Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

csrename

csrename ユーティリティーを使用すると、1 人以上のカレンダユーザーの名前を変更できます。このユーティリティーを使用してカレンダユーザーの名前を変更するには、次のことを行います。

csrename ユーティリティーは次のディレクトリに格納されています。

cal_svr_base/SUNWics5/cal/sbin

要件

csrename を実行する前に、次のことを実行する必要があります。

csrename を実行するには、icsuser (または設定中に指定された Calendar Server ランタイムユーザー ID) としてログインします。スーパーユーザー (root) として csrename を実行する場合は、新しいデータベースファイルに対するアクセス権のリセットが必要になることもあります。LDAP ディレクトリサーバー属性を変更するには、そのディレクトリに対する管理権限も必要です。

インストールしている Calendar Server の構成にフロントエンドサーバーとバックエンドサーバーが含まれている場合は、各バックエンドサーバー上で csrename を実行する必要があります。

構文

次の構文を使用して csrename を実行します。


csrename [-t DestinationDB] 
         [-c ConfigFile]
         [-e ErrorFile] 
          -m MappingFile 
         rename [DB|LDAP]

次の表に、このユーティリティーのオプションを一覧表示し、各オプションについて説明します。

表 D–27 csrename のオプション

オプション 

説明 

-t DestinationDB

csrename で、変換後のユーザー名が付いた新しいデータベースが生成される出力先ディレクトリを指定します。デフォルトは MigratedDB です。csrename の終了後、ics.conf ファイル内の caldb.berkeleydb.homedir.path パラメータは出力先データベースをポイントしている必要があります。caldb.berkeleydb.homedir.path をリセットして出力先データベースディレクトリをポイントするか、または出力先データベースファイルをこのパラメータで指定されたディレクトリに移動します。

-c ConfigFile

Calendar Server 設定ファイルを指定する入力パラメータ。デフォルトは ics.conf ファイルです。csrename は設定ファイルの caldb.berkeleydb.homedir.path パラメータを使用して、入力カレンダデータベースの場所を特定します。カレンダデータベースのデフォルトの場所は cal_svr_base/var/opt/SUNWics5/csdb です。

-e ErrorFile

csrename でエラーや解決できないデータベースエントリが書き込まれるファイル。デフォルトは MigrateError です。

-m MappingFile

入力マッピングファイルを指定します。デフォルトは MigrateMapping です。入力マッピングファイルとは、既存のユーザー ID を新しいユーザー ID にマッピングするテキストファイルのことです。csrename を実行する前に、マッピングファイルを作成する必要があります。古い値と新しい値の間にスペースを入力し、1 行に 1 つのエントリを指定します。

次に例を示します。 

tchang tc897675 

jsmith js963123 

bkamdar bk548769 

結果を調べたときに 1 つ以上の名前変更に失敗したことがわかった場合は、変更に失敗した名前だけの新しいマッピングファイルを作成し、csrename を再実行すると、エラーを解決できます。

DB|LDAP

更新するデータベースを指定します。 

DB: 新しいカレンダデータベースのユーザー ID だけを変換します (デフォルト)。

LDAP: 新しいカレンダデータベースと LDAP ディレクトリサーバー属性の両方のユーザー ID を変換します。