Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド(UNIX 版)

Common Agent Container の問題

ここでは、Common Agent Container の共有コンポーネントに関連して起きる可能性のある次の問題について説明します。

ポート番号の競合

Java ES 内部の Common Agent Container は、デフォルトで次のポート番号を占有します。

上記のポート番号のいずれかがすでにインストール時に予約されている場合は、Common Agent Container が占有するポート番号を次のようにして変更します。

Common Agent Container の cacaoadm コマンドの詳細については、cacaoadm のマニュアルページを参照してください。このマニュアルページをコマンド行に表示できない場合は、MANPATH が正しく設定されているか確認します。「MANPATH の設定」を参照してください。

ポート番号の確認

ProcedureSolaris のポートの確認

手順
  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    # /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop
  2. 次の構文を使用して、ポート番号を変更します。


    # /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm set-param param=value

    たとえば、SNMP アダプタが占有するポートをデフォルトの 10161 から 10165 に変更するには、次のようにします。


    # /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm set-param snmp-adaptor-port=10165
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    # /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start

ProcedureLinux のポートの確認

手順
  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    # /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm stop
  2. 次の構文を使用して、ポート番号を変更します。


    # /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm set-param param=value

    たとえば、SNMP アダプタが占有するポートを 10161 から 10165 に変更するには、次のようにします。


    # /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm set-param snmp-adaptor-port=10165
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    # /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm start

ルートパスワードの安全性が危惧される場合

Java ES が稼働するホストで、セキュリティーキーを再生成することが必要になる場合があります。たとえば、ルートパスワードが他の人に知られたおそれがあり、安全性が危うくなっている場合には、セキュリティーキーを再生成することが必要です。Common Agent Container サービスによって使用されるキーは、次の場所に格納されています。

Solaris OS の場合: /etc/opt/SUNWcacao/security

Linux の場合: /etc/opt/sun/cacao/security

通常の操作条件では、これらのキーはデフォルトの設定のままでかまいません。キーの安全性が危うくなったために、キーを再生成することが必要な場合は、次の手順でセキュリティーキーを再生成できます。

セキュリティーキーの問題

ProcedureSolaris OS の場合のキー生成

手順
  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    # /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop
  2. セキュリティーキーを再生成します。


    # /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm create-keys --force
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    # /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start

    注 –

    Sun Cluster ソフトウェアの場合は、この変更をクラスタ内のすべてのノードに伝達する必要があります。詳細については、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』「How to Finish a Rolling Upgrade to Sun Cluster 3.1 8/05 Software」を参照してください。


ProcedureLinux の場合のキー生成

手順
  1. ルートとして、Common Agent Container 管理デーモンを停止します。


    # /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm stop
  2. セキュリティーキーを再生成します。


    # /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm create-keys --force
  3. Common Agent Container 管理デーモンを再起動します。


    # /opt/sun/cacao/bin/cacaoadm start

    cacaoadm コマンドの詳細については、cacaoadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

ロックファイルに関するエラー通知

cacaoadm サブコマンドを実行したところ、別のユーザーがまったく同時に何かのコマンドを実行しているということもありえます。しかし、cacaoadm サブコマンドは一度に 1 つしか実行できません。

Solaris OS の場合、次のエラーメッセージが生成されます。

If cacaoadm daemon is running, it is busy executing another command.
Otherwise remove lock file /var/opt/SUNWcacao/run/lock

Linux の場合、次のエラーメッセージが生成されます。

If cacaoadm daemon is running, it is busy executing another command.
Otherwise remove lock file /var/opt/sun/cacao/run/lock.

この通知メッセージを受け取ったときにまず行うとよいことは、少し待ってから再試行することです。

再試行しても同じ通知メッセージを受け取るときには、ロックファイルが Common Agent Container 管理デーモンによって削除されていない可能性があります。障害発生時にそのようになることがあります。ロックファイルがあるために、それ以後 cacaoadm サブコマンドは実行できません。

エラーメッセージに示されている場所からロックファイルを削除します。