IPQoS の管理

IPQoS 構成ファイル内でクラスのアカウンティングを有効にする方法

次の手順では、IPQoS 構成ファイル内でトラフィッククラスのアカウンティングを有効にする方法を示します。次の手順の前に、既存の IPQoS 構成ファイルにクラス、フィルタ、メーターのアクション (必要な場合だけ)、およびマーカーのアクション (必要な場合だけ) を定義してあるものとします。ここでは、例 3–1 に示した /var/ipqos/Goldweb.qos ファイルの構築を続けます。

次の手順では、IPQoS 構成ファイルの開始方法およびトラフィッククラスの定義方法で示した video クラス用のフローアカウンティングを定義する方法を示します。このクラスは、プレミアム SLA の一部として課金されるストリーミングビデオのトラフィックを選択します。

  1. IPQoS 構成ファイルを開き、最後に定義したアクション文の末尾を探します。

    たとえば、IPQoS 対応サーバー Goldweb 用の構成ファイル /var/ipqos/Goldweb.qos では、次のアクション文 markEF のあとから作業を始めます。


    action {
        module dscpmk
        name markEF
        params {
            global_stats TRUE
            dscp_map{0-63:46}
            next_action acct
        }
    }
  2. フローアカウンティングを呼び出すアクション文を開始します。


    action {
        module flowacct
        name acct
    

    エントリ 

    説明 

    module flowacct

    flowacct フローアカウンティングモジュールを呼び出す

    name acct

    アクション文に acct という名前を付ける

  3. トラフィッククラスに関するアカウンティングを制御する params 句を定義します。


    params {
            global_stats TRUE
            timer 10000
            timeout 10000
            max_limit 2048
            next_action continue
        }
    }

    エントリ 

    説明 

    global_stats TRUE

    video クラスの統計取得を有効にする。このクラスはストリーミングビデオのパケットを選択する

    timer 10000

    フローテーブル内で、タイムアウトしたフローが走査される間隔を、ミリ秒単位で指定する。このパラメータでは、間隔は 10000 ミリ秒 

    timeout 10000

    最小の間隔タイムアウト値を指定する。フローのパケットがタイムアウト値で指定された時間検出されないと、フローは「タイムアウト」する。このパラメータでは、パケットは 10000 ミリ秒後にタイムアウトする 

    max_limit 2048

    このアクションインスタンスのフローテーブル内でアクティブなフローレコードの最大数を設定する 

    next_action continue

    video クラスのパケットに対しこれ以上処理を行う必要がないこと、およびこれらのパケットをネットワークストリームに戻してもよいことを示す

    flowacct モジュールは、指定されたタイムアウト値に達するまで、特定のクラスのパケットフローに関する統計情報を収集します。

次に進む手順

作業 

参照先  

ルーターのホップ単位動作を構成する 

IPQoS 対応ネットワーク上でルーターを構成する方法

IPQoS 構成ファイルを有効にする 

新規構成の IPQoS カーネルモジュールへの適用方法

アプリケーションからのトラフィックフロー用のクラスを作成する 

アプリケーションサーバー用 IPQoS 構成ファイルの作成方法