第 32 章「専用回線 PPP リンクの設定 (手順)」の作業は、中規模会社 (LocalCorp 社) で従業員がインターネットにアクセスできるように、専用回線リンクの構成を実装する方法を示しています。現在、従業員のコンピュータは、会社の私設イントラネットに接続されています。
LocalCorp 社では、高速なトランザクションとイントラネット上の多くの資源に迅速にアクセスすることが必要となっています。LocalCorp 社は、サービスプロバイダの Far ISP 社との間に専用回線を設定する契約を結びます。これにより、LocalCorp 社は電話会社の Phone East 社から T1 回線をリースします。Phone East 社は LocalCorp 社と Far ISP 社との間に専用回線を設置します。その後 Phone East 社は LocalCorp 社に構成済みの CSU/DSU を提供します。
LocalCorp 社はシステムをゲートウェイルーターとして設定する。これにより、パケットは専用回線を介してインターネット上のホストに転送される
Far ISP 社でも顧客からの専用回線を接続するルーターとしてピアを設定する
この図では、LocalCorp 社側の PPP にルーターが設定されています。ルーターは、hme0 インタフェースを介して社内イントラネットに接続されています。さらにマシンは、HSI/S インタフェース (hih1) を介して CSU/DSU デジタル装置に接続されています。CSU/DSU は設置された専用回線に接続しています。LocalCorp 社の管理者が HSI/S インタフェースと PPP ファイルの構成を終了した後で、/etc/init.d/pppd と入力すると、LocalCorp 社と Far ISP 社間でリンクが開始されます。