ディスクセットに新しいディスクを追加すると、Solaris ボリュームマネージャは、ディスクフォーマットを調べ、必要に応じてディスクのパーティションを再分割して、状態データベースの複製を格納できる大きさのスライス 7 を作成します。スライス 7 の厳密な大きさはディスクの幾何学的な構造によって異なりますが、通常は、4M バイトを下回ることなく、おおよそ 6M バイト程度です (シリンダ境界がどこにあるかによって異なります)。以下に、prtvtoc コマンドで表示した、ディスクセットに追加する前のディスク情報の出力例を示します。
[root@lexicon:apps]$ prtvtoc /dev/rdsk/c1t6d0s0
* /dev/rdsk/c1t6d0s0 partition map
*
* Dimensions:
* 512 bytes/sector
* 133 sectors/track
* 27 tracks/cylinder
* 3591 sectors/cylinder
* 4926 cylinders
* 4924 accessible cylinders
*
* Flags:
* 1: unmountable
* 10: read-only
*
* First Sector Last
* Partition Tag Flags Sector Count Sector Mount Directory
0 2 00 0 4111695 4111694
1 3 01 4111695 1235304 5346998
2 5 01 0 17682084 17682083
3 0 00 5346999 4197879 9544877
4 0 00 9544878 4197879 13742756
5 0 00 13742757 3939327 17682083
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ディスクセットに追加されるドライブのパーティションが再分割されるのは、 スライス 7 が適切に設定されていない場合だけです。 各ドライブで、Solaris ボリュームマネージャによって使用される小さい領域がスライス 7 内に予約されます。各ドライブ上の残りの領域はスライス 0 に割り当てられます。パーティションを再分割すると、ディスク上のすべてのデータが失われます。ディスクセットにドライブを追加すると、ドライブのパーティションは必要に応じて再分割ができますが、スライス 7 については変更することはできません。
Solstice DiskSuite ソフトウェアで使用していたディスクセットが存在する場合、それらのディスクセット上の状態データベースの複製のデフォルトサイズは 1034 ブロックです。一方、Solaris ボリュームマネージャで使用されるデフォルトサイズは 8192 ブロックです。 そのため、Solstice DiskSuite で追加されたディスクのスライス 7 は、Solaris ボリュームマネージャで追加されたディスクのスライス 7 よりも小さくなっています。
このディスクセットをディスクセットに追加すると、prtvtoc の出力は次のようになります。
[root@lexicon:apps]$ prtvtoc /dev/rdsk/c1t6d0s0
* /dev/rdsk/c1t6d0s0 partition map
*
* Dimensions:
* 512 bytes/sector
* 133 sectors/track
* 27 tracks/cylinder
* 3591 sectors/cylinder
* 4926 cylinders
* 4924 accessible cylinders
*
* Flags:
* 1: unmountable
* 10: read-only
*
* First Sector Last
* Partition Tag Flags Sector Count Sector Mount Directory
0 0 00 10773 17671311 17682083
7 0 01 0 10773 10772
[root@lexicon:apps]$
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