Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

マップエントリ内の変数

変数名の前にドル記号 ($) を付けることによって、クライアント固有の変数を作成できます。この変数は、同じファイルシステムの位置にアクセスする異なるアーキテクチャタイプの調整に役立ちます。変数名を括弧で囲むことで、その後に続く文字や数字と変数とを区切ることができます。表 16–3 に定義済みのマップ変数を示します。

表 16-3 定義済みのマップ変数

変数 

意味 

提供元 

例 

ARCH

アーキテクチャタイプ 

uname -m

sun4u

CPU

プロセッサタイプ 

uname -p

sparc

HOST

ホスト名 

uname -n

dinky

OSNAME

オペレーティングシステム名 

uname -s

SunOS

OSREL

オペレーティングシステムのリリース 

uname -r

5.8

OSVERS

オペレーティングシステムのバージョン (リリースのバージョン) 

uname -v

GENERIC

キーとして使用する場合を除いて、変数はエントリ行内のどこにでも使用できます。たとえば、/usr/local/bin/sparc および /usr/local/bin/x86 から、SPARC アーキテクチャと IA アーキテクチャのバイナリをそれぞれエクスポートするファイルサーバーがあるとします。クライアントは、次のようなマップエントリを使ってマウントすることができます。


/usr/local/bin	   -ro	server:/usr/local/bin/$CPU

これで、すべてのクライアント上の同じエントリがすべてのアーキテクチャに適用されます。


注 -

どの sun4 アーキテクチャ向けに書かれたアプリケーションでも、ほとんどはすべての sun4 プラットフォームで実行できます。したがって、-ARCH 変数は sun4m ではなく、sun4 に固定されています。