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iPlanet Directory Server 5.1 インストールガイド |
第 3 章 高速インストールと標準インストールの使用
この章では、基本的なインストール手順について説明します。この章は、次の節で構成されています。
高速インストールの使用
注 iPlanet Directory Server 5.1 は、Solaris 9 オペレーティング環境にプリインストールされています。Solaris 9 プラットフォームで Directory Server を構成する方法の詳細は、Solaris の『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス: DNS、NIS、LDAP編)』を参照してください。Solaris のマニュアルは、http://docs.sun.com/ で参照できます。
高速インストールの使用
製品の評価またはテストのために Directory Server をインストールする場合は、高速インストールを使用します。高速インストールではサーバのポート番号やディレクトリ接尾辞は選択できないので、正規のインストールにはこの方法は使用しないでください。
UNIX の場合は、root としてログインします (高速インストールを行うには、root としてログインする必要がある)。Windows NT および Windows 2000 の場合は、administrator 権限を持つユーザとしてログインします。
サーバの開梱、最小限の構成、および起動が行われます。Administration Server が待機するホストとポート番号が表示されます。
UNIX の場合は、次のコマンドを実行して製品のバイナリファイルを解凍します。
- # mkdir ds5.1
# cd ds5.1
- 製品のバイナリファイルをまだダウンロードしていない場合は、インストールディレクトリにダウンロードします。
セットアッププログラムを実行します。セットアッププログラムは、バイナリファイルを解凍したディレクトリにあります。UNIX システムの場合は、次のコマンドを実行します。
- # gunzip -dc file_name.tar.gz | tar -xvof -
- ここでの file_name は、解凍する製品のバイナリファイル名を表します。
- Windows NT および Windows 2000 の場合は、製品のバイナリファイルを解凍 (unzip) します。
インストールするプログラムを確認する画面が表示されたら、デフォルトの「iPlanet Servers」を選択します。
- ./setup
- 「yes」を選択してインストールを続行し、次に使用許諾契約に同意する場合は、「yes」を選択します。
インストールのタイプを確認する画面が表示されたら、「高速インストール」を選択します。
サーバルートまたはインストール先ディレクトリの設定画面で、サーバをインストールするディレクトリを絶対パスで入力します。
UNIX のみ。サーバを実行するユーザおよびグループの設定画面で、このサーバの実行に使用する識別情報を入力します。サーバの実行時に使用する必要のあるユーザおよびグループについては、「iPlanet サーバ用のユーザとグループの決定 (UNIX® のみ)」を参照してください。
- セットアッププログラムを実行しているディレクトリをインストール先に指定することはできません。指定したディレクトリが存在しない場合は、そのディレクトリが自動的に作成されます。
構成ディレクトリ管理者の ID とパスワードの設定画面で、すべての特権を持つユーザ (iPlanet Console におけるルートまたはスーパーユーザと同じようなものと考えてください) として Console に認証させるときに使用するユーザ名とパスワードを指定します。
新たにインストールされた Directory Server については、次のことに留意してください。
Directory Server は、ポート 389 上で待機します。
o=NetscapeRoot 接尾辞の下にあるディレクトリの内容は変更しないでください。このためには、最初の接尾辞の下に新しいデータを作成するか、使用する新しい接尾辞を作成するかのいずれかを行います。Directory Server で新しい接尾辞を作成する方法については、『iPlanet Directory Server 管理者ガイド』を参照してください。
- dc= あなたのマシンのドメイン名。つまり、マシン名が test.siroe.com の場合、このサーバの接尾辞は dc=siroe,dc=com と設定されます。
- o=NetscapeRoot
標準インストールの使用
Directory Server 5.1 をはじめてインストールする場合は、セットアッププログラムの標準インストールオプションを使用するのが一般的です。標準インストールの操作は、UNIX の場合と Windows NT/Windows 2000 の場合で多少異なります。以降の節では、それぞれの手順について説明します。
UNIX 上での標準インストールの使用
UNIX 上で標準インストールを実行するには、次の手順に従います。
root としてログインします。
サーバの開梱、最小限の構成、および起動が行われます。Administration Server が待機するホストとポート番号が表示されます。
製品のバイナリファイルをまだダウンロードしていない場合は、インストールディレクトリにダウンロードします。
- # mkdir ds5.1
# cd ds5.1
セットアッププログラムを実行します。セットアッププログラムは、バイナリファイルを解凍したディレクトリにあります。インストールディレクトリから次のコマンドを実行します。
- # gunzip -dc file_name.tar.gz | tar -xvof -
- ここでの file_name は、解凍する製品のバイナリファイル名を表します。
セットアッププログラムにより、セットアップの続行を確認するメッセージが表示されます。デフォルトを選択する場合は、Enter キーを押し (このプロンプトのデフォルトは「yes」)、セットアッププログラムを終了する場合は n を押します。
- ./setup
次に、使用許諾契約への同意を確認する画面が表示されます。同意する場合は y を押します。
- root またはスーパーユーザ (su) としてログインしたい場合は、セットアッププログラムを終了する必要があります。
インストールするプログラムを確認する画面が表示されます。Enter キーを押して、デフォルトの「iPlanet Servers」 を選択します(項目 1)。
インストールのタイプを確認する画面が表示されます。Enter キーを押して、
デフォルトの「標準インストール」を選択します。サーバルートの選択画面で、サーバをインストールするディレクトリを絶対パスで入力します。
Server Products Core Components、Directory Suite、Administration Services、nsPerl、および PerLDAP のインストール画面で、Enter キーを押してデフォルト (すべてのコンポーネント) を選択します。
- セットアップを実行しているディレクトリをインストール先に指定することはできません。指定したディレクトリが存在しない場合は、そのディレクトリが自動的に作成されます。
- デフォルトでは、自動的に次のパスが使用されます。
- /usr/iplanet/servers
- このディレクトリツリーにソフトウェアをインストールする場合は、Enter キーを押します。ほかのディレクトリを指定する場合は、そのパスを入力します。
Enter キーを押して、Server Products Core Components すべてを選択します。
Enter キーを押して、Directory Suite のすべてのコンポーネントを選択します。
Enter キーを押して、Administration Services のすべてのコンポーネント (iPlanet Administration Server と Administration Server Console) を選択します。
ホスト名の設定画面で、完全指定を指定するか、デフォルト (local host) を選択します。
インストールプログラムがシステム内の DNS 名を特定できない場合は、デフォルトのホスト名が誤ったものになることがあります。たとえば、システムで NIS が使用されている場合、DNS が使用されていない可能性があります。
ホスト名には、絶対パスによるホスト名とドメイン名を指定しなければなりません。デフォルトのホスト名が絶対パスによるホスト名とドメイン名ではない場合は、インストールが失敗します。完全指定によるドメイン名の入力については、「一般的なインストール上の問題」を参照してください。
ここで、システムユーザ名とシステムグループ名の入力を求める画面が表示されます。サーバの実行に使用するシステムユーザとシステムグループの識別名を入力します。
構成ディレクトリについて、このディレクトリが o=NetscapeRoot ツリーをホストする場合は、デフォルトを選択します。ホストしない場合は、Yes と入力します。ここで、構成ディレクトリへのアクセス情報を求める画面が表示されます。
- iPlanet サーバの実行時に使用するユーザ名およびグループ名については、「iPlanet サーバ用のユーザとグループの決定 (UNIX® のみ)」を参照してください。
次に、現在インストールしているサーバがユーザデータの格納用かどうかを確認する画面が表示されます。通常はデフォルトを選択します。ただし、このサーバインスタンスを構成ディレクトリとしてのみ使用する場合は、Yes と入力する必要があります。
- 現在インストールしているサーバが構成ディレクトリではない場合、このインストールを続行するには、構成ディレクトリが存在する必要があります。
Directory Server のポートの設定画面で、デフォルト (389) を選択します。ただし、ほかのアプリケーションがすでにこのポートを使用している場合を除きます。
サーバ識別子の設定画面で、ほかと重複しないものを指定します (通常はデフォルトを使用)。
構成ディレクトリ管理者の ID とパスワードの設定画面で、すべての特権を持つユーザとして Console に認証させるときに使用するユーザ名とパスワードを指定します。
- この名前は、Directory Server インスタンスがインストールされるディレクトリ名の一部として使用されます。たとえば、マシンのホスト名が phonebook の場合はこの値がデフォルトとなり、この名前を選択すると slapd-phonebook というラベルが付いたディレクトリに Directory Server インスタンスがインストールされます。
Directory Server 識別子には、ピリオドは使用できません。たとえば、 siroe.server.com をサーバ識別名にすることはできません。
ディレクトリ接尾辞の設定画面で、企業名が判断できるようなわかりやすい識別名を指定します。
ディレクトリマネージャの DN の設定画面で、無制限の特権を使用してディレクトリの内容を管理するときに使用する識別名を入力します。
- ここで指定した文字列は、組織内のすべてのディレクトリエントリの名前に使用されます。そのため、組織を識別できるような名前を使用するようにします。インターネット DNS 名に対応した接尾辞の使用をお勧めします。
- たとえば、組織の DNS 名が siroe.com の場合は、dc=siroe,dc=com と入力します。
注 識別名では、UTF-8 文字セットエンコードを使用する必要があります。ISO-8859-1 などの古いエンコードはサポートされません。
ディレクトリマネージャ用のパスワードの設定画面で、8 文字以上の値を指定します。
- 以前のリリースの Directory Server では、ディレクトリマネージャは root DN と呼ばれていました。これは、アクセス制御を無視するときにディレクトリにバインドするエントリです。この識別名は短いものでよく、ディレクトリに構成された接尾辞に合わせる必要はありません。ただし、ディレクトリ内に保存された実際のエントリとは異なるものでなければなりません。
管理ドメインの設定画面で、このサーバを所属させるドメインを指定します。
管理ポート番号の設定画面で、ほかと重複しない番号を入力します (たとえば、5100 で Directory Server 5.1 を示すことができます)。この値は必ず記録してください。
- 入力するドメイン名は、一意の文字列で、ドメインを管理する組織が識別できるものにします。管理ドメインについては、「管理ドメインの決定」を参照してください。
Administration Server の実行に使用するユーザの設定画面で、root と入力します。この値がデフォルトです。
- Administration Server を root として実行する必要がある理由については、「iPlanet サーバ用のユーザとグループの決定 (UNIX® のみ)」を参照してください。
o=NetscapeRoot 接尾辞の下にあるディレクトリの内容は変更しないでください。このためには、最初の接尾辞の下に新しいデータを作成するか、使用する新しい接尾辞を作成するかのいずれかを行います。Directory Server で新しい接尾辞を作成する方法については、『iPlanet Directory Server 管理者ガイド』を参照してください。
Windows NT および Windows 2000 での標準インストールの使用
Windows NT または Windows 2000 上で標準インストールを実行するには、次の手順に従います。
administrator の権限を持つユーザとしてログインします。
サーバの開梱、最小限の構成、および起動が行われます。Administration Server が待機するホストとポート番号が表示されます。製品のバイナリファイルをまだダウンロードしていない場合は、インストールディレクトリにダウンロードします。
製品のバイナリファイルを解凍 (unzip) して、セットアッププログラムを実行します。
インストールするプログラムを確認する画面が表示されたら、デフォルトの「iPlanet Servers」を選択します。
インストールのタイプを確認する画面が表示されたら、デフォルトの「標準」を選択します。
サーバルートの選択画面で、サーバをインストールするディレクトリを絶対パスで入力します。
構成ディレクトリで、このディレクトリが o=NetscapeRoot ツリーをホストする場合は、デフォルトを選択します。ホストしない場合は、構成ディレクトリの適切な接続情報を入力します。
- セットアップを実行しているディレクトリをインストール先に指定することはできません。指定したディレクトリが存在しない場合は、そのディレクトリが自動的に作成されます。
データを格納するディレクトリの設定画面で、この Directory Server インスタンスに企業のデータを格納するかどうかを決定する必要があります。通常は、デフォルトの「この Directory Server にデータを保存する」を選択します。ただし、この Directory Server インスタンスを構成ディレクトリとしてのみ使用する場合、「既存の Directory Server にデータを保存する」を選択する必要があります。
- この Directory Server インスタンスが構成ディレクトリではない場合、このインストールを続行するには、構成ディレクトリが存在し、実行されている必要があります。
サーバ識別子の設定画面で、ほかと重複しないものを指定します (通常はデフォルトを使用)。
ディレクトリ接尾辞の設定画面で、企業名が判断できるようなわかりやすい識別名を指定します。
- この名前は、Directory Server インスタンスがインストールされるディレクトリ名の一部として使用されます。たとえば、マシンのホスト名が phonebook の場合はこの値がデフォルトとなり、この名前を選択すると slapd-phonebook というラベルが付いたディレクトリに Directory Server インスタンスがインストールされます。
Directory Server のポートの設定画面で、デフォルト (389) を選択します。ただし、ほかのアプリケーションがすでにこのポートを使用している場合を除きます。
- ここで指定した文字列は、組織内のすべてのディレクトリエントリの名前に使用されます。そのため、組織を識別できるような名前を使用するようにします。インターネット DNS 名に対応した接尾辞の使用をお勧めします。たとえば、組織の DNS 名が siroe.com の場合は、dc=siroe,dc=com と入力します。
構成ディレクトリ管理者の ID とパスワードの設定画面で、すべての特権を持つユーザとして Console にログインするときに認証させるユーザ名とパスワードを指定します。
管理ドメインの設定画面で、このサーバを所属させるドメインを指定します。
ディレクトリマネージャの DN の設定画面で、無制限の特権を使用してディレクトリの内容を管理するときに使用する識別名を入力します。
- 入力するドメイン名は、一意の文字列で、そのドメインを管理する組織が識別できるものにします。管理ドメインについては、「管理ドメインの決定」を参照してください。
注 識別名では、UTF-8 文字セットエンコードを使用する必要があります。ISO-8859-1 などの古いエンコードはサポートされません。
ディレクトリマネージャ用のパスワードの設定画面で、8 文字以上の値を指定します。
- 以前のリリースの Directory Server では、ディレクトリマネージャは root DN と呼ばれていました。これは、アクセス制御を無視するときにディレクトリにバインドするエントリです。この識別名は短いものでよく、ディレクトリに構成された接尾辞に合わせる必要はありません。ただし、ディレクトリ内に保存された実際のエントリとは異なるものでなければなりません。
o=NetscapeRoot 接尾辞の下にあるディレクトリの内容は変更しないでください。このためには、最初の接尾辞の下に新しいデータを作成するか、使用する新しい接尾辞を作成するかのいずれかを行います。Directory Server で新しい接尾辞を作成する方法については、『iPlanet Directory Server 管理者ガイド』を参照してください。
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Last Updated February 05, 2002