Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

アクセス権を絶対モードで変更する方法

次の手順を使用して、アクセス権を絶対モードで変更します。

  1. ファイルまたはディレクトリの所有者でない場合は、スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    現在の所有者またはスーパーユーザーだけが、chmod コマンドを使用してファイルまたはディレクトリのアクセス権を変更できます。

  2. chmod コマンドを使用してアクセス権を絶対モードで変更します。


    $ chmod nnn filename
    

    nnn

    所有者、グループ、その他のユーザーのアクセス権をこの順序で表す 8 進数値を指定する。有効な 8 進数値については、表 16–5 を参照

    filename

    ファイルまたはディレクトリを指定する 


    注 –

    chmod コマンドを使用して ACL エントリを持つファイルのグループアクセス権を変更する場合、グループアクセス権と ACL マスクの両方が新しいアクセス権に変更されます。新しい ACL マスクのアクセス権は、そのファイル上に ACL エントリを持つ追加ユーザーおよびグループのアクセス権を変更する場合があるので注意が必要です。getfacl コマンドを使用して、すべての ACL エントリに適切なアクセス権が設定されていることを確認してください。詳細については、getfacl(1) のマニュアルページを参照してください。


  3. ファイルのアクセス権が変更されていることを確認します。


    # ls -l filename
    

例 — アクセス権を絶対モードで変更する

次の例では、公共ディレクトリのアクセス権が、744 (読み取り/書き込み/実行; 読み取り専用 ; 読み取り専用) から 755 (読み取り/書き込み/実行; 読み取り/実行; 読み取り/実行) に変更されます。


$ ls -ld public_dir
drwxr--r--  1 ignatz   staff    6023 Aug  5 12:06 public_dir
$ chmod 755 public_dir
$ ls -ld public_dir
drwxr-xr-x  1 ignatz   staff    6023 Aug  5 12:06 public_dir

次の例では、実行可能シェルスクリプトのアクセス権が、読み取り/書き込みから、読み取り/書き込み/実行に変更されます。


$ ls -l my_script
-rw------- 1 ignatz   staff    6023 Aug  5 12:06 my_script
$ chmod 700 my_script
$ ls -l my_script
-rwx------ 1 ignatz   staff    6023 Aug  5 12:06 my_script