Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

Timeout オプションの変更点

次の表では、Timeout オプションの変更点について説明しています。具体的に言うと、この sendmail オプションには、ident における新しいキーワードおよび新しい値があります。Solaris オペレーティング環境では、この表に表示されているキーワードのデフォルト値を変更する必要はありません。ただし、変更する場合には、keyword=value の構文を使用してください。この value は、時間の間隔です。次の例を参照してください。


O Timeout.keyword=value   # 構成ファイル
-OTimeout.keyword=value   # コマンド行
define(`m4_name', value) # m4 を使った構成記述

新しい sendmail.cf ファイルを構築する必要がある場合は、第 25 章「メールサービス (手順)」sendmail.cf 構成ファイルの構築 (手順) を参照してください。


注 –

セキュリティのリスクを少なくするために、このオプションをコマンド行から設定すると、sendmail はスーパーユーザーアクセス権を放棄します。


表 27–9 Timeout の新しい設定および改訂された設定

キーワード 

デフォルト値 

説明 

aconnect

0

m4 名 : confTO_ACONNECT

1 回の配信について、すべての接続が成功するまでの合計時間を制限する。最大値は指定されていない 

control

2m

m4 名 : confTO_CONTROL

制御ソケットの要求を完了するまでにかかる合計時間を制限する 

ident

5s

m4 名 : confTO_IDENT

デフォルトでは、30 秒ではなく 5 秒。IDENT パケットを欠落させるサイトへのメール送信が原因で発生する通常の遅延を防止する。最大値は指定されていない

lhlo

2m

m4 名 : confTO_LHLO

LMTP LHLO コマンドからの応答を待つ時間を制限する。最大値は指定されていない

queuereturn

5d

m4 名 : confTO_QUEUERETURN

now を含める。こうすると、キューにあるエントリを配信しないで、すぐに戻すことができる

resolver.retrans

状況により異なる

m4 名 : confTO_RESOLVER_RETRANS

リゾルバによる再伝送の間隔を秒で指定する。この間隔は、resolver.retrans.first および resolver.retrans.normal に適用される

resolver.retrans.first

状況により異なる

m4 名 : confTO_RESOLVER_RETRANS_FIRST

リゾルバが、メッセージをはじめて配信する際の再送の間隔を秒で設定する 

resolver.retrans.normal

状況により異なる

m4 名 : confTO_RESOLVER_RETRANS_NORMAL

リゾルバが、最初のメッセージ配信を除く、すべての参照を実行する際の再伝送の間隔を指定する 

resolver.retry

状況により異なる

m4 名 : confTO_RESOLVER_RETRY

リゾルバクエリーを再送する回数を設定する。この回数は、Timeout.resolver.retry.first および Timeout.resolver.retry.normal に適用される

resolver.retry.first

状況により異なる

m4 名 : confTO_RESOLVER_RETRY_FIRST

メッセージをはじめて配信する際にリゾルバクエリーを再送する回数を設定する 

resolver.retry.normal

状況により異なる

m4 名 : confTO_RESOLVER_RETRY_NORMAL

最初のメッセージ配信を除く、すべてのリゾルバ参照を実行する際に、リゾルバクエリーを再送する回数を設定する