IPQoS の管理

フローアカウンティングデータ用のファイルの作成方法

flowacct アクションを IPQoS 構成ファイルに追加する前に、flowacct モジュールから得られるフローレコードを格納するためのファイルを作成する必要があります。 このためには、acctadm コマンドを使用します。 acctadm では、基本属性または拡張属性のどちらもファイルに記録できます。 flowacct のすべての属性については、表 6–4を参照してください。acctadm の詳細については、acctadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

  1. スーパーユーザーとして IPQoS 対応システムにログインします。

  2. 基本フローアカウンティングファイルを作成します。

    次の例では、例 3–1 で構成したプレミアム Web サーバー用に、基本フローアカウンティングファイルを作成する方法を示します。


    # /usr/sbin/acctadm -e basic -f /var/ipqos/goldweb/account.info flow
    

    文 

    定義  

    acctadm -e

    -e オプションを使って acctadm を呼び出す。 -e オプションによって、あとに続く引数が有効になる

    basic

    flowacct の 8 つの基本属性のデータだけがファイルに記録されることを示す

    /var/ipqos/goldweb/account.info

    flowacct から得られるフローレコードを格納するファイルの絶対パス名を示す

    flow

    acctadm にフローアカウンティングを有効にするよう指示する

  3. 引数を指定しないで acctadm と入力し、IPQoS システムのフローアカウンティングに関する情報を表示します。

    acctadm によって次の出力が生成されます。

    Task accounting: inactive
           Task accounting file: none
         Tracked task resources: none
       Untracked task resources: extended
             Process accounting: inactive
        Process accounting file: none
      Tracked process resources: none
    Untracked process resources: extended,host,mstate
                Flow accounting: active
           Flow accounting file: /var/ipqos/goldweb/account.info
         Tracked flow resources: basic
       Untracked flow resources: dsfield,ctime,lseen,projid,uid

    最後の 4 つのエントリ以外はすべて、Solaris 9 のリソースマネージャ機能で使用されます。 次の表では、IPQoS に固有のエントリについて説明します。

    エントリ 

    説明 

    Flow accounting: active

    フローアカウンティングが有効になっていることを示す 

    Flow accounting file: /var/ipqos/goldweb/account.info

    現在のフローアカウンティングファイルの名前を示す 

    Tracked flow resources: basic

    基本フロー属性だけが記録されることを示す 

    Untracked flow resources: dsfield,ctime,lseen,projid,uid

    ファイルに記録されない flowacct の属性を示す

  4. (オプション) 次の方法で、拡張属性をアカウンティングファイルに追加します。


    # acctadm -e extended -f /var/ipqos/goldweb/account.info flow
  5. (オプション) 基本属性だけがアカウンティングファイルに記録されるような設定に戻します。


    # acctadm -d extended -e basic -f /var/ipqos/goldweb/account.info

    -d オプションによって拡張アカウンティングが無効になります。

次に進む手順

作業 

参照先  

flowacct のパラメータを IPQoS 構成ファイルに定義する

IPQoS 構成ファイル内でクラスのアカウンティングを有効にする方法

acctadm を使って作成したファイルのデータを表示する

フローアカウンティングファイルを表示する方法