キーワードと値は 1 つの等号で区切られ、1 行に 1 キーワードを指定します。個々の行の長さに制限はありません。キーワードは、大文字と小文字を区別する必要があります。
フラッシュアーカイブの各セクションは、section_begin と section_end キーワードで定義されます。section_begin と section_end キーワードの値を以下の表に示します。
表 20–1 section_begin と section_end キーワードの値
アーカイブのセクション |
section_begin と section_end キーワードの値 |
---|---|
Cookie セクション |
cookie |
識別セクション |
identification |
ユーザー定義セクション |
section_name |
アーカイブファイルセクション |
archive |
この節では、識別セクションで使用されるキーワードと、これらに定義できる値について説明します。
フラッシュアーカイブで定義されるキーワードに加えて、他のキーワードを定義できます。フラッシュアーカイブはユーザー定義のキーワードを無視しますが、識別セクションを処理しユーザー定義のキーワードを使用するスクリプトまたはプログラムを提供できます。ユーザー定義のキーワードの名前は X で始まる必要がありますが、改行、等号、空文字以外の任意の文字を含むことができます。たとえば、X-department はユーザー定義のキーワードとして有効です。
次の表は、アーカイブについて記述するキーワードを説明しています。
表 20–2 識別セクションのキーワード
キーワード |
値の定義 |
---|---|
content_name (必須) |
フラッシュアーカイブの展開ユーティリティは、content_name キーワードの値を使用してアーカイブを識別します。この値は、256 文字以内で指定する必要があります。 content_name キーワードの値は、アーカイブの選択と抽出プロセスの間ユーザーに提示されることがあるため、この値にアーカイブの機能と目的を記述すると便利です。 |
creation_date |
creation_date キーワードの値は、アーカイブが作成された日時を示す、テキスト形式のタイムスタンプです。値は、YYYYMMDDhhmmss 形式にしてください。たとえば、20000131221409 は、2000 年 1 月 31 日、22 時 14 分 09 秒 を示します。作成日を指定しない場合、デフォルトの日付がグリニッジ標準時 (GMT) で設定されます。 |
creation_master |
creation_master キーワードの値は、アーカイブの作成に使用したマスターシステムの名前です。creation_master に値を指定しない場合、flar create には uname -n が出力するシステム名が設定されます。 |
content_type |
content_type キーワードの値は、アーカイブのカテゴリを指定するために定義します。フラッシュアーカイブの展開ユーティリティは、展開中に content_type キーワードの値を表示します。 |
content_description |
content_description キーワードの値は、アーカイブの内容を記述するために定義します。このキーワードの値の長さに制限はありません。 |
content_author |
content_author キーワードの値は、アーカイブの作成者を示すために定義します。作成者のフルネームと電子メールアドレスを含めることをお勧めします。 |
content_architectures |
content_architectures キーワードの値は、アーカイブがサポートするカーネルアーキテクチャをコンマで区切って指定したリストです。フラッシュアーカイブを作成すると、このアーカイブによって content_architectures キーワードの値が生成されます。 アーカイブにこのキーワードが含まれる場合、フラッシュアーカイブ展開ユーティリティは、アーカイブがサポートするアーキテクチャのリストに照らしてクローンシステムのカーネルアーキテクチャの検証を行います。アーカイブがクローンシステムのカーネルアーキテクチャをサポートしていない場合、展開は失敗します。このキーワードが存在しない場合、展開ユーティリティはクローンシステムのアーキテクチャの検証を行いません。 |
creation_node |
uname -n コマンドが返す値。作成されたフラッシュアーカイブの root ディレクトリが / でないと、flar create は nodename(4) ファイルの内容を使用します。 |
creation_hardware_class |
uname -m コマンドが返す値。作成されたフラッシュアーカイブの root ディレクトリが / でないと、flar create は UNKNOWN という文字列を挿入します。 |
creation_platform |
uname -i コマンドが返す値。作成されたフラッシュアーカイブの root ディレクトリが / でないと、flar create は UNKNOWN という文字列を挿入します。 |
creation_processor |
uname -p コマンドが返す値。作成されたフラッシュアーカイブの root ディレクトリが / でないと、flar create は UNKNOWN という文字列を挿入します。 |
creation_release |
uname -r コマンドが返す値。作成されたフラッシュアーカイブの root ディレクトリが / でないと、 flar create は root_directory/var/sadm/system/admin/INST_RELEASE の内容を使用しようとします。 flar create は、このファイルを読み取ることができないと、UNKNOWN という文字列を挿入します。 |
creation_os_name |
uname -s コマンドが返す値。作成されたフラッシュアーカイブの root ディレクトリが / でないと、 flar create は root_directory/var/sadm/system/admin/INST_RELEASE の内容を使用しようとします。 flar create は、このファイルを読み取ることができないと、UNKNOWN という文字列を挿入します。 |
creation_os_version |
uname -v コマンドが返す値。作成されたフラッシュアーカイブの root ディレクトリが / でないと、flar create は UNKNOWN という文字列を挿入します。 |