Solaris 9 9/02 ご使用にあたって (SPARC 版)

Solaris 8 オペレーティング環境からアップグレードすると、冗長な Kerberos プライバシ機構が作成される (バグ ID: 4672740)

Solaris 9 9/02 オペレーティング環境では、Kerberos Version 5 グローバル機構はプライバシサポートを含んでおり、Kerberos ドメスティック機構は必要ありません。Kerberos ドメスティック機構 (/usr/lib/gss/do/mech_krb.so.1 にある) を Solaris 8 システムにインストールしている場合、システムを Solaris 9 9/02 オペレーティング環境にアップグレードする前に、Kerberos ドメスティック機構を削除してください。

回避方法: Solaris 9 9/02 オペレーティング環境にアップグレードする前に、次の手順に従ってください。

  1. 次のコマンドを入力して、Kerberos ドメスティック機構がシステムにインストールされているかどうかを確認します。


    % pkginfo | fgrep ' SUNWk5'
    
    • このコマンドの出力に SUNWk5 で始まるパッケージ名が含まれる場合、Kerberos ドメスティック機構はシステムにインストールされています。手順 2 に進んでください。

    • このコマンドの出力に SUNWk5 で始まるパッケージ名が含まれていない場合、Kerberos ドメスティック機構はインストールされていません。残りの手順を省略します。システムをアップグレードしてください。

  2. 次のコマンドを入力して、/etc/nfssec.conf/etc/gss/qop ファイルをバックアップします。


    % tar -cf /var/tmp/krb_config_files.tar /etc/nfssec.conf /etc/gss/qop
    
  3. 次のコマンドを入力して、ファイルがバックアップされていることを確認します。


    % tar -tf /var/tmp/krb_config_files.tar
    
  4. 手順 1 の出力に含まれていた各パッケージを削除します。


    % pkgrm package-name package-name package-name
    
  5. Solaris 9 9/02 オペレーティング環境にアップグレードします。

    アップグレードプログラムは Kerberos グローバル機構コードを更新して、Kerberos プライバシサポートを有効にします。

  6. テキストエディタで、/etc/gss/mech ファイルの次の行を変更します。

    • 次の行のコメントを解除します。


      kerberos_v5     1.2.840.113554.1.2.2    gl/mech_krb5.so gl_kmech_krb5
      

      必要であれば、上記行を /etc/gss/mech ファイルに追加します。

    • 次の行を削除します。


      kerberos_v5     1.2.840.113554.1.2.2    do/mech_krb5.so do_kmech_krb5
      
    • 次のコマンドを入力して、/etc/nfssec.conf ファイルと /etc/gss/qop ファイルを復元します。


      % tar -xf /var/tmp/krb_config_files.tar