Sun Java System Web Server 6.1 2005Q4 SP5 リリースノート

機能および拡張機能

Sun Java Sytem Web Server では、以下の機能および拡張機能が提供されています。

Java Servlet 2.3 および JavaServer Pages (JSP) 1.2 のサポート

Sun Java Sytem Web Server では、JavaTM 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 準拠の JavaTM Servlet 2.3 および JavaServer Pages (JSP) 1.2 仕様が実装されています。J2EE 準拠の Web コンテナにより、JavaTM テクノロジ標準準拠の Web アプリケーションの設計と配備に必要な柔軟性と信頼性が提供されます。Web アプリケーションは、仮想サーバーごとに配備できます。

これらのテクノロジについては、次のリソースを参照してください。

サーブレットおよび JSP の開発については、『Sun Java System Web Server 6.1 SP4 Programmer’s Guide to Web Applications』を参照してください。

J2SE プラットフォーム 1.4.2_04 JDK/JRE のサポート

Sun Java System Web Server は JavaTM 2 Platform, Standard Edition (J2SETM) 1.4.2_04-b05 をサポートしています (32 ビットのみ、64 ビットはサポートしていない)。J2SE ソフトウェアは Web Server に付属しており、選択すれば、Web Server のインストール中にインストールされます。Web Server のインストール後に、独自の JDK をインストールすることもできます。管理サーバーの使用を計画している場合は、JDK をインストールする必要があります。

HP-UX プラットフォーム

HP-UX プラットフォーム用の Sun Java System Web Server 6.1 には、JDK 1.4.1 が含まれています。

J2SE プラットフォーム 1.5.0 JDK/JRE のサポート

Sun Java System Web Server は、Solaris、Linux、および Microsoft Windows プラットフォームで、1.5.0_01-b08 で認証された JavaTM 2 Platform, Standard Edition (J2SETM) 1.5.0 をサポートします。

WebDAV のサポート

Sun Java System Web Server は、WebDAV (Web-based Distributed Authoring and Versioning) プロトコルをサポートしているため、以下の機能を利用した協調的 Web パブリッシングが可能です。

WebDAV は、コンテンツのメタデータ、ネームスペース管理、および上書き保護を統合的にサポートします。これらのテクノロジは、WebDAV をサポートする多くのオーサリングツールに組み込まれ、協同作業環境のための理想的な開発プラットフォームを提供します。

NSAPI フィルタのサポート

Sun Java System Web Server のリリース 6.1 では、NSAPI (Netscape Server Application Programmer's Interface) フィルタをサポートするために、NSAPI が拡張されています。

フィルタを使用すると、HTTP 要求および応答ストリームをカスタム処理できます。 つまり、ある機能に対して提示されたコンテンツ、またはある機能によって生成されたコンテンツを横取りしたあと、それらを変更することが可能になります。たとえば、あるプラグインで、別の SAF (Server Application Function) によって生成された XML ページを横取りする NSAPI フィルタをインストールして、その XML ページをクライアントにとって適切な HTML、XHTML または WAP ページに変換することができます。あるいは、NSAPI フィルタが、クライアントから受信したデータを、別のプラグインに提示する前に解凍することもできます。

詳細は、『 Sun Java System Web Server 6.1 SP4 NSAPI Programmer’s Guide』を参照してください。

HTTP 圧縮のサポート

Sun Java System Web Server は、コンテンツ圧縮をサポートしています。 この機能により、コンテンツ量に合わせてハードウェアコストを増加させることなく、クライアントへの配信スピードを速め、より多くのコンテンツを提供できるようになります。コンテンツ圧縮により、コンテンツのダウンロード時間が減少します。 これは、ダイアルアップ接続やトラフィックの多い接続を使用するユーザーにとって非常に重要な利点です。

詳細は、『Sun Java System Web Server 6.1 SP4 管理者ガイド』を参照してください。

検索エンジンのサポート

Sun Java System Web Server は、フルテキストの検索インデックス作成と検索を提供する Java ベースの検索エンジンをサポートしています。検索機能を使用すると、ユーザーはサーバー上のドキュメントを検索して、結果を Web ページに表示できます。サーバー管理者は、ユーザーが検索対象とするドキュメントのインデックスを作成し、固有のニーズに合わせて検索インタフェースをカスタマイズできます。

エンドユーザーが検索機能にアクセスするために使用できるデフォルトの URL は、次のとおりです。

http://<server-instance >:port number/search

例 :

http://plaza:8080/search

エンドユーザーがこの URL を呼び出すと、Java Web アプリケーションである「検索」ページが開きます。

キーワード、およびオプションのクエリ演算子を含む、基本および高度な検索を実行する詳細な手順については、検索エンジンに付属のオンラインヘルプを参照してください。これらの情報にアクセスするには、「検索」ページの「ヘルプ」リンクをクリックしてください。詳細は、『Sun Java System Web Server 6.1 SP4 管理者ガイド』を参照してください。

強化されたセキュリティー

Sun Java System Web Server では、フラットファイル認証を使用してアクセスを制限できます。Sun Java System Web Server のリリース 6.1 では、Java セキュリティーマネージャーがサポートされています。セキュリティーマネージャーは、製品のインストール時には、デフォルトで無効になっています。 これは、ある種のアプリケーションでは、パフォーマンスが際立って向上する可能性があるためです。セキュリティーマネージャーを有効にすると、J2EE Web アプリケーションに与える権限を制限することにより、セキュリティーを向上させることができます。セキュリティーマネージャーを有効にするには、server.xml ファイル内のエントリのコメントを外します。

<JVMOPTIONS>-Djava.security.manager</JVMOPTIONS>

<JVMOPTIONS>-Djava.security.policy=instance_dir /config/server.policy</JVMOPTIONS>

ここで、instance_dir は、このサーバーインスタンスのインストールディレクトリへのパスです。

server.xml の詳細については、『Sun Java System Web Server 6.1 SP4 Administrator’s Configuration File Reference』を参照してください。

JNDI のサポート

Sun Java System Web Server は、JNDI (Java Naming and Directory Interface) をサポートします。 JNDI により、多種多様なエンタープライズのネーミングサービスおよびディレクトリサービスへのシームレスな接続が可能になります。

JDBC のサポート

Sun Java System Web Server は、シームレスな JDBC (JavaTM DataBase Connectivity) を提供し、業界標準の JDBC ドライバからカスタマイズされた JDBC ドライバまで幅広くサポートしています。

Sun ONE Studio 5 のサポート

Sun Java System Web Server は、SunTM ONE Studio 5, Standard Edition をサポートしています。Sun ONE Studio テクノロジは、Java テクノロジ開発者のために Sun が提供する、強力で拡張可能な統合開発環境 (IDE) です。Sun ONE Studio 5 は NetBeans ソフトウェアをベースにしており、Sun ONE プラットフォームと統合されています。Sun Java System Web Server 6.1 以上でも NetBeans 3.5 および 3.5.1 をサポートしています。

Sun ONE Studio のサポートは、Sun Java System Web Server 6.1 SP5 でサポートされるすべてのプラットフォームで利用できます。Web Server 用のプラグインは、以下の方法で入手できます。

Sun Java System Web Server 6.1 SP5 の Sun ONE Studio 5 プラグインは、ローカルの Web Server でのみ動作します (つまり、IDE と Web Server は同じマシン上に配備)。

Sun Java System Web Server の Sun ONE Studio 5 プラグインの動作は、Sun ONE Application Server 7 の場合と同じです。Sun ONE Studio 5 の Web アプリケーション機能の使用については、http://developers.sun.com/prodtech/javatools/jsenterprise/learning/tutorials/cdshop.pdf のチュートリアルを参照してください。

Sun Java System Web Server 6.1 SP5 インスタンスをデフォルトに設定してから、チュートリアルで説明されている操作を実行してください。

http://usersguide.netbeans.org/tutorials/webapps/index.html にある NetBeans のチュートリアルも参照してください。

Sun ONE Studio 5 の詳細は、http://www.sun.com/software/sundev/jde/ を参照してください。

開発者向けの追加リソースについては、このリリースノートの 「その他の Sun のリソース」を参照してください。

デバッグのための Sun ONE Studio 5 の使用

デバッグモードで起動したリモート Web Server に IDE を手動で接続する場合、Sun ONE Studio 5 を「リモートデバッグ」用に使用できます。手順は、次のとおりです。

  1. Sun Java System Web Server 管理インタフェースを使用して、デバッグモードでサーバーインスタンスを再起動します (「Manage Severs」>「JVM General」>「Debug Enabled」)。

  2. JPDA ポート番号を控えておきます。

  3. IDE を起動します。

  4. 「デバッグ」>「起動」を選択します。

  5. dt_socket メソッドを選択してから、リモートマシン名および JPDA ポート番号を入力します。この時点で、配備されたアプリケーションのサーブレットソースコード上で、IDE に作成されたブレークポイントがアクティブになります。

Active Server Pages のサポート

Sun Java System Web Server 6.1 SP5 は、Sun ONE Active Server Pages バージョン 4.0.1 (以前の SunTM Chili!Soft ASP) および 4.0.2 を通じて Active Server Pages 3.0 仕様をサポートします。Sun ONE Active Server Pages は、Sun Java System Web Server にセキュリティー保護された企業レベルの Active Server Pages エンジンを追加します。

Sun Java System Web Server 6.1 SP5 は、次のプラットフォームで Sun ONE Active Server Pages 4.0.1 および 4.0.2 をサポートします。

Sun Java System Web Server にインストールする場合は、Sun ONE Active Server Pages のライセンスは必要ありません。Sun ONE Active Server Pages インストーラは、Sun Java System Web Server メディアキットを購入した場合は付属 CD に含まれています。http://www.sun.com/software/chilisoft/index.html からダウンロードすることもできます。以下の点に注意してください。

Sun ONE Active Server Pages の詳細については、上記の URL をご覧ください。

PHP 互換性

PHP は、PHP グループ (http://www.php.net) から入手可能な人気の高いページスクリプト言語であり、サポート対象の 3 つの API (CGI、NSAPI、および FastCGI) のいずれかを使用することで、Sun Java System Web Server で使用できます。PHP グループは、サポート対象の 3 つの API のいずれかを使用して PHP ソフトウェアを設定する方法を、Web サイトで詳細に説明しています。

CGI API は、使用できる中ではもっとも安定したインタフェースですが、CGI に固有のパフォーマンスの制限を受けます。

NSAPI は、Sun Java System Web Server のネイティブ API を利用し、Web Server のメモリー内で PHP ソフトウェアを実行します。この設定により最高のパフォーマンスが提供されますが、スレッドセーフでない PHP モジュールが使用されるとサーバーがクラッシュする危険があります。

FastCGI インタフェースは、PHP ソフトウェアが要求を処理した後も、Web Server のメモリー外で継続して実行できるようにすることにより、パフォーマンスと安定性の両方をある程度実現します。不安定な PHP モジュールが使用されても、Web Server がクラッシュすることはありません。このため、Sun は、PHP ソフトウェアでは FastCGI インタフェースを使用することをお勧めします。

FastCGI インタフェースは、http://www.sun.com/download/products.xml?remap=3f567f91 から入手可能な FastCGI アドオンをインストールすると、Web Server でサポートされます。


注 –

PHP ソフトウェアは、FastCGI プロセスとして実行した場合、PHP プロセスのライフサイクルを制御するために 2 つの環境変数を使用します。PHP_FCGI_CHILDREN は、要求に対する応答として作成される PHP プロセスの数を決定します。PHP_FCGI_MAX_REQUESTS は、PHP プロセス自体を終了して新しい PHP プロセスに置き換えられるまでに応答できる要求の数を決定します。Sun は、PHP_FCGI_CHILDREN の使用は推奨せず、代わりに FastCGI アドオンの設定パラメータ min-proc で PHP プロセスの最小数を制御することをお勧めします。


NSS 3.10.1.0 および NSPR 4.5.2 のサポート

Sun Java System Web Server 6.1 SP5 の NSS のサポートは、3.9.5 (バージョン 6.1 SP4 の) から 3.10.1.0 にアップグレードされました。NSS は、セキュリティー対応サーバーアプリケーションのクロスプラットフォーム開発をサポートするために設計された一連のライブラリです。Sun Java System Web Server 6.1 SP5 は、NSPR 4.5.2 もサポートしています。

強化されたハードウェアアクセラレータ暗号化のサポート

Sun Java System Web Server 6.1 SP5 は、Web Server での SSL のパフォーマンスを向上させる暗号化アクセラレータボードである SunTM Crypto Accelerator 4000 のハードウェアアクセラレータをサポートしています。