Solaris のシステム管理 (IP サービス)

モビリティエージェント

モビリティエージェント用の Address セクションには、アドレスタイプと SPI 識別子を定義した Type および SPI ラベルが含まれます。この節では、IPsec 要求、応答、トンネルラベルについても説明します。 Address セクションの構文は次のとおりです。


[Address address]
     Type = agent
     SPI = SPI-identifier
     IPsecRequest = action {properties} [: action {properties}]
     IPsecReply = action {properties} [: action {properties}]
     IPsecTunnel = action {properties} [: action {properties}]

サポートされた各モビリティエージェントに対して Address セクションをホームエージェントの構成ファイル内に指定しなければなりません。

モバイル IP メッセージ認証が外来エージェントおよびホームエージェント間で必要な場合は、エージェントが通信する必要のある各ピアに対して Address セクションを指定しなければなりません。

構成した SPI 値は、構成ファイルに存在する SPI セクションを示さなければなりません。

次の表で、モビリティエージェント用の Address セクションに指定可能なラベルと設定値について説明します。

表 25–6 Address セクションのラベルと設定値 — モビリティエージェント

ラベル 

値 

説明 

Type

agent

この項目がモビリティエージェント用であることを指定する 

SPI

n

関連する項目用の SPI 値を指定する 

IPsecRequest

apply または permit (次の注を参照)

このモビリティエージェントのピアとの間の登録要求に対して呼び出す IPsec プロパティ 

IPsecReply

apply または permit (次の注を参照)

このモビリティエージェントのピアとの間の登録要求に対して呼び出す IPsec プロパティ 

IPsecTunnel

apply または permit (次の注を参照)

このモビリティエージェントとの間のトンネルトラフィックに対して呼び出す IPsec プロパティ 


注 –

apply の値は、出力データグラムに対応します。permit の値は、入力データグラムに対応します。したがって、IPsecRequest apply の値と IPsecReply permit の値は、登録データグラムを送受信するのに外来エージェントで使用されます。また、IPsecRequest permit の値と IPsecReply apply の値は、登録データグラムを送受信するのにホームエージェントでも使用されます。