris 7 Reference Manual Collection」には記載されていない新しい情報が提供されています。
Solaris 7 - 11/99 リリースでは、特定の SPARC および Intel ベース上のシステムにおいて DVD (digital versatile disc または digital video disc の略) デバイスをサポートします。
UDF ファイルシステムを通しての、DVD デバイス情報へのアクセスについては、次の節を参照してください。この情報は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』に記載されている情報を補足するものです。
Solaris 7 - 11/99 リリースは、DVD デバイスに情報を格納するための業界標準フォーマットである Universal Disk Format (UDF) をサポートします。この情報は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』に記載されている情報を補足するものです。
UDF ファイルシステムは、動的にロード可能な 32 ビットおよび 64 ビットモジュールとして提供されます。また、SPARC および Intel プラットフォーム上でのファイルシステムの作成、マウント、検証を行うシステム管理ユーティリティも提供されます。Solaris UDF ファイルシステムは、サポートされる ATAPI および SCSI DVD デバイス、CD-ROM デバイス、ディスクおよびフロッピーディスクドライブに対応しています。さらに、Solaris UDF ファイルシステムは UDF 1.50 仕様に完全に準拠しています。
UDF ファイルシステムサポートは、次の新しいパッケージに提供されます。
SUNWudfr - 32 ビットカーネル構成要素
SUNWudfxr - 64 ビットカーネル構成要素
SUNWudf - /usr 構成要素
Solaris 7 - 11/99 リリースでは、UDF ファイルシステムは次の機能を提供します。
業界標準の CD-ROM および DVD-ROM が UDF ファイルシステムを含む場合、それにアクセスする機能
異なるプラットフォームやオペレーティングシステム間で情報を交換できる柔軟性
UDF フォーマットに基づく DVD ビデオ仕様を使用した、インタラクティブ性に富む、放送可能レベル品質のビデオと高品質サウンドを備えた新しいアプリケーションを実装する機能
次の機能は、この UDF ファイルシステムリリースには含まれません。
disc-at-once 機能および incremental recording 機能を持つような、追記型 (write-once) 媒体や CD-RW および DVD-RAM のサポート。
ディスク使用量、ACL、トランザクションロギング、ファイルシステムのロック、ファイルシステムのスレッドなどの UFS 構成要素。これらは UDF 1.50 仕様の必須機能ではありません。
UDF ファイルシステムには次の要件があります。
Solaris 7 - 11/99 リリース
サポートされている SPARC または Intel のプラットフォーム
サポートされている CD-ROM または DVD-ROM デバイス
最初の Solaris UDF ファイルシステム実装には次のものが含まれます。
業界標準の、読み書き可能な UDF バージョン 1.50 のサポート
完全に国際化されたファイルシステムユーティリティ
スーパーユーザーになります。
/reconfigure ファイルを作成します。
# touch /reconfigure |
システムをシャットダウンし、電源を切ります。
# init 0 |
DVD-ROM デバイスを接続します。
システムの電源を入れます。
DVD-ROM デバイスが自動的にマウントされることを確認します。
$ ls /cdrom |
システムに CD-ROM と DVD-ROM デバイスが 1 つずつある場合、CD-ROM は /cdrom/cdrom0、DVD-ROM は /cdrom/cdrom1 という名前を付けられます。システムに DVD-ROM デバイスだけがある場合は、/cdrom/cdrom0 を試してください。
ls コマンドにより内容を表示します。
$ ls /cdrom/cdrom1 Copyright filea fileb |
共通デスクトップ環境 (CDE) ファイルマネージャの自動表示は、まだ実装されていません。CDE ファイルマネージャの他の機能 (コピー機能を実行するドラッグ&ドロップやイメージツールなど) はすべて使用できます。
mkfs コマンドを使用すると、UDF ファイルシステムのパラメータを表示できます。
mkfs コマンドを使用すると、UDF ファイルシステムを作成できます。
スーパーユーザーになります。
UDF ファイルシステムを作成します。
# mkfs -F udfs /dev/rdsk/device-name |
UDF ファイルシステムをマウントすることによって、それが作成されていることを確認します。
詳細は、mkfs_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。
fstyp コマンドを使用すると、UDF ファイルシステムのタイプを確認できます。
fsck コマンドを使用すると、UDF ファイルシステムの整合性を検査できます。
詳細は、fsck_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。
UDF ファイルシステムをマウントします。
スーパーユーザーになります。
UDF ファイルシステムをマウントします。
# mount -F UDFS /dev/dsk/device-name /mount-point |
UDF ファイルシステムがマウントされていることを確認します。
# ls /mount-point |
詳細は、mount_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。
UDF ファイルシステムをマウント解除します。
UDF ファイルシステムについて、ファイルシステムとボリューム名を作成します。
スーパーユーザーになります。
UDF ファイルシステムについて、ファイルシステムとボリューム名を作成します。
# labelit -F UDFS /dev/rdsk/device-name fsname volume |
詳細は、labelit_udfs(1M) のマニュアルページを参照してください。
この機能は、Solaris 7 - 3/99 ソフトウェアリリースで追加されたものです。
この情報は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の「UFS ファイルシステム」と、『Solaris 移行ガイド』にある UFS ファイルシステムのマウントに関する追加説明です。
2 つの新しい mount オプション dfratime と nodfratime を使用すると、UFS ファイルシステムでのアクセス時刻更新の遅延を有効または無効にできます。
この機能を有効にすると、ファイルシステムのアクセス時刻更新の書き込みは、アクセス時刻の更新以外の理由でディスクがアクセスされるまで遅延されます。デフォルトの動作は dfratime です。nodfratime オプションを使用すると、この機能を無効にできます。
さらに、mount オプション noatime を使用すると、dfratime/nodfratime の設定にかかわらず、アクセス時刻の記録を無効にできます。
UFS マウントオプションの詳細については、mount_ufs(1M) のマニュアルページを参照してください。