ここでは、Solaris 環境でディスクレスクライアントを管理する方法について説明します。
ディスクレスクライアントの管理手順については、「ディスクレスクライアントの管理 (作業マップ)」を参照してください。
ディスクレスクライアント管理の概要については、第 7 章「サーバーとクライアントサポートの管理 (概要)」を参照してください。
Solstice AdminSuiteTM ソフトウェアを使ってクライアントを管理する方法については、『Solstice AdminSuite 2.3 管理者ガイド』を参照してください。
次の表にディスクレスクライアントの管理に必要な手順を示します。
作業 |
説明 |
参照先 |
---|---|---|
1. (省略可能) 既存のディスクレスクライアントサポートを削除する |
Solstice AdminSuite 製品と一緒に追加されたディスクレスクライアントが存在する場合、Solaris 9 リリースをインストールする前に admhostdel コマンドおよび admhostmod コマンドを使って、ディスクレスクライアントサポートおよび OS サービスを削除する |
『Solstice AdminSuite 2.3 管理者ガイド』 |
2. (省略可能) Solaris Management Console ロギングを有効にしてディスクレスクライアントのエラーメッセージを表示する |
コンソールのメインウィンドウからログビューアを選択し、 ディスクレスクライアントのエラーメッセージを表示する | |
3. ディスクレスクライアントを追加する準備をする |
サポートされているリリースを確認し、各ディスクレスクライアントの「プラットフォーム」、「メディアパス」、および「クラスタ」(またはソフトウェアグループ) を識別する | |
4. 必要な OS サービスを OS サーバーに追加する |
smosservice コマンドを使用してサポートしたいディスクレスクライアントの OS サービスを追加する。サポートしたい各ディスクレスクライアントプラットフォームのプラットフォームおよびメディアパスを識別する必要がある | |
5. ディスクレスクライアントを追加する |
smdiskless コマンドを使用してすべての必須情報を指定し、ディスクレスクライアントサポートを追加する | |
6. ディスクレスクライアントを起動する |
ディスクレスクライアントを起動して、ディスクレスクライアントサポートが正常に追加されたことを確認する | |
7. (省略可能) ディスクレスクライアントサポートを削除する |
必要がなくなった場合には、ディスクレスクライアントのサポートを削除する | |
8. (省略可能) ディスクレスクライアントの OS サービスを削除する |
必要がなくなった場合には、ディスクレスクライアントの OS サービスを削除する | |
9. (省略可能) OS サービスにパッチを適用する |
ディスクレスクライアント OS サービスのパッチを追加、削除、リスト表示、または同期化する |
ここでは、デスクレスクライアントの管理に必要な手順について説明します。
ディスクレスクライアントを管理する場合には、次の点に注意してください。
Solaris インストールプログラムでは、ディスクレスクライアントサポートのセットアップを促すメッセージが表示されません。ディスクレスクライアントをサポートするには、手動で /export パーティションを作成してください。インストール中またはインストール後に /export パーティションを作成してください。
/export パーティションには、サポートするクライアントの数に応じて、最低 800 - 1000 MB の容量が必要です。詳細については、「OS サーバーに必要なディスク容量」を参照してください。
smosservice または smdiskless コマンドで指定したネームサービスは、/etc/nsswitch.conf ファイルで指定されたプライマリネームサービスと一致していなければなりません。smdiskless コマンドまたは smosservice コマンドにネームサービスを指定しない場合、デフォルトのネームサービスは files になります。
各ディスクレスクライアントについてプラットフォーム、メディアパス、およびクラスタを決定したら、OS サービスを追加する準備ができたことになります。追加する各 OS サービスについて、次のディレクトリが作成され移植されます。
/export/Solaris_ version/Solaris_version_ instruction_set.all (/export/exec/Solaris_version/Solaris_ version_instruction_set.all へのシンボリックリンク)
/export/Solaris_version
/export/Solaris_version/var
/export/Solaris_version/opt
/export/share
/export/root/templates/Solaris_version
/export/root/clone
/export/root/clone/Solaris_version
/export/root/clone/Solaris_version /machine_class
追加する各ディスクレスクライアントについて、次のデフォルトのディレクトリが OS サーバー上に作成されます。
/export/root/diskless_client
/export/swap/diskless_client
/tftpboot/diskless_client_ipaddress_in_hex /export/dump/diskless_client (-x dump オプションを指定した場合)
-x オプションを使うと、ルート、 /swap、および /dump ディレクトリのデフォルト位置を変更することができます。ただし、/export ファイルシステムの下にはこれらのディレクトリを作成しないでください。
サポートしているリリースが、OS サービスに指定されたシステム上で実行されていることを確認します。さらに、OS サーバーリリースとディスクレスクライアントリリースの組み合わせがサポートされていることも確認します。
smosservice add コマンドを使用して OS サービスを追加する場合は、サポートしたい各ディスクレスクライアントのプラットフォームの「プラットフォーム」、「メディアパス」、および「クラスタ」(またはソフトウェアグループ)を指定する必要があります。
サポートされる Solaris リリースの組み合わせが、対象の OS サーバーおよびディスクレスクライアントで実行されているかどうか確認します。
詳細は、「OS サーバーおよびディスクレスクライアントのサポート情報」を参照してください。
次の形式で使用されるディスクレスクライアントのプラットフォームを識別します。
instruction_set.machine_class .Solaris_version
たとえば、次のようになります。
sparc.sun4u.Solaris_9
以下に、利用できるプラットフォームのオプションを示します。
instruction_set |
machine_class |
Solaris_version |
---|---|---|
sparc |
sun4d*、sun4c*、 sun4m、および sun4u |
Solaris_9、Solaris_8、Solaris_2.7、および Solaris_2.6 |
i386 |
i86pc |
Solaris_9、Solaris_8、Solaris_2.7、および Solaris_2.6 |
* sun4c アーキテクチャは、Solaris 8 および Solaris 9 リリースではサポートされていません。sun4d アーキテクチャは、Solaris 9 リリースではサポートされていません。
メディアパスを特定します。これは、ディスクレスクライアントにインストールしたいオぺレーティングシステムを含むディスクイメージのフルパスです。
Solaris 9 オペレーティング環境は、複数の CD で配布されます。ただし、smosservice コマンドでは、複数の CD から OS を読み込むことはできません。ユーザーは、次の操作を行うために Solaris 9 Software CD (および付属する Languages CD) にあるスクリプトを実行する必要があります。
サーバー上にインストールイメージを作成する。インストールサーバーのセットアップについての情報は、『Solaris 9 インストールガイド』を参照してください。
次のいずれかのスクリプトを使用して、必要な OS サービスを CD イメージから読み込みます。
Solaris 9 Software 1 of 2 CD 用 - /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_9/Tools/setup_install_server
Solaris 9 Software 2 of 2 CD 用 - /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_9/Tools/add_to_install_server
Solaris 9 Languages CD 用 - /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_9/Tools/add_to_install_server
たとえば、ローカルに接続された CD-ROM デバイス上の Solaris 9 Software 1 of 2 CD (SPARC Platform Edition) から setup_install_server スクリプトを使用する場合は、構文が次のようになります。
# mkdir /export/install/sparc_9 # cd /cd_mount_point/Solaris_9/Tools # ./setup_install_server /export/install/sparc_9 |
ディスクに Solaris CD イメージをインストールした後、ディスクイメージのパスを指定してください。たとえば、次のようになります。
/net/export/install/sparc_9 |
OS サービスを追加するときに SUNWCXall クラスタを特定します。
同じシステム (SPARC または IA) 上で同じオペレーティング環境を実行するディスクレスクライアントには、「同じクラスタ」を使用しなければなりません。
たとえば、次のディスクレスクライアントについて考えてみましょう。
sparc.sun4m.Solaris_9
sparc.sun4u.Solaris_9
sun4u および sun4m システムでは SUNWCXall クラスタを要求するため、これらのディスクレスクライアントをセットアップするには、各ディスクレスクライアントに SUNWCXall クラスタを指定する必要があります。また同じシステムで同じオペレーティング環境 (ここでは Solaris_9) を実行するディスクレスクライアントでは同じクラスタを使用する必要があります。
sun4u システム、または 8 ビットの高速カラーメモリフレームバッファ (cgsix) が搭載されたシステムを使用している場合には、クラスタに必ず SUNWCXall を指定してください。
ディスクレスクライアントの OS サービスをサーバーに追加するには、次の手順を実行します。
サーバーにスーパーユーザーとしてログインするか、または同等の役割を引き受けます。
詳細については、「スーパーユーザー (ルート) になるか役割を引き受ける方法」を参照してください。
Solaris Management Console サーバーが実行中であり、システムでディスクレスクライアントツールが使用できることを確認します。
# /usr/sadm/bin/smosservice list -H starbug:898 -- Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug:898 Login to starbug as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug:898 was successful. Platform -------------------------------------------------------------------------- |
# /usr/sadm/bin/smosservice add -H hostname:898 -- -o hostname -x mediapath=path -x platform=instruction-set.machine-class.Solaris-version -x cluster=cluster-name -x locale=locale-name |
add |
指定された OS サービスを追加する |
-H hostname:898 |
接続するホスト名とポートを指定する。ポートを指定しない場合は、デフォルトポート 898 に接続される |
-- |
これ以降のサブコマンド引数が始まることを示す |
-x mediapath=path |
Solaris イメージのフルパスを指定する |
-x platform=instruction-set.machine-class.Solaris-version |
追加する命令アーキテクチャ、マシンクラス、および Solaris バージョンを指定する |
-x cluster=cluster-name |
インストールする Solaris クラスタを指定する |
-x locale=locale-name |
インストールするロケールを指定する |
サーバーのスピードおよび選択した OS サービスの構成により、インストールプロセスには 45 分ほどかかることがあります。
詳細については、smosservice(1M) のマニュアルページを参照してください。
(省略可能) ほかの OS サービスを追加します。
OS サービスを追加し終わったら、OS サービスがインストールされているかどうか確認します。
# /usr/sadm/bin/smosservice list -H hostname:898 -- |
この例では、サーバー starbug に Solaris 8 OS サービスを追加する方法を示します。サーバー starbug では Solaris 9 リリースを実行しています。
# /usr/sadm/bin/smosservice add -H starbug:898 -- -o starbug -x mediapath=/net/install/export/sparc_8 -x platform=sparc.sun4u.Solaris_8 -x cluster=SUNWCXall -x locale=en_US Authenticating as user: root Type /? for help, pressing enter accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: xxx Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug:898 Login to starbug as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug:898 was successful. |
OS サービスを追加した後に、ディスクレスクライアントを追加するには、次の手順を実行します。
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
詳細については、「スーパーユーザー (ルート) になるか役割を引き受ける方法」を参照してください。
ディスクレスクライアントを追加します。
# /usr/sadm/bin/smdiskless add -- -i ip-address -e ethernet-address -n client-name -x os=instruction-set.machine-class.Solaris-version -x root=/export/root/client-name -x swap=/export/swap/client-name -x swapsize=size -x tz=timezone -x locale=locale-name |
add |
指定したディスクレスクライアントを追加する |
-- |
これ以降、サブコマンド引数が始まることを示す |
-i ip-address |
ディスクレスクライアントの IP アドレスを指定する |
-e ethernet-address |
ディスクレスクライアントの Ethernet アドレスを識別します。 |
-n client-name |
ディスクレスクライアントの名前を指定する |
-x os=instruction-set.machine-class.Solaris-version |
ディスクレスクライアントの命令アーキテクチャ、マシンクラス、OS、および Solaris バージョンを指定します。 |
-x root=/export/root/client-name |
ディスクレスクライアントのルートディレクトリを指定する |
-x swap=/export/root/client-name |
ディスクレスクライアントのスワップファイルを指定する |
-x swapsize=size |
スワップファイルのサイズをメガバイト (MB) で指定する。デフォルトは 24 (MB) |
-x tz=timezone |
ディスクレスクライアントの時間帯を指定する |
-x locale=locale-name |
ディスクレスクライアントをインストールするロケールを指定する |
詳細については、smdiskless のマニュアルページを参照してください。
(省略可能) smdiskless add コマンドを続けて使用して、各ディスクレスクライアントを追加します。
ディスクレスクライアントがインストールされたことを確認します。
# /usr/sadm/bin/smosservice list -H hostname:898 -- |
この例では、サーバー starbug から Solaris 8 クライアント、earth の追加方法を示します。
# /usr/sadm/bin/smdiskless add -- -i 172.20.27.27 -e 8:0:20:1f:33:9e -n earth -x os=sparc.sun4m.Solaris_8 -x root=/export/root/earth -x swap=/export/swap/earth -x swapsize=64 -x tz=US/Mountain -x locale=en_US |
この例では、サーバー starbug から Solaris 7 クライアント、earth2 の追加方法を示します。
# /usr/sadm/bin/smdiskless add -- -i 172.20.27.26 -e 8:0:20:1f:32:be -n earth2 -x os=sparc.sun4m.Solaris_2.7 -x root=/export/root/earth2 -x swap=/export/swap/earth2 -x swapsize=64 -x tz=US/Mountain |
OS サーバーの次の必要条件を確認します。
ディスクレスクライアントおよび OS サービスの追加に使用するネームサービスがサーバーの /etc/nsswitch.conf ファイルのプライマリ名に一致していることを確認します。
一致しない場合は、ディスクレスクライアントが起動しません。
rpc.bootparamd デーモンが実行中かどうか確認します。実行していない場合には、それを起動してください。
ディスクレスクライアントを起動します。
ok boot net |
スーパーユーザーになるか、または同等の役割を引き受けます。
詳細については、「スーパーユーザー (ルート) になるか役割を引き受ける方法」を参照してください。
ディスクレスクライアントサポートを削除します。
# /usr/sadm/bin/smdiskless delete -- -o hostname:898 -n client-name |
ディスクレスクライアントサポートが削除されたことを確認します。
# /usr/sadm/bin/smosservice list -H hostname:898 -- |
この例では、OS サーバー starbug から ディスクレスクライアント earth を削除する方法を示します。
# /usr/sadm/bin/smdiskless delete -- -o starbug -n earth Authenticating as user: root Type /? for help, pressing enter accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Starting SMC server version 2.0.0. endpoint created: :898 SMC server is ready. Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug Login to starbug as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug was successful. |
スーパーユーザーになるか、または同等の役割を引き受けします。
詳細については、「スーパーユーザー (ルート) になるか役割を引き受ける方法」を参照してください。
# /usr/sadm/bin/smosservice delete -H hostname:898 -- -x rmplatform=instruction-set.machine-class.Solaris-version |
OS サービスが削除されたことを確認します。
# /usr/sadm/bin/smosservice list -H hostname:898 -- |
次の例では、サーバー starbug からディスクレスクライアント OS サービス (sparc.all.Solaris_9) を削除する方法を示します。
# /usr/sadm/bin/smosservice delete -H starbug:898 -- -x rmplatform=sparc.all.Solaris_9 Authenticating as user: root Type /? for help, pressing enter accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug:898 Login to starbug as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug:898 was successful. |
smosservice patch コマンドを使うと次の操作を実行できます。
OS サーバー上に /export/diskless/Patches パッチスプールディレクトリを設定する
パッチスプールディレクトリにパッチを追加する。追加するパッチにより、スプールの既存のパッチが不要になると、不要なパッチは /export/diskless/Patches/Archive に移動される
パッチスプールディレクトリからパッチを削除する
パッチスプールディレクトリ内のパッチをリスト表示する
スプールされたパッチをクライアントに同期させる。クライアントが更新されたパッチを認識できるように、同期させた各クライアントをリブートする必要がある
推奨 OS パッチを定期的にインストールして、OS サーバーを最新の状態に保ってください。
パッチのダウンロード方法については、「Solaris パッチを SunSolve からダウンロードして追加する方法」を参照してください。
ディスクレスクライアントのパッチは、パッチのタイプに応じて、異なるディレクトリにロギングされます。
カーネルパッチは、ディスクレスクライアントの /var/sadm/patch ディレクトリにロギングされます。カーネルパッチを表示するには、ディスクレスクライアントで次のコマンドを入力します。
% patchadd -p |
/usr パッチは、OS サーバーの /export/Solaris_version/var/patch ディレクトリにロギングされます。パッチ ID ごとにディレクトリが作成されます。/usr パッチを表示するには、OS サーバーで次のコマンドを入力します。
% patchadd -S Solaris_8 -p Patch: 111879-01 Obsoletes: Requires: Incompatibles: Packages: SUNWwsr |
OS およびアーキテクチャによりスプールされたすべてのパッチを表示するには、-P オプションを指定した smosservice コマンドを使用します。
サーバーでスーパーユーザーになるか、または同等の役割を引き受けます。
詳細については、「スーパーユーザー (ルート) になるか役割を引き受ける方法」を参照してください。
ディスクレスクライアントシステムにログインし、シャットダウンします。
# init 0 |
パッチをスプールディレクトリに追加します。
# /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -a /var/patches/patch-ID-revision Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug Login to starbug as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug was successful. |
追加するパッチが別のパッチに依存する場合は、次のメッセージが表示され、パッチを追加できません。
The patch patch-ID-revision could not be added because it is dependent on other patches which have not yet been spooled. You must add all required patches to the spool first. |
パッチがスプールされたことを確認します。
# /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -P |
スプールされたパッチをディスクレスクライアントにプッシュします。
# /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -m -U Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug Login to starbug as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug was successful. |
パッチをディスクレスクライアントにプッシュおよび同期させるには、1 パッチあたり最大 90 分ほどかかることがあります。
パッチがディスクレスクライアントに適用されたことを確認します。
# /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -P Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug Login to starbug as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from starbug was successful. Patches In Spool Area Os Rel Arch Patch Id Synopsis ------------------------------------------------------------------------- 8 sparc 111879-01 SunOS 5.8: Solaris Product Registry patch SUNWwsr Patches Applied To OS Services Os Service Patch ------------------------------------------------------------------------- Solaris_8 Patches Applied To Clone Areas Clone Area Patch ------------------------------------------------------------------------- Solaris_8/sun4m |
この例では、Solaris 8 パッチ (111879-01) をサーバーのディスクレスクライアントの OS サービスに追加する方法を示します。
# /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -a /var/patches/111879-01 Authenticating as user: root . . . # /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -P Patches In Spool Area Os Rel Arch Patch Id Synopsis ---------------------------------------------------------------------------- 8 sparc 111879-01 SunOS 5.8: Solaris Product Registry patch SUNWwsr . . . # /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -m -U Authenticating as user: root . . . # /usr/sadm/bin/smosservice patch -- -P Authenticating as user: root . . . Patches In Spool Area Os Rel Arch Patch Id Synopsis ---------------------------------------------------------------------------- 8 sparc 111879-01 SunOS 5.8: Solaris Product Registry patch SUNWwsr Patches Applied To OS Services Os Service Patch ---------------------------------------------------------------------------- Solaris_8 Patches Applied To Clone Areas Clone Area Patch ---------------------------------------------------------------------------- Solaris_8/sun4m |
ここでは、ディスクレスクライアントの一般的な問題と解決策をリスト表示します。
OS サーバーがクライアント RARP 要求に応答しない
OS サーバーがクライアントの bootparam 要求に応答しない
OS サーバーがディスクレスクライアントのルートファイルシステムをマウントできない
OS サーバーの /etc/nsswitch.conf ファイルの hosts、ethers、および bootparams の最初のソースとして files が設定されていることを確認する。
クライアントの IP アドレスが /etc/inet/hosts ファイルに設定されていることを確認する。
クライアントの Ethernet アドレスが /etc/ethers ファイルに表示されていることを確認する。
/etc/bootparams ファイルにクライアントのルートおよびスワップ領域への次のパスが含まれていることを確認する。
client root=os-server:/export/root/client swap=os-server: /export/swap/client |
スワップサイズは、ディスクレスクライアントの追加時に -x swapsize オプションを指定したかどうかによって異なる。ディスクレスクライアントの追加時に -x dump オプションを指定した場合は、次の行が表示される。
dump=os-server:/export/dump/client dumpsize=24 |
ダンプサイズも、ディスクレスクライアントの追加時に -x dumpsize オプションを指定したかどうかによって異なる。
OS サーバーの IP アドレスが /export/root/client/etc/inet/hosts ファイルに設定されているかどうか確認する。
OS サーバーとクライアントの Ethernet アドレスおよび IP アドレスが正しくマップされていることを確認する。
/etc/bootparams ファイルに、次のようにクライアントのルートおよびスワップ領域へのパスが含まれていることを確認する。
client root=os-server:/export/ root/client swap=os-server:/export/ swap/client swapsize=24 |
スワップのサイズは、ディスクレスクライアントの追加時に -x swapsize オプションを指定したかどうかによって異なる。ディスクレスクライアントの追加時に -x dump オプションを指定した場合は、次の行が表示される。
dump=os-server:/export/dump/client dumpsize=24 |
ダンプサイズも、ディスクレスクライアントの追加時に -x dumpsize オプションを指定したかどうかによって異なる。
ディスクレスクライアントパニック
OS サーバーの Ethernet アドレスが IP アドレスに正しくマップされていることを確認する。システムをあるネットワークから別のネットワークに物理的に移動した場合、システムの新しい IP アドレスを再マップするのを忘れている可能性がある。
クライアントの RARP、TFTP、または bootparam 要求に応答する「同じサブセット」の別のサーバーのデータベースに、クライアントのホスト名、IP アドレス、および Ethernet アドレスが存在しないことを確認する。インストールサーバーから OS をインストールするために、しばしばテストシステムがセットアップされる。このような場合、インストールサーバーはクライアントの RARP または bootparam 要求に対して、正しくない IP アドレスを返す。この不正なアドレスにより、間違ったアーキテクチャのブートプログラムがダウンロードされたり、クライアントのルートファイルシステムのマウントに失敗が発生している可能性がある。
ディスクレスクライアントの TFTP 要求にインストールサーバー (または以前の OS サーバー) が応答しないことを確認する。このサーバーは不正なブートプログラムを転送している。ブートプログラムのアーキテクチャが異なる場合は、クライアントが直ちにパニックになる。ブートプログラムが非 OS サーバーから読み込まれた場合、クライアントはそのルートパーティションを非 OS サーバー上に確保し、/usr パーティションを OS サーバー上に確保することがある。この状況では、ルートおよび /usr パーティションのアーキテクチャまたはバージョンが競合する場合、クライアントがパニックに陥る。
インストールサーバーと OS サーバーの両方を使用している場合は、/etc/dfs/dfstab ファイルに次のエントリがあることを確認する。
share -F nfs -o -ro /export/exec/Solaris_version_instruction_set.all/usr |
ここで version=2.6、 2.7、または 8、また instruction_set= sparc または i386
ディスクレスクライアントのルート、/swap パーティション、および /dump (指定されている場合) パーティションに共有エントリがあることを確認する。
share -F nfs -o rw=client,root=client /export/root/client share -F nfs -o rw=client,root=client /export/swap/client share -F nfs -o rw=client,root=client /export/dump/client |
OS サーバーで次のコマンドを入力し、共有されているファイルを確認する。
% share |
OS サーバーでは、ディスクレスクライアントを追加したときに指定した、/export/root/client および /export/swap/client_name (デフォルト)、またはルート、/swap パーティション、および /dump パーティションを共有する必要がある。
次のエントリが /etc/dfs/dfstab ファイルにあるかを確認する。
share -F nfs -o ro /export/exec/Solaris_version_instruction_set.all/usr share -F nfs -o rw=client,root=client /export/root/client share -F nfs -o rw=client,root=client /export/swap/client |
OS サーバーがディスクレスクライアントの RARP 要求に応答しない
クライアントの目的の OS サーバーから、次のクライアントの Ethernet アドレスを使って snoop コマンドを root として実行する。
# snoop xx:xx:xx:xx:xx:xx |
ブートプログラムをダウンロードしたが、プロセスの初期にパニックが発生した
snoop コマンドを使用して、対象の OS サーバーがクライアントの TFTP および NFS 要求に応答するかどうかを確認する。