Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

通信の問題を診断し解決する方法

  1. ローカルマシン上でスーパーユーザーになり、ピアを呼び出します。

  2. リモートピアを呼び出します。次に、デバッグをオンに設定します。


    % pppd debug call peer-name
    

    通信の問題によっては、問題解決のためにピアからデバッグ情報を取得する必要がある場合があります。

  3. 次の表に示す通信問題のリストに、取得したログの内容に対応する症状があるかどうかを確認します。

    表 35-3 PPP に影響を与える一般的な通信の問題

    症状 

    問題 

    解決方法 

    too many Configure-Requests メッセージ

    あるピアが他のピアを認識できない 

    次の問題を確認する 

    • マシンまたはモデムの配線が間違っていないか

    • モデムの構成に不適切なビット設定がないか、あるいは間違ったフロー制御がないか

    • chat スクリプトが誤っていないか。この場合は、表 35–5 を参照

    pppd debug の出力は LCP が起動していることを示しているが、より上位のプロトコルが失敗したか、あるいは CRC エラーを示している

    非同期制御文字マップ (ACCM) が正しく設定されていない 

    default-async オプションを使用して ACCM を標準のデフォルトである FFFFFFFF に設定する。まずコマンド行で pppd のオプションとして default-async を使用してみる。問題が解決したら、default-async/etc/ppp/options または call オプションの後の /etc/ppp/peers/peer-name に追加する

    pppd debug の出力は IPCP が起動していることを示しているが、すぐに終了してしまう

    IP アドレスの設定が間違っている可能性がある 

    1. 間違った IP アドレスがないか確認するために、chat スクリプトを調べる

    2. chat スクリプトが問題ない場合は、ピアのデバッグログを要求し、ピアのログで IP アドレスを確認する

    接続のパフォーマンスが非常に低い 

    フロー制御構成のエラー、モデム設定のエラー、不適切に設定された DTE レートなどにより、モデムが適切に構成されていない可能性がある 

    モデム構成を確認し、適宜調整する