リンカーとライブラリ

セグメントの内容

オブジェクトファイルセグメントは、1 つまたは複数のセクションで構成されます。ただし、プログラムヘッダーはこの事実には関与しません。ファイルセグメントに 1 つのセクションが存在するか複数のセクションが存在するかもまた、プログラム読み込み時に重要ではありません。しかし、さまざまなデータが、プログラム実行時や動的リンク時などには存在しなければなりません。以下に、セグメントの内容を示します。 セグメント内のセクションの順序と帰属関係は、異なることがあります。

テキストセグメントには、読み取り専用の命令/データが存在します。データセグメントには、書き込み可能のデータ/命令が存在します。すべての特殊セクションの一覧については、表 7–17を参照してください。

PT_DYNAMIC プログラムヘッダー要素は、.dynamic セクションを指し示します。さらに、.got セクションと .plt セクションには、位置に依存しないコードと動的リンクに関係する情報が存在します。

.plt は、テキストセグメントまたはデータセグメントに存在できます (どちらのセグメントに存在するかはプロセッサに依存します)。詳細は、大域オフセットテーブル (プロセッサ固有)プロシージャのリンクテーブル (プロセッサ固有)を参照してください。

.bss セクションには、SHT_NOBITS 型が存在します。このセクションはファイル領域を占めませんが、セグメントのメモリーイメージに与えられます。通常、これらの初期化されていないデータはセグメントの終わりに存在し、その結果、関連付けられているプログラムヘッダー要素において p_memszp_filesz より大きくなります。