QoS ポリシーを計画するための情報を IPQoS 構成ファイルに必要な情報を含む形式で収集します。たとえば、次のテンプレートを使って、IPQoS 構成ファイルで使用する主な情報を表にすることができます。
表 2–2 QoS 構成テンプレート
クラス |
優先順位 |
フィルタ |
セレクタ |
速度 |
転送動作をどうするか |
アカウンティングが必要か |
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クラス 1 |
1 |
フィルタ 1
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セレクタ 1 セレクタ 2 |
メーターの速度 (メーターの種類による) |
マーカーのドロップ優先度 |
フローアカウンティング統計情報を必要とする |
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フィルタ 2 |
セレクタ 1 セレクタ 2
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クラス 2 |
2 |
フィルタ 1 |
セレクタ 1 セレクタ 2 |
メーターの速度 (メーターの種類による) |
マーカーのドロップ優先度 |
フローアカウンティング統計情報を必要とする |
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フィルタ 2 |
セレクタ 1 セレクタ 2 |
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各カテゴリをいくつかに分けて、QoS ポリシーをさらに細かく定義することができます。以下では、テンプレートに示されているカテゴリの情報を入手する方法について説明します。
次の作業マップは、QoS ポリシーを計画するための主な作業を示しています。
表 2–3 QoS ポリシーの計画 (作業マップ)
作業 |
説明 |
参照先 |
---|---|---|
1. IPQoS をサポートするようネットワークトポロジを設計する |
差別化サービスを提供するネットワーク上のホストとルーターを特定する | |
2. ネットワーク上のサービスを分類するためのクラスを定義する |
自分のサイトで提供するサービスの種類と SLA を調べ、これらのサービスを分類するためのトラフィッククラスを決める | |
3. クラス用のフィルタを定義する |
特定のトラフィッククラスをネットワークトラフィックフローから取り出すための最善の方法を決める | |
4. IPQoS システムから送出されるトラフィックを測定するためのフロー制御速度を定義する |
トラフィッククラスごとに容認できるフロー速度を決める | |
5. QoS ポリシーで使用する DS コードポイントすなわちユーザー優先順位の値を定義する |
トラフィックフローがルーターまたはスイッチによって処理されるときに割り当てられる転送動作を決める方法を計画する | |
6. 必要であれば、ネットワーク上のトラフィックフローに対する統計監視計画を設定する |
トラフィッククラスを評価して、アカウンティングまたは統計上の目的で監視するトラフィックフローを決める |
この節の残りの部分では、IPQoS 対応システムの QoS ポリシーを計画する方法について説明します。diffserv ルーターの QoS ポリシーを計画する方法については、ルーターのマニュアルおよびルーター製造元の Web サイトを参照してください。