Sun Java Enterprise System インストールガイド (Microsoft Windows 版) |
第 7 章
インストール後のコンポーネントの設定Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) インストーラでのインストールが完了したら、ほとんどのコンポーネントには、Java ES 環境を運用する前に追加の設定が必要です。この作業の範囲は、選択した設定タイプ (「インストール中に自動的に設定」または「インストール後に手動で設定」) によって異なります。
「インストール後に手動で設定」オプションを選択した場合、インストーラは、コンポーネントのパッケージファイルをそれぞれのディレクトリに配置します。パラメータの設定は行われず、実行時サービスを利用できないためにほとんどのコンポーネントはそのままでは機能しません。多くのコンポーネントには、「インストール後に手動で設定」の作業を完了するための設定ツールが用意されています。設定ツールを実行すると、このガイドおよび各コンポーネントの製品マニュアルに記載されている指示に従って、追加の変更を行うことができます。
この章で説明する内容は、次のとおりです。
注
この章で説明する手順を通読したあと、コンポーネントに対して追加の設定を実行する必要がないと判断した場合は、第 9 章「コンポーネントの起動と停止」に進み、コンポーネントが動作することを確認します。
インストールされたコンポーネントインストール中に「インストール後に手動で設定」オプションを選択する場合、Sun Java Enterprise System インストーラによって、コンポーネントの実行ファイルと各種ファイルがそれぞれのディレクトリに配置されます。パラメータの設定は行われず、実行時サービスを利用できないため、ほとんどのコンポーネントはそのままではまだ機能しません。
設定プログラムは設定中に、Directory Server と管理サーバーのサーバールート内に、Directry Server には slapd-(インスタンス名)、管理サーバーには adm-serv という名前のフォルダを作成します。
レジストリエントリが、次の場所に作成されます。
HKLM¥SOFTWARE¥Sun Microsystems¥<製品名>¥<バージョン>
および
HKLM¥SOFTWARE¥Sun Microsystems¥EntSys¥Installer
このパスは、ファイルがコピーされたあとに環境変数に設定されます。
次以降の各節では、「インストール後に手動で設定」オプションを使用した場合のインストール後の設定に関する情報を示しています。
Access Manager のインストール後の設定
Access Manager のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥AccessManager です。Access Manager の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
インストールが完了すると、これらのファイルがインストールされるので、Access Manager を設定できるようになります。
Access Manager をインストール後に手動で設定する
デフォルト値は、AMConfigurator.properties ファイルに書き込まれます。
Access Manager には、次のインストール可能なコンポーネントがあります。
Access Manager を設定するには、次の手順を実行します。
1 - フルインストール (Web コンテナ、Directory Server を設定し、サービスをインストールする)
2 - コンソールのみのインストール (AMSDK をインストールし、Web コンテナを設定する)
3 - SDK のみ (SDK のみをインストールする)
4 - コンテナ設定付きの SDK (SDK をインストールし、Web コンテナを設定する)
上のどの選択肢でもサンプルも設定されます。
5 - 連携のみ (Web コンテナのみを設定する)
6 - サーバーのみ (1 と同じ)
11 - フルアンインストール
12 - コンソールのみのアンインストール
13 - SDK のアンインストール
14 - コンテナの設定を解除して SDK のみをアンインストール
15 - 連携のみアンインストール
16 - サーバーのみアンインストール
21 - フル再インストール
26 - サーバーの再インストール
31 - SDK の再インストール
32 - コンソールの再インストール
33 - コンソールと SDK の再インストール
35 - Liberty の再インストール
注
AMConfigurator.properties ファイル内の WS61_HOST キーでは、大文字と小文字が区別されます。Web Server インスタンス名とまったく同じにする必要があります。
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥AccessManager¥Setup に変更します。
- AMConfig.bat を実行して、Access Manager を設定します。
- Access Manager コンソールを使用する前に、Web コンテナサービスを再起動します。
- 設定を確認するには、「Access Manager の起動と停止」に進みます。
管理サーバーのインストール後の設定
インストールが完了すると、コンポーネントがインストールされ、管理サーバーの設定を開始できるようになります。管理サーバーのインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥Server-Root です。管理サーバーの設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
インストール後に管理サーバーを手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥Server-Root¥setup に変更します。
- ADConfig.bat を実行して、設定を完了します。
- 各パネルで、必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「管理サーバーの起動と停止」に進みます。
Application Server のインストール後の設定
Application Server のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥AppServer です。インストールが完了すると、コンポーネントがインストールされ、Application Server の設定を開始できるようになります。Application Server の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
デフォルト値は、ASConfigurator.properties ファイルに書き込まれます。
インストール後に Application Server を手動で設定する
Application Server には、別々に設定できる次のインストール可能なコンポーネントがあります。
1. ドメイン管理サーバー
2. ロードバランサプラグイン
Application Server を設定するには、次の手順を実行します。
- AppServer¥Setup¥ASConfigurator.properties にある Application Server のプロパティーファイルに手動で値を入力します。
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥AppServer¥Setup に変更します。
- DASConfigure.bat を実行して、ドメイン管理サーバーを設定します。
- LBConfigure.bat を実行して、ロードバランサプラグインを設定します。
- 設定を確認するには、「Application Server の起動と停止」に進みます。
Calendar Server のインストール後の設定
Calendar Server をインストールする前に、Directory Preparation Script が正しく設定されていることを確認します。Calendar Server のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥Calendar Server です。
Calendar Server を設定するには、Directory Server の詳細を指定する必要があります。設定中に comm_dssetup.pl perl スクリプトの実行を選択した場合は、次の詳細が必要になります。Calendar Server を設定する前に、Directory Server に対してこの Directory Preparation Script がまだ実行されていない場合は、実行する必要があります。
インストール後に Calendar Server を手動で設定する
手順 1: Directory Preparation Script の実行
- Directory Preparation Script (comm_dssetup.pl) を実行することによって、通信サービス (Calendar Server、Messaging Server、および Delegated Administrator Utility) 用に Directory Server を設定します。
- Directory Server が稼働していることを確認します。必要に応じて、「Directory Server の起動と停止」を参照してください。
- Directory Server がインストールされているマシンで、次のように Directory Preparation Script を実行する必要があります。
perl comm_dssetup.pl
- コマンドプロンプトで、パスを <インストールディレクトリ>¥DSSetup に変更します。
注
Detected DS version という応答を受け取った場合。このツールを Root として実行してから、システムで使用している perl をチェックする必要があります。スクリプトを再度実行する前に、Directory Server に付属している active perl または nsperl を PATH 変数に設定する必要があります。
- dssetup.bat を実行して、設定を完了します。
手順 2: Messaging Server の設定
Calendar Server には、GUI ベースの設定プログラムがあります。この設定プログラムは、次の手順で起動できます。
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥Calendar Server¥bin¥config に変更します。
- CSConfig.bat を実行して、設定を完了します。
- パネルでの操作を続行します。
- 設定を確認するには、「Calendar Server の起動と停止」に進みます。
Communications Express のインストール後の設定
Communications Express のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥CommsExpress です。Communications Express の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
Communications Express をインストール後に手動で設定する
設定後の手順:
Communications Express にログインする前に、設定後の手順をいくつか実行する必要があります。
Delegated Administrator のインストール後の設定
Delegated Administrator のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥DelegatedAdmin です。
インストール後に Delegated Administrator を手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥DeligatedAdmin¥lib に変更します。
- DAConfig.bat を実行して、設定を完了します。
- 一連のパネルが表示され、Access Manager、Web Server、および Directory Server に関する情報の入力が求められます。詳細情報を入力し、設定を完了します。
- 設定を確認するには、「Web Server の起動と停止」に進みます。
Directory Proxy Server のインストール後の設定
インストールが完了すると、コンポーネントがインストールされ、Directory Proxy Server の設定を実行できるようになります。Directory Proxy Server のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥Server-Root です。Directory Proxy Server の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
インストール後に Directory Proxy Server を手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥Server-Root¥setup に変更します。
- 上に示した場所から、次のコマンドを入力します。
DPSConfig.bat
- 設定を確認するには、「Directory Proxy Server の起動と停止」に進みます。
Directory Server のインストール後の設定
インストールが完了すると、コンポーネントがインストールされ、Directory Server の設定を実行できるようになります。これらの製品のインストールディレクトリは、<INSTALLDIR>¥Server-Root です。Directory Server の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
インストール後に Directory Server を手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥Server-Root¥setup に変更します。
- DSConfig.bat を実行して、設定を完了します。
- 各パネルで、必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「Directory Server の起動と停止」に進みます。
HADB のインストール後の設定
- <インストールディレクトリ>¥Hadb¥4.4.1-2¥lib にある mgt.cfg と hadb.properties のすべてのプロパティーに値が入力されているかどうかを確認します。
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥Hadb¥4.4.1-2¥lib に変更します。
- HADBConfig.bat を実行して、HADB 管理エージェントを設定します。
- 設定を確認するには、「HADB 管理エージェントの起動と停止」に進みます。
Instant Messaging のインストール後の設定
Instant Messaging のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥Instant Messaging です。Instant Messaging の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
「インストール後に手動で設定」オプションを選択すると、これらのファイルがコピーされ、プロパティーファイルにデフォルト値が設定されます。
インストール後に Instant Messaging を手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥Instant Messaging に変更します。
- IMConfig.bat を実行して、Instant Messaging の設定プログラムを GUI モードで起動します。
- 各パネルで、必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「Instant Messaging の起動と停止」に進みます。
Message Queue のインストール後の設定
Message Queue コンポーネントには、追加の設定は不要です。インストールの一部として、すでに設定が完了しています。このコンポーネントでは、「インストール後に手動で設定」オプションはサポートされていません。作成されるサービスエントリは次のとおりです。Message Queue Broker (MQ_broker)。Message Queue のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥MessageQueue です。
注
Message Queue では「インストール後に手動で設定」モードはサポートされていませんが、このモードで Message Queue をインストールすることはできます。ただし、「インストール後に手動で設定」モードでは、Message Queue Broker サービスをサービスパネルから手動で開始する必要があります。
設定を確認するには、「Message Queue の起動と停止」に進みます。
Messaging Server のインストール後の設定
Messaging Server のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥Server-Root です。Messaging Server の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
Messaging Server を設定するには、Directory Server の詳細を指定する必要があります。設定中に comm_dssetup.pl perl スクリプトの実行を選択した場合は、次の詳細が必要になります。Messaging Server を設定する前に、Directory Server に対してこの Directory Preparation Script がまだ実行されていない場合は、実行する必要があります。
インストール後に Messaging Server を手動で設定する
手順 1: Directory Preparation Script の実行
- Directory Preparation Script (comm_dssetup.pl) を実行することによって、通信サービス (Calendar Server、Messaging Server、および Delegated Administrator Utility) 用に Directory Server を設定します。
- Directory Server が稼働していることを確認します。必要に応じて、「Directory Server の起動と停止」を参照してください。
- Directory Server がインストールされているマシンで、次のように Directory Preparation Script を実行する必要があります。
perl comm_dssetup.pl
- コマンドプロンプトで、パスを <インストールディレクトリ>¥DSSetup に変更します。
- dssetup.bat を実行して、設定を完了します。
手順 2: Messaging Server の設定
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥Server-Root¥sbin に変更します。
- MSConfig.bat を実行して、設定を完了します。
設定中にポート競合が報告された場合、次のように configutil コマンドを使用してポートを変更します。
- 設定を確認するには、「Messaging Server の起動と停止」に進みます。
Portal Server のインストール後の設定
Portal Server の最後の設定手順は、Sun の Web コンテナに配備されるのか、それともサードパーティー製の Web コンテナに配備されるのかによって異なります。Portal Server コアの設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
インストール後に Portal Server を手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥PortalServer¥config に変更します。
- PSConfig.bat を実行して、Portal Server の設定プログラムを起動します。
- 必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「Web Server の起動と停止」に進みます。
Portal Server SRA のインストール後の設定
インストール後に Portal Server SRA を手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥PortalServer¥config に変更します。
- SRAConfig.bat を実行して、Portal Server SRA の設定プログラムを起動します。
- 必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「Web Server の起動と停止」に進みます。
インストール後にゲートウェイを手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥PortalServer¥config に変更します。
- GWConfig.bat を実行して、ゲートウェイの設定プログラムを起動します。
- 必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「Web Server の起動と停止」に進みます。
インストール後に Netlet プロキシを手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥PortalServer¥config に変更します。
- NLPConfig.bat を実行して、Netlet プロキシの設定プログラムを起動します。
- 必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「Web Server の起動と停止」に進みます。
インストール後に Rewriter プロキシを手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥PortalServer¥config に変更します。
- RWPConfig.bat を実行して、Rewriter プロキシの設定プログラムを起動します。
- 必要な情報を指定します。
- 設定を確認するには、「Web Server の起動と停止」に進みます。
Service Registry のインストール後の設定
インストールが完了すると、コンポーネントがインストールされ、Service Registry の設定を実行できるようになります。Service Registry のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥ServiceRegistry です。
インストール後に Service Registry を手動で設定する
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥ServiceRegistry¥install に変更します。
- 上に示した場所から、次のコマンドを入力します。SRConfig.bat
- 設定を確認するには、「Service Registry の起動と停止」に進みます。
Web Proxy Server のインストール後の設定
インストール後に Web Proxy Server を手動で設定する
Web Server のインストール後の設定
インストールが完了すると、コンポーネントがインストールされ、Web Server を設定できるようになります。Web Server のインストールディレクトリは、<インストールディレクトリ>¥WebServer です。Web Server の設定に使用されるファイルは、次のとおりです。
インストール後に Web Server を手動で設定する
- WebServer¥Setup¥WSprop.properties にある Web Server のプロパティーファイルに手動で値を入力します。
- コマンドパスを <インストールディレクトリ>¥WebServer¥Setup に変更します。
- WSConfig.bat を実行して、設定を完了します。
- 設定を確認するには、「Web Server の起動と停止」に進みます。
次の手順この章で説明した設定作業が完了したら、第 9 章「コンポーネントの起動と停止」に記載されているコンポーネントに固有の手順に従って、インストール後の設定を確認します。