GSS-API のプログラミング

機構と保護品質 (QOP)

GSS-API を使用すると、アプリケーションはどの実際のセキュリティ機構を使用するかを選択できます。しかし、アプリケーションは可能な限り、GSS-API が選択したデフォルトの機構を使用するべきです。同様に、GSS-API を使用すると、アプリケーションはどの QOP (保護品質) でデータを保護するかを指定できます。QOP とは、データの暗号化や暗号識別タグの生成に使用されるアルゴリズムのことです。デフォルトの機構を表すには、機構または QOP を期待する関数に値 GSS_C_NULL_OID を引数として渡します。


注意 – 注意 –

セキュリティ機構または QOP を明示的に指定するとアプリケーションの移植性を制限してしまうため、GSS-API を使用する目的が多かれ少なかれ損なわれます。他の実装の GSS-API がその機構または QOP をサポートしなかったり、サポートする方法や範囲が異なる場合があるためです。ただし、付録 C 「OID の指定」 では、使用できる機構と QOP を示して、その選択方法を示しています。