Solaris のシステム管理 (基本編)

UFS 直接入出力

直接入出力の目的は、大容量入出力処理のスピードを速くすることです。大容量入出力処理では、大規模ファイル (256K バイトを超える) を転送するために、大容量のバッファーサイズを使用します。

UFS の直接入出力を使用すると、データベースエンジンなど、独自の内部バッファリングを行うアプリケーションにメリットがあります。Solaris 8 1/01 リリースから開始された UFS の直接入出力は、raw デバイスのアクセス時に見られる同様の入出力の並行処理に対応するよう改善されました。現在では、パフォーマンスがわずかに低下するだけで、ファイルシステムのネーミングや柔軟性がもたらすメリットを受けることができます。データベースの製造元を調べて、その製品構成オプションで UFS の直接入出力を有効にできるかどうかを確認してください。

mount コマンドに forcedirectio オプションを使用しても、直接入出力をファイルシステムで有効にできます。直接入出力を有効にしてパフォーマンスが向上するのは、ファイルシステムが大量の連続するデータを転送するときだけです。

forcedirectio オプションでファイルシステムをマウントするとき、データはユーザーのアドレス空間とディスクの間で直接伝送されます。直接入出力がファイルシステムで無効な場合、ユーザーのアドレス空間とディスクの間で転送されるデータは、まず、カーネルアドレス空間にバッファーされます。

デフォルトでは、UFS ファイルシステムでは直接入出力は行われません。詳細は、mount_ufs(1M) のマニュアルページを参照してください。