この章では、開発者のための Java の拡張機能について説明します。
Solaris 7 - 8/99 リリースには、JDK 1.1.7_07 リリースが含まれていました。
最新のマニュアルページを参照するには、man コマンドを使用してください。Solaris 7 - 11/99 のマニュアルページには、「Solaris 7 Reference Manual Collection」には記載されていない新機能の情報が提供されています。
この拡張機能は、Solaris 7 - 11/99 ソフトウェアリリースで追加されたものです。詳細は、http://www.sun.com/solaris/jdk/download.1.2.1_03 を参照してください。
これは対話的に強制終了されたプログラムを診断するツールで、SIGQUIT ハンドラメニューからアクセスできます。プログラム内のメモリーリークを発見するのに使用できます。メモリーリークは、プログラムが意図せずオブジェクトを保持している場合に発生し、ガーベッジコレクターによるメモリーの再利用機能を妨害します。ヒープ検査は、ヒープ内のオブジェクトのブレークダウンをクラスごとに、消費するメモリーの合計量によってソートして報告します。選択されたオブジェクトへの参照チェーンを調べて、オブジェクトを保持しているものを確認できます。
ダブルワード (long 型または double 型) の値は現在、ヒープ内では 8 バイト境界に揃えられます。これにより、ネイティブコードと JIT でコンパイルした Java コードの性能が改善され、同時に SPARC システム上での揮発性ダブルワード値の正確さが保証されます。ただし、アプリケーションが小さなオブジェクトを数多く割り当てて保持する場合は、ヒープサイズをわずかに増やす必要があります。これは、これらのオブジェクトが 8 バイトの倍数に割り当てられ、メモリーの使用量を増やすためです。
Java 2 SDK には、アプリケーションの起動時間に影響を及ぼすことなく性能を向上させる、最適化 JIT (Just In Time) コンパイラが含まれています。JIT コンパイラは特に、最適化の機会を識別し、頻繁に起動されるメソッドとループを持つメソッドを効率の高いネイティブコードに変換する機能が向上しています。
Java Virtual Memory (JVM) には、高度に最適化されたメモリーシステムも含まれています。これによりメモリーの割り当てとガーベッジコレクションがより効率的に実行されます。ダイレクトポインタを使用する、従来の方式とは異なる、コンパクトで発展的なメモリーシステムです。バッチプログラムの性能が向上し、対話型プログラムでの、ガーベッジコレクションによる一時停止を減少させます。
JVM は、Java プラットフォームの同期プリミティブの実装を大幅に向上しました。これらの実装により、並行プログラミングがより効率的に行われ、同期プリミティブが単一スレッドアプリケーションの性能に及ぼす影響が減少します。
この機能は、Solaris 7 - 11/99 ソフトウェアリリースで追加されたものです。
JDK 1.1.7_07 リリースでは、次の変更に加え、ヨーロッパ連合の新通貨であるユーロをサポートします。
サポートする Unicode のバージョンが 2.0.14 から 2.1.2 に上がりました。
文字エンコーディングが変更され、新しいエンコーディングが追加されました。
新しいロケールが追加されました。
JDK ソフトウェアがユーロ記号を正しく処理できるようにするには、オペレーティングシステムにユーロサポートのパッチをインストールする必要があります。Solaris 7 オペレーティング環境より前のバージョンを使用している場合、ユーロサポートのパッチが必要です。Solaris ユーロサポートのパッチの利用については、Solaris のご購入先にお問い合わせいただくか、SunSolve の Web サイト http://sunsolve.sun.com にアクセスしてください。
ユーロサポートを追加しても、変更されたエンコーディングに依存する文字変換コード以外の既存のコードには影響ありません。API は変更されていません。
ユーロに関する詳細は、ユーロの Web サイト http://europa.eu.int/euro/ を参照してください。
最新バージョンの JDK に対応する JRE は、http://www.sun.com/solaris/jre からダウンロードできます。
http://www.sun.com/solaris/jre/download.1.1.7/en/jre_config.txt で入手できる『Solaris Java Runtime Environment (JRE) Configuration Guide』を参照してください。
上記のマニュアルには次の情報が含まれています。
JRE の概要
JRE のバンドルと実行方法
これらのドキュメントに含まれるバグの説明は、JRE に含まれないコンポーネントに適用されるバグを除いて、JRE に適用されます。
JDK 1.1.6_03 では高性能 JIT コンパイラが導入されました。Solaris 2.6 環境にバンドルされた JIT コンパイラよりも高い性能を提供する、最適化バージョンのコンパイラです。