Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

DNS クライアントの設定

DNS サーバーを設定する前に、クライアントを設定します。

DNS クライアントを設定する方法
  1. /etc/resolv.conf ファイルを作成します。

    次に、doc.com ドメインのクライアント (非サーバー) マシン用の簡単な resolv.conf ファイルの例を示します。


    例 4–2 resolv.conf ファイルの例


    ; Sample resolv.conf file for the machine polaris
    domain doc.com
    ; try local name server
    nameserver 10.0.0.1
    ; if local name server down, try these servers
    nameserver 192.168.16.6
    nameserver 192.168.16.7
    ; sort the addresses returned by gethostbyname(3c)
    sortlist
    130.155.160.0/255.255.240.0
    130.155.0.0

    /etc/resolv.conf ファイルの最初の行では、ドメイン名を次の書式で指定します。


    domain domainname
    

    ここで、domainname は インターネット管理組織(このドキュメントの執筆時点では InterNIC。日本では JPNIC) に登録されている名前です。


    注 –

    ドメイン名の末尾にスペースまたはタブを使うことはできません。ドメイン名の最後の文字を入力したら、必ずキャリッジリターンで強制改行してください。


    2 行目では、ループバックネームサーバーを次の書式で指定します。


    nameserver 10.0.0.1

    それ以降の行では、DNS マスターネームサーバー、DNS スレーブネームサーバー、またはキャッシュ専用ネームサーバー の IP アドレスを最大 3 つまで指定します。4 つ以上指定することはできません。各行の書式は次のとおりです。


    nameserver IP_address
    

    IP_address には、マスターDNS ネームサーバーまたはスレーブ DNS ネームサーバーの IP アドレスを指定します。リゾルバは、必要な情報が見つかるまで、ここに指定されている順番どおりにネームサーバーを探していきます。

    /etc/resolv.conf ファイルの 5 行目では、アドレス sortlist を次の書式で指定します。


    sortlist
    addresslist
    

    addresslist は、gethostbyname(3c) によって戻されるアドレスのソート順序を示します。上記の列では、gethostbyname は、IP アドレス 130.155.0.0 より先に 1 組のネットマスク 130.155.160.0/ 255.255.240.0 を戻します。

  2. /etc/nsswitch.conf ファイルを変更します。

    「NIS」。エンタープライズレベルで主として使っているネームサービスが NIS で、設定に問題がない場合、DNS はすでに使用可能になっています。

    「ファイルベース」。エンタープライズレベルで主として使っているネームサービスが /etc ファイルベース、または NIS+ の場合は、次の手順に従います。

    1. スーパーユーザーになります。

    2. /etc/nsswitch.conf ファイルをオープンします。

    3. DNS は、ホスト情報のソースとして、「唯一の」ソースとしても「追加の」ソースとしても使用できます。/etc/nsswitch.conf hosts 行を次のいずれかのように変更して、DNS をホスト情報のソースとすることを指定します。


      hosts: files dns

      または


      hosts: nis dns [NOTFOUND=return] files

      または


      hosts: dns nis [NOTFOUND=return] files

      NIS クライアントの場合は、上記の指定をしないでください。この指定をすると、名前を見つけることができない場合に 2 度 DNS から検索することになります。

    4. ホスト情報のソースとして DNS を指定します。

    5. ファイルを保存してリブートします。