RedHat Linux イメージおよびプロファイルを手動で作成する場合は、JET モジュールを使用せずに、RedHat Linux イメージおよびプロファイルを作成できます。この節では、非 JET RedHat Linux イメージとプロファイルの作成方法を説明します。
JET を使用して、イメージおよびプロファイルを作成する場合は、「JET による RedHat Linux イメージとプロファイルの作成」を参照してください。
ターゲットホストに 非 JET RedHat Linux イメージを配備するには、手動で PXE 構成ファイルを作成する必要があります。このファイルには、各ハードウェアプラットフォームおよび RedHat Linux ディストリビューションに固有のパラメータが含まれます。
テキストエディタでファイルを作成し、次のテキストを入力します。
default el30 ks serial 0 9600 label el30 kernel vmlinuz append linksleep=30 ksdevice=eth0 console=ttyS1,9600 load_ramdisk=1 initrd=initrd.img network
各行の意味は次のとおりです。
先頭行 (default) は、ラベル el30 を使用し、Kickstart インストール (カーネルに ks を渡す) を行うことを示しています。
3 行目 (label) は、ラベル el30 の定義です。
4 行目 (kernel) は、読み込むカーネルの指定です。パスは pxelinux.0 に対して相対的です。
5 行目 (append) には、一連のネットワーク構成パラメータが含まれています。append パラメータはすべて同じ行に存在する必要があります。ここに示す固有のパラメータは次のとおりです。
linksleep=30 は、システムが動作していないと判断する前にカーネルに待機するよう通知します。ネットワークインタフェースの中には、アップ状態になるまで長い時間を要するものもあります。
ksdevice=eth0 は、eth0 インタフェースを使用してインストールを行うことを示しています。このパラメータが省略されている場合は、eth0 が想定されます。
console=ttyS1,9600 は、コンソールにインストール出力を表示するためのコンソールパラメータを指定しています。パラメータは、ターゲットハードウェアのプラットフォームに応じて異なります。
load_ramdisk は、RAM ディスクに initrd.img を使用することを示しています。RAM ディスクのパスは pxelinux.0 に対して相対的です。
initrd はネットワークインストールを実行することを示しています。
ブートおよびインストールサーバー上の TFTP ルートディレクトリの pxelinux.cfg サブディレクトリに、このファイルを保存します。
複数リリースの RedHat Linux OS のプロビジョニングを行えるようにする場合は、このファイルに、 rh30.cfg などの一意の名前を割り当てます。
RedHat Linux イメージサーバーが存在し、そのサーバーで Linux オペレーティングシステムソフトウェアが使用できることを確認します。RedHat Linux イメージサーバーの作成方法の詳細については、「RedHat Linux サーバーの設定」を参照してください。
PXE Linux 構成ファイルを作成し、ブートおよびインストールサーバー上の pxelinux.cfg ディレクトリにそのファイルを配置します。PXE Linux 構成ファイル例については、「RedHat Linux OS プロビジョニング用の PXE 構成ファイルを作成する」を参照してください。
プロビジョニングソフトウェアのページの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。
「OS Provisioning Common Tasks」ページの「RedHat Linux Images」セクションで「Create Profile」をクリックします。
「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。
このプランに使用する変数を選択します。
既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「LinuxImage」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。
新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「LinuxImage」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。
「Create Set」をクリックします。
変数セットの名前を入力します。
変数を確認し、必要に応じて変数を変更します。
次の表で、追加の変数とそのデフォルト値を説明します。
変数名 |
説明 |
デフォルト値/例 |
---|---|---|
osp_server |
OS プロビジョニングサービスを表す仮想サーバー |
masterserver-osp (デフォルト) |
version |
このコンポーネントで配備する Linux のバージョン |
3U4 (例) |
architecture |
x86 など、物理システムのアーキテクチャー 注 – この値は、プロファイルコンポーネントおよび OS イメージの名前に使用されます。プロビジョニングソフトウェアによって、この変数が検査、適用されることはありません。 |
x86 (デフォルト) |
installPath |
添付する RedHat Linux イメージの名前 |
Linux:[version]_:[architecture] 次に例を示します。Linux_3U4_x86 |
description |
このプロファイルに関する説明 (任意) |
test linux (例) |
min_disk_size |
RedHat Linux OS のプロビジョニングに必要な最小ディスク容量 |
10GB (デフォルト) |
boot_server_name |
RedHat Linux ブートおよびインストールサーバーの名前 |
masterserver (例) |
boot_server_subnet_address |
ブートおよびインストールサーバーがサービスを提供するサブネット |
10.10.31.0 (例) |
boot_server_subnet_ip_address |
サブネット上のブートおよびインストールサーバーの IP アドレス |
10.10.31.1 (例) |
image_subnet_mask |
プロビジョニングサブネットのネットマスク |
255.255.255.0 (デフォルト) |
kickstart_file (非 JET プロファイルのみ) |
ブートサーバー上の Kickstart ファイル ks.cfg の絶対パスこのファイルは、ブートおよびインストールサーバーにアクセスできる必要があります。 JET 生成プロファイルの場合は、この変数に値を指定しないでください。 |
/tftpboot/v6x/as21.cfg (例) |
pxe_boot_file (非 JET プロファイルのみ) |
ブートサーバー上の /tftpboot ディレクトリを基準にした pxelinux.0 ブートファイルの相対パス JET 生成プロファイルの場合は、この変数に値を指定しないでください。 |
v6x/pxelinux.0 (例) |
pxe_configuration_file (非 JET プロファイルのみ) |
ブートサーバー上の pxelinux.cfg ディレクトリを基準にした PXE Linux 構成ファイルの相対パス JET 生成プロファイルの場合は、この変数に値を指定しないでください。 |
as21-console (例) |
linux_component_folder |
自動生成 Linux Provision コンポーネントフォルダの位置 |
/com/sun/n1osp/autogen-: [target(..):sys.hostName]-linux (デフォルト) |
image_path (JET プロファイルのみ) |
OS イメージへの NFS パス。 非 JET プロファイルの場合は、この変数に値を指定しないでください。 |
なし |
kernel (JET プロファイルのみ) |
OS イメージ内のカーネルへの相対パス。 非 JET プロファイルの場合は、この変数に値を指定しないでください。 |
なし |
initrd (JET プロファイルのみ) |
OS イメージ内の initrd への相対パス 非 JET プロファイルの場合は、この変数に値を指定しないでください。 |
なし |
変数セットを保存します。
「Plan Parameters」テーブルの「LinuxImage」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。
「Plan Details Run」ページで、プロファイルの作成先の Linux イメージサーバーを選択します。
Linux イメージサーバーのホスト名は末尾が -linux になります。
「Use the Jet Modules Specified Above」のチェックボックスを選択解除します。
「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。
Linux イメージサーバーに対して Linux プロファイルが作成されたことを確認するには、N1 SPS ブラウザインタフェースの左側にある「Components」をクリックします。
/com/sun/n1osp/autogen-server-name-linux/provision/ フォルダに、provision コンポーネントがあります。server-name は、変数セットに指定した Linux サーバー名です。次に例を示します。 /com/sun/n1osp/autogen-Linux3U4_x86-linux/provision/
LinuxImage コンポーネントの変数セットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/untyped/LinuxImage \ -name "redhat3" -u admin -p admin -vars "osp_server=masterserver-osp;version=RedHat3.0; \ architecture=x86;installPath=Linux:[version]_:[architecture]; \ description=test linux;min_disk_size=10GB; \ boot_server_name=bikickstart;boot_server_subnet_address=10.42.42.0; \ boot_server_subnet_ip_address=10.42.42.3;kickstart_file=/export/el30.cfg;\ pxe_boot_file=linux-install/pxelinux.0;pxe_configuration_file=el30-console" |
JET モジュール情報を提供するには、次のエントリを含む /tmp/redhat-profile ファイルを作成します。
standard-nojet Standard Linux base_config false
各行の意味は次のとおりです。
ファイルの最初の行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「Profile Name」フィールドに対応します。
ファイルの 2 行目は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「Profile Description」フィールドに対応します。
ファイルの 3 行目は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「JET Module Name」フィールドに対応します。
ファイルの 4 行目は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「Use the Jet Modules Specified Above」チェックボックスに対応します。
プランを実行するには、次の例のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin \ -PID NM:/com/sun/n1osp/untyped/LinuxImage-create-profile \ -tar H:NM:bikickstart-linux -comp - -vs redhat3 -pto 30 -nto 10 -f /tmp/redhat-profile |
-u オプションで指定したデフォルトの N1 SPS ユーザー値を書き留めます。OS インストール後に N1 SPS リモートソフトウェアがターゲットホストで起動するには、このユーザーが存在する必要があります。