Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

レルムとサーバー

各レルムには、主体データベースのマスターコピーを保守するサーバーが含まれる必要があります。このサーバーを「マスター KDC サーバー」と呼びます。また各レルムには、主体データベースの重複コピーを保持する「スレーブ KDC サーバー」が少なくとも 1 つ必要です。マスター KDC サーバーおよびスレーブ KDC サーバーは、認証の確立に使用されるチケットを作成します。

レルムはさらに 2 種類の SEAM サーバーを持つことができます。SEAM ネットワークアプリケーションサーバーは、Kerberos 対応のアプリケーション (ftptelnetrsh など) へのアクセスを提供するサーバーです。レルムは、NFS サーバーも持つことができます。NFS サーバーは Kerberos 認証を使用する NFS サービスを提供します。SEAM 1.0 または SEAM 1.0.1 をインストールすると、レルムには、Kerberos アプリケーション (ftptelnetrsh など) からアクセスされる SEAM ネットワークのアプリケーションサーバーがインストールされます。

次の図では、レルムの構成例を示します。

図 13–4 一般的なレルム

一般的なレルム「EXAMPLE.COM」です。1 つのマスター KDC、3 つのクライアント、2 つのスレーブ KDC、および 2 つのアプリケーションサーバーからなっています。