この章では、次の新しいシステム管理の情報について説明します。
最新のマニュアルページを参照するには、man コマンドを使用してください。Solaris 7 - 11/99 のマニュアルページには、「Solaris 7 Reference Manual Collection」には記載されていない新しい情報が提供されています。
この機能は、Solaris 7 - 5/99 ソフトウェアリリースで変更されました。
動的再構成 (DR) を使用すると、システムボードが故障しても、サーバーを停止せずにそのボードを論理的に切り離し、物理的に取り外して交換し、そして論理的に接続することができます。これにより、停止時間とリブートにかかる時間を節約できます。ボードを切り離した後、交換用のボードがなくても、サーバーは動作を継続できます。ドメインをサポートするサーバーでは、動的再構成 (DR) を使用すると、あるドメインから別のドメインに故障していないボードを割り当てることができます。一部のサーバーでは、CPU およびメモリーボードも論理的に接続または切り離すことができます。
通常、システム管理者が DR コマンドを実行し、サービスプロバイダが実際のボードの交換を行います。このバージョンの DR をサポートするのは、特定の SPARC サーバーだけです。サーバーが DR をサポートするかどうかについては、ハードウェアのマニュアルを参照してください。
この機能は、Solaris 7 - 11/99 ソフトウェアリリースで更新されました。
devfsadm コマンドにより、/dev および /devices ディレクトリにある特殊デバイスファイルを管理する機能が改善されています。これには動的再構成イベントのサポートも含まれます。
以前の Solaris リリースでのデバイス構成は、/devices ディレクトリにある物理デバイスエントリを管理する drvconfig と、/dev ディレクトリにある論理デバイスエントリを管理する 5 つのリンクジェネレータ devlinks、disks、tapes、ports、および audlinks によって処理されていました。
これらのユーティリティは、ホットプラグ可能なデバイスに対応しておらず、複数のインスタンスを持つデバイスにも柔軟な対応は行えませんでした。互換性を維持する目的から drvconfig と他のリンクジェネレータは devfsadm ユーティリティへのシンボリックリンクになっています。ホットプラグ可能なデバイスの詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。
再構成ブート処理と、動的再構成イベントに応えての /dev および /devices ディレクトリの更新は、devfsadm コマンドのデーモンバージョンである devfsadmd によって処理されます。このデーモンは、システムがブートしたとき /etc/rc* スクリプトによって起動されます。
devfsadmd は再構成イベントにより発生するデバイス構成の変更を自動的に検知するため、このコマンドを対話的に実行する必要はありません。
詳細は、devfsadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
cfgadm コマンドは Solaris 7 - 11/99 ソフトウェアリリースにおいて更新され、x86 システムでサポートされる PCI アダプタカードに対し PCI ホットプラグ機能を提供します。ここでの説明は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の「デバイスの管理」で説明されているデバイスの管理に関する情報を補足するものです。
PCI アダプタカードのホットプラグ機能により、システムをリブートすることなく、実行中のシステムに PCI アダプタカードを追加したり削除したりする機能を提供します。
Sun の高可用性方針の一部であるこの機能は、代替パスを提供するというような付加的な階層化製品や、デバイスに障害が発生した場合フォルトトレランスを提供するフェイルオーバーソフトウェアなどと組み合わせて使用できるように設計されています。
高可用性ソフトウェアがない場合は、障害を起こしたデバイスを交換するときに、アプリケーションの停止、デバイスの構成解除、追加または削除操作をすべて手動で行うことになります。
現在、PCI ホットプラグ機能は Intel プラットフォームでサポートされています。ホットプラグ機能をサポートする PCI ハードウェアのリストについては、『Solaris 7 (Intel Platform Edition) 11/99 Hardware Compatibility List』を参照してください。
次の節では、いくつかのホットプラグ操作を説明し、PCI アダプタカードについてホットプラグを行う手順を説明します。
接続されているシステムリソースがアクティブではない PCI アダプタカードは、デバイスドライバがホットプラグ機能をサポートする場合、取り外すことができます。
PCI アダプタカードがアクティブなシステムリソースになっている場合、取り外すことはできません。取り外せる PCI アダプタカードは次の条件を満たす必要があります。
デバイスドライバがホットプラグ機能をサポートしている
基幹となるリソースは、別のパスでアクセスできる
たとえば、システムに Ethernet カードが 1 枚だけインストールされている場合は、ネットワーク接続を解除せずに Ethernet カードを取り外すことはできません。ネットワーク接続を維持しながら取り外すには、別の階層化ソフトウェアのサポートが必要です。
PCI アダプタカードを取り外す詳細な手順は、「x86: PCI アダプタカードを取り外すには」を参照してください。
PCI アダプタカードは次の条件を満たすとき、システムに追加できます。
空きスロットがある
デバイスドライバがこのアダプタカードに対するホットプラグ機能をサポートしている
PCI アダプタカードを取り付ける詳細な手順は、「x86: PCI アダプタカードを追加するには」を参照してください。
次の例では、わかりやすくするため PCI アタッチメントポイントだけを示しています。実際のシステムに示されるアタッチメントポイントは、システム構成により異なります。
cfgadm(1M) コマンドを使用すると、PCI ホットプラグ可能なデバイスとシステムのスロットの状態を表示できます。
スーパーユーザーになります。
PCI スロット構成情報を表示します。
# cfgadm pci Ap_Id Receptacle Occupant Condition pci1:hpc0_slot0 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot1 empty unconfigured ok pci1:hpc0_slot2 empty unconfigured ok pci1:hpc0_slot3 connected configured ok pci1:hpc0_slot4 empty unconfigured ok # cfgadm -s "cols=ap_id:type:info" pci Ap_Id Type Information pci1:hpc0_slot0 unknown Slot 7 pci1:hpc0_slot1 unknown Slot 8 pci1:hpc0_slot2 unknown Slot 9 pci1:hpc0_slot3 Ethernet/HP Slot 10 pci1:hpc0_slot4 unknown Slot 11 |
論理 ap_id である pci1:hpc0_slot0 は、そのホットプラグ可能スロット Slot 7 (このスロットの物理的な識別子) の論理 ap_id です。構成要素 hpc0 は、このスロットのホットプラグ可能アダプタカードを表し、pci1 は PCI バスインスタンスを表します。Type フィールドは、そのスロットにある PCI アダプタカードの種類を表します。
スーパーユーザーになります。
コントローラが入っているスロットを調べます。
# cfgadm Ap_Id Receptacle Occupant Condition pci1:hpc0_slot0 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot1 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot2 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot3 connected configured ok pci1:hpc0_slot4 empty unconfigured unknown |
デバイスを開いているアプリケーションを停止します。
たとえば、これが Ethernet カードの場合は、ifconfig(1M) を使用してインタフェースを停止します。
デバイスの構成を解除します。
# cfgadm -c unconfigure pci1:hpc0_slot3 |
デバイスが構成解除されていることを確認します。
# cfgadm Ap_Id Receptacle Occupant Condition pci1:hpc0_slot0 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot1 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot2 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot3 connected unconfigured unknown pci1:hpc0_slot4 empty unconfigured unknown |
スロットへの電源を切ります。
# cfgadm -c disconnect pci1:hpc0_slot3 |
デバイスが切り離されていることを確認します。
# cfgadm Ap_Id Receptacle Occupant Condition pci1:hpc0_slot0 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot1 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot2 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot3 disconnected unconfigured unknown pci1:hpc0_slot4 empty unconfigured unknown |
スロットラッチを開き、ボードを取り外します。
スーパーユーザーになります。
ホットプラグ可能なスロットを確認し、ラッチを開きます。
アダプタカードをホットプラグ可能なスロットに挿入します。
挿入し、ラッチを閉じたら、アダプタカードがどのスロットに入っているかを確認します。
# cfgadm Ap_Id Receptacle Occupant Condition pci1:hpc0_slot0 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot1 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot2 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot3 disconnected unconfigured unknown pci1:hpc0_slot4 empty unconfigured unknown |
スロットへの電源を入れます。
# cfgadm -c connect pci1:hpc0_slot3 |
スロットが接続されていることを確認します。
# cfgadm Ap_Id Receptacle Occupant Condition pci1:hpc0_slot0 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot1 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot2 empty unconfigured unknown pci1:hpc0_slot3 connected unconfigured unknown pci1:hpc0_slot4 empty unconfigured unknown |
PCI ホットプラグ可能なアダプタカードを構成します。
# cfgadm -c configure pci1:hpc0_slot3 |
スロットに入っているアダプタカードの構成を確認します。
# cfgadm pci1:hpc0_slot3 Ap_Id Receptacle Occupant Condition pci1:hpc0_slot3 connected configured ok |
新しく追加したデバイスの場合は、サポートするソフトウェアを構成します。
たとえば、これが Ethernet カードの場合は、ifconfig(1M) コマンドを使用してインタフェースを設定します。
cfgadm: Configuration operation invalid: invalid transition |
無効な移行を実行しようとしました。
cfgadm -c コマンドを正しく実行したかを確認してください。cfgadm を使用して、現在の受容体 (receptacle) と占有装置 (occupant) の状態を調べ、ap_id が正しいか確認してください。
cfgadm: Attachment point not found |
指定したアタッチメントポイントが見つかりません。
アタッチメントポイントが正しいかどうかを確認してください。cfgadm コマンドを使用して、使用可能なアタッチメントポイントのリストを表示します。また、アタッチメントポイントがまだその物理パスにあるかどうかも確認してください。
cfgadm コマンド以外にも、ホットプラグ操作に役立つコマンドがあります。prtconf(1M) コマンドでは、Solaris がハードウェアを認識するかどうかを確認します。ホットプラグ可能なアダプタカードの構成が正常に終わった後 prtconf コマンドを使用すると、新しいハードウェア用の特定の PCI バスインスタンスが prtconf 出力に表示されるかどうかを確認できます。prtconf 出力にはまた、新しいハードウェア用のドライバが接続されているかどうかも示されます。
Solaris 7 - 8/99 ソフトウェアリリースで更新された cfgadm コマンドでは、サポートされる SCSI コントローラに対し SCSI ホットプラグ機能が使用できます。この情報は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の「デバイスの管理」に記載されているデバイス管理に関する情報の補足です。
ホットプラグ機能とは、システムの動作中にシステム構成要素を物理的に追加、削除、または置き換えることができる機能です。動的再構成とは、システム構成要素をホットプラグできる機能や、さらにシステムにおいてシステムリソース (ハードウェアとソフトウェア) を移動する、またはシステムからシステムリソースを取り除かずにそれらを無効にする機能全般をいいます。
cfgadm コマンドの機能には、次のものがあります。
システム構成要素の状態の表示
システム構成要素のテスト
構成要素の変更
構成ヘルプメッセージの表示
cfgadm コマンドを使って SCSI 構成要素を再構成することの利点は、システムの動作中に構成要素を追加、削除、または置き換えることができることです。その他の利点として、cfgadm コマンドでは、SCSI 構成要素の追加、削除、または置き換えに必要な手順が作業全体に渡って示されます。SCSI 構成要素をホットプラグ接続するための手順については、cfgadm(1M) のマニュアルページと、「cfgadm コマンドによる SCSI ホットプラグ接続」を参照してください。
すべての SCSI コントローラが cfgadm コマンドによるホットプラグ接続をサポートしているわけではありません。
cfgadm コマンドでは、アタッチメントポイントに関する情報が表示されます。これは、動的再構成操作が行われる、システムの場所のことです。
アタッチメントポイントは、次の 2 つから構成されます。
占有装置 (occupant)。システムに組み込むハードウェアリソースを表します。
受容体 (receptacle)。占有装置のリソースを受け入れる場所のことです。
アタッチメントポイントは、論理的および物理的アタッチメントポイント ID (ap_id) によって指定されます。物理 ap_id は、アタッチメントポイントの物理パス名です。論理 ap_id は物理アタッチメントポイントのパス名を表す、ユーザーにわかりやすい名前です。ap_id の詳細は、cfgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
SCSI host bus adapter (HBA) の論理 ap_id、または SCSI コントローラは、通常、c0 などのコントローラ番号で表します。
SCSI HBA にコントローラ番号が割り当てられていない場合は、内部的に生成された一意の識別子が与えられます。次は、SCSI コントローラの一意の識別子の例です。
fas1:scsi |
SCSI デバイスの論理 ap_id は、通常、次のようになります。
HBA-logical-apid::device-identifier |
次の例の c0 は SCSI HBA の論理 ap_id です。
c0::dsk/c0t3d0 |
デバイス識別子は、一般に /dev ディレクトリの中のデバイスの論理デバイス名から抽出されます。たとえば、論理デバイス名が /dev/rmt/1 であるテープデバイスの論理 ap_id は次のようになります。
c0::rmt/1 |
SCSI デバイスの論理 ap_id を /dev ディレクトリの論理名から抽出できない場合は、内部的に生成された一意の識別子が使用されます。次は、テープデバイス /dev/rmt/1 の識別子の例です。
c0::st4 |
SCSI ap_id の詳細は、cfgadm_scsi(1M) のマニュアルページを参照してください。
cfgadm コマンドは、共通の一連の状態 (構成された、構成解除された、など) や一連の操作 (接続、構成、構成解除) などに関し、すべてのリソースとすべての動的再構成操作を表します。これらの全般的な状態や操作の詳細は、cfgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
SCSI HBA のアタッチメントポイントに対する占有装置 (occupant) と受容体 (receptacle) の状態は、次のとおりです。
受容体 (receptacle) の状態 |
説明 |
占有装置 (occupant) の状態 |
説明 |
---|---|---|---|
empty |
SCSI HBA には該当せず |
configured |
バスに 1 つ以上のデバイスが構成されている |
disconnected |
バスが静止している |
unconfigured |
構成されているデバイスはない |
connected |
バスがアクティブである |
|
|
SCSI デバイスに対する占有装置 (occupant) と受容体 (receptacle) の状態のマッピングは、次のとおりです。
受容体 (receptacle) の状態 |
説明 |
占有装置 (occupant) の状態 |
説明 |
---|---|---|---|
empty |
SCSI デバイスには該当せず |
configured |
デバイスが構成されている |
disconnected |
バスが静止している |
unconfigured |
デバイスは構成されていない |
connected |
バスがアクティブである |
|
|
SCSI アタッチメントポイントの条件は、他の条件を示す特別なハードウェアがない限り、「不明」です。SCSI 構成要素の構成情報を表示する手順については、「すべてのデバイスの構成情報を表示するには」を参照してください。
次の各項では、cfgadm コマンドによる SCSI ホットプラグ接続について説明します。
この節の手順では、cfgadm コマンドを使用して SCSI 構成要素のホットプラグ接続を行う方法を特定のデバイスを例に説明します。ユーザーが指定するデバイス情報や cfgadm コマンドにより表示されるデバイス情報は、システム構成によって異なります。
SCSI コントローラ c0 や c1、それらに接続されているデバイスは、cfgadm コマンドで表示できるデバイス構成情報の一例です。
cfgadm コマンドによってサポートされない SCSI デバイスは、cfgadm コマンドの出力に表示されません。
スーパーユーザーになります。
システムのアタッチメントポイントに関する情報を表示します。
# cfgadm -l Ap_Id Receptacle Occupant Condition ac0:bank0 connected configured ok ac0:bank1 connected configured ok c0 connected configured unknown c1 connected configured unknown sysctrl0:slot0 connected configured ok sysctrl0:slot1 connected configured ok |
この例の c0 と c1 は、2 つの SCSI コントローラを表しています。このコマンド出力の他の ap_id (ac0:bank1 や sysctrl0:slot0 など) は、他のタイプのシステム構成要素を表しています。
システムの SCSI コントローラとそれに接続されているデバイスの情報を表示します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition ac0:bank0 connected configured ok ac0:bank1 connected configured ok c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown c2 connected unconfigured unknown sysctrl0:slot0 connected configured ok sysctrl0:slot1 connected configured ok |
cfgadm -l の出力では、SCSI HBA は表示されますが、SCSI デバイスは表示されないことに注意してください。ディスクやテープなどの SCSI デバイスの情報を表示するには、cfgadm -al コマンドを使用してください。
SCSI コントローラを構成解除する例として、SCSI コントローラ c1 を使用します。
ここでは SCSI アタッチメントポイントだけを示します。実際のシステムに表示されるアタッチメントポイントは、システム構成によって異なります。
スーパーユーザーになります。
SCSI コントローラを構成解除します。
# cfgadm -c unconfigure c1 |
SCSI コントローラが構成解除されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected unconfigured unknown |
c1 の行の Occupant 列 が unconfigured になっていますが、これは SCSI バスに、構成された占有装置 (occupant) がないことを示します。
SCSI コントローラを構成する例として、SCSI コントローラ c1 を使用します。
ここでは SCSI アタッチメントポイントだけを示します。実際のシステムに表示されるアタッチメントポイントは、システム構成によって異なります。
スーパーユーザーになります。
SCSI コントローラを構成します。
# cfgadm -c configure c1 |
SCSI コントローラが構成されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
前の unconfigure 手順は SCSI バス上のすべてのデバイスを削除しました。現在すべてのデバイスはシステムに構成されます。
SCSI デバイスを構成する例として、SCSI ディスク c1t4d0 を使用します。
ここでは SCSI アタッチメントポイントだけを示します。実際のシステムに表示されるアタッチメントポイントは、システム構成によって異なります。
スーパーユーザーになります。
構成するデバイスを特定します。
cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected unconfigured unknown |
特定の SCSI デバイスを構成します。
# cfgadm -c configure c1::dsk/c1t4d0 |
SCSI デバイスが構成されているかを確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
SCSI デバイスの切り離しは慎重に行ってください。特に、ルート (/)、usr、var、スワップパーティションなどの重要なファイルシステムが入っているディスクのコントローラに関連する場合は、注意が必要です。動的再構成ソフトウェアは、システムハングの原因となるすべてのケースを検出できるわけではありません。このコマンドの使用には充分注意してください。
SCSI デバイスを切り離す例として、SCSI コントローラ c1 を使用します。
スーパーユーザーになります。
デバイスを切り離す前に、それが接続されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
SCSI コントローラを切り離します。
# cfgadm -c disconnect c1 WARNING: Disconnecting critical partitions may cause system hang. Continue (yes/no)? y |
このコマンドは、cfgadm -c connect コマンドが出されるまで、SCSI バスのすべての入出力動作を中断します。cfgadm コマンドは、重要なパーティションが切り離されるのを防止するため、基本的な検査を行いますが、すべてのケースを検出できるわけではありません。このコマンドを不適切に使用すると、システムハングが起り、システムリブートが必要になることがあります。
SCSI バスが切り離されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 disconnected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 disconnected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 disconnected configured unknown |
コントローラとそれに接続されているすべてのデバイスがシステムから切り離されています。
SCSI コントローラを接続する例として、SCSI コントローラ c1 を使用します。
ここでは SCSI アタッチメントポイントだけを示します。実際のシステムに表示されるアタッチメントポイントは、システム構成によって異なります。
スーパーユーザーになります。
デバイスを接続する前に、それが切り離されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 disconnected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 disconnected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 disconnected configured unknown |
SCSI コントローラを接続します。
# cfgadm -c connect c1 |
SCSI コントローラが接続されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
SCSI バスに SCSI デバイスを追加する例として、SCSI コントローラ c1 を使用します。
ここでは SCSI アタッチメントポイントだけを示します。実際のシステムに表示されるアタッチメントポイントは、システム構成によって異なります。
デバイスを追加するときは、デバイスが接続されている SCSI HBA (コントローラ) の ap_id を指定するのであって、デバイス自体の ap_id を指定するのではありません。
スーパーユーザーになります。
現在の SCSI 構成を確認します。
# cfgadm -al ap_id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown |
SCSI デバイスを SCSI バスに追加します。
# cfgadm -x insert_device c1 Adding device to SCSI HBA: /devices/sbus@1f,0/SUNW,fas@1,8800000 This operation will suspend activity on SCSI bus: c1 Continue (yes/no)? y SCSI bus quiesced successfully. It is now safe to proceed with hotplug operation. Enter y if operation is complete or n to abort (yes/no)? y |
デバイスが追加されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
新しいディスクがコントローラ c1 に追加されています。
SCSI コントローラにある同一のデバイスを置き換える例として、SCSI ディスク c1t4d0 を使用します。
ここでは SCSI アタッチメントポイントだけを示します。実際のシステムに表示されるアタッチメントポイントは、システム構成によって異なります。
スーパーユーザーになります。
現在の SCSI 構成を確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
SCSI バスのデバイスを同じタイプのデバイスで置き換えます。
# cfgadm -x replace_device c1::dsk/c1t4d0 Replacing SCSI device: /devices/sbus@1f,0/SUNW,fas@1,8800000/sd@4,0 This operation will suspend activity on SCSI bus: c1 Continue (yes/no)? y SCSI bus quiesced successfully. It is now safe to proceed with hotplug operation. Enter y if operation is complete or n to abort (yes/no)? y |
Continue (yes/no)? というプロンプトに対して y と入力して、次に進みます。
SCSI バス上の入出力動作は、ホットプラグ操作が進行している間は停止します。
取り外すデバイスの電源を切り、デバイスを取り外します。次に置き換え用のデバイスを取り付けます。このデバイスは、取り外すデバイスと同じタイプで、同じアドレス (ターゲットと LUN) のものでなければなりません。デバイスの電源を入れます。
新しいデバイスを挿入した後、Enter y if operation is complete or n to abort (yes/no)? というプロンプトに対して y と入力します。
デバイスが置き換えられているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
SCSI コントローラのデバイスを取り外す例として、SCSI ディスク c1t4d0 を使用します。
ここでは SCSI アタッチメントポイントだけを示します。実際のシステムに表示されるアタッチメントポイントは、システム構成によって異なります。
スーパーユーザーになります。
現在の SCSI 構成を確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown c1::dsk/c1t4d0 connected configured unknown |
システムから SCSI デバイスを取り外します。
# cfgadm -x remove_device c1::dsk/c1t4d0 Removing SCSI device: /devices/sbus@1f,0/SUNW,fas@1,8800000/sd@4,0 This operation will suspend activity on SCSI bus: c1 Continue (yes/no)? y SCSI bus quiesced successfully. It is now safe to proceed with hotplug operation. Enter y if operation is complete or n to abort (yes/no)? y |
デバイスがシステムから取り外されているか確認します。
# cfgadm -al Ap_Id Receptacle Occupant Condition c0 connected configured unknown c0::dsk/c0t0d0 connected configured unknown c0::rmt/0 connected configured unknown c1 connected configured unknown c1::dsk/c1t10d0 connected configured unknown |