Solaris のシステム管理 (IP サービス)

SPI セクション

モバイル IP プロトコルはメッセージ認証を要求するので、セキュリティパラメータインデックス (SPI) を使用してセキュリティコンテキストを特定しなければなりません。セキュリティコンテキストは SPI セクションに定義します。定義したセキュリティコンテキストそれぞれに異なる SPI セクションを指定しなければなりません。ID 番号がセキュリティコンテキストを特定します。モバイル IP プロトコルは、最初の 256 SPI を予約しています。したがって、256 より大きい SPI 値を使用してください。SPI セクションには、共有された秘密情報や再実行保護などのセキュリティに関連した情報が含まれています。

SPI セクションにはまた、ReplayMethod および Key ラベルがあります。このセクションではセキュリティコンテキストを定義します。SPI セクションの構文は次のとおりです。


[SPI SPI-identifier]
     ReplayMethod = <none/timestamps>
     Key = key

2 つの通信中のピアは、同じ SPI 識別子を共有しなければなりません。ユーザーはそれらを同じ鍵と再実行メソッドで構成しなければなりません。鍵は 16 進数の文字列で指定します。最大長は 16 バイトです。たとえば、鍵の長さが 16 バイトで 16 進数値の 0 から f を含んでいる場合、鍵は次のようになります。


Key = 0102030405060708090a0b0c0d0e0f10

鍵は、偶数の桁 (1 バイト 2 桁の表示法に対応) を持たなければなりません。

表 25–4 で、SPI セクションに指定可能なラベルと設定値について説明します。

表 25–4 SPI セクションのラベルと設定値

ラベル 

値 

説明 

ReplayMethod

none または timestamps

SPI 用の再実行認証の種類を指定する 

Key

x

16 進表示の認証キー