Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (OS Provisioning Plug-In 3.0)

新しい環境の構成

Sun Data Center Reference Architecture は、汎用データセンター構成を定義するためのベストプラクティスを取り込み、適用するものです。このアーキテクチャーは、低リスク、低総所有コスト (TCO) で確実かつ迅速に組み立て、テストし、配備することができます。Data Center Reference Architecture Implementations は Sun Data Center Reference Architecture のインスタンス化で、顧客の要件を満たすために、サービスとともに実際のハードウェアとソフトウェアに完全な詳細事項を提供します。Data Center Reference Architecture Implementations は、中小規模および大規模データセンター用に事前に設計およびテストされたコンポーネントのグループで、企業の統合プロジェクトおよび移行プロジェクト用の、運用準備が完了したターゲット環境を提供します。

Sun Data Center Reference Architecture Implementation フレームワークは、SunFire Server、Sun StorEdgeTM ストレージアレイ、Sun JavaTM Enterprise System および Solaris ソフトウェアだけでなく、LAN および SAN インフラストラクチャーからなる柔軟性の高い組み合わせです。詳細については、Sun Data Center Reference Architecture web site を参照してください。

プロセスの概要

  1. N1 SPS マスターサーバー、OS プロビジョニングサーバー、ブートおよびインストールサーバー用にハードウェアを準備します。

  2. N1 SPS ソフトウェアを入手します。

  3. 『Sun N1 Service Provisioning System 5.2 インストールガイド』「Sun N1 Service Provisioning System 5.2 のインストール」の説明に従って、N1 SPS マスターサーバーをインストールします。

  4. OS プロビジョニングサーバーに N1 SPS RA および N1 SPS コマンド行インタフェース (CLI) をインストールします。

  5. Solaris ブートおよびインストールサーバーに N1 SPS RA および N1 SPS CLI をインストールします。

  6. Linux ブートおよびインストールサーバーに N1 SPS RA および N1 SPS CLI をインストールします。

  7. Windows ブートおよびインストールサーバーに N1 SPS RA をインストールします。

  8. OS プロビジョニングサーバーと Solaris、Linux、および Windows それぞれのブートおよびインストールサーバーで RA を準備します。詳細は、『Sun N1 Service Provisioning System 5.2 システム管理者ガイド』「物理ホストを準備する」を参照してください。


注 –

安全のため、N1 SPS データベースをバックアップします。『Sun N1 Service Provisioning System 5.2 システム管理者ガイド』の第 9 章「バックアップと復元」を参照してください。


Procedureマスターサーバーを有効にしてセッション ID を使用する

  1. マスターサーバーの構成ファイルを編集します。

    デフォルトでは、このファイルは次の位置にあります。


    /opt/SUNWn1sps/N1_Service_Provisioning_System_5.2/server/config/config.properties
  2. これが既存の N1 SPS インストールである場合、次の手順に従ってください。

    1. 次の形式に似たセッション ID エントリを検索します。 config.allowSessionIDOnHosts=masterserver,biss1

    2. イコール記号のあとの値を、OS プロビジョニングサーバーと Solaris ブートおよびインストールサーバーの名前に変更します。

      次に例を示します。config.allowSessionIDOnHosts=myspsserver,sol10bis

  3. これが N1 SPS の新規インストールである場合、次のような行を追加します。config.allowSessionIDOnHosts=masterserver,biss1

    イコール記号のあとの値には、OS プロビジョニングサーバーと Solaris ブートおよびインストールサーバーの名前が含まれている必要があります。

  4. 使用する環境の大域プラン実行タイムアウトを調整します。

    config.properties ファイルの次のエントリを変更します。

    pe.defaultPlanTimeout=12000
    pe.nonPlanExecNativeTimeout=12000

    タイムアウトは秒単位です。タイムアウトは、サイトで予想される最も長いプラン実行処理より長くする必要があります。デフォルトのプランタイムアウトは 30 分 (1800 秒) です。デフォルトのネイティブタイムアウトは 10 分 (600 秒) です。上記の例は任意の値ですが、200 分 (12000 秒) という高い値を設定しています。

  5. これらの変更を有効にするには、マスターサーバーを停止して再起動します。

    n1sps としてマスターサーバーにログインし、次のコマンドを入力します。


    # cr_server stop
    # cr_server start
    

    デフォルトでは、これらのコマンドは次のファイル内にあります。


    /opt/SUNWn1sps/N1_Service_Provisioning_System_5.2/server/bin