ufsdump コマンドで指定するダンプレベル (0–9) によって、どのファイルのバックアップが作成されるかが決まります。ダンプレベル 0 を指定すると、完全バックアップが作成されます。増分バックアップのスケジュール設定にレベル 1 から 9 までの番号が使用されますが、特に意味が定義されているわけではありません。レベル 1 から 9 は、累積バックアップまたは個別バックアップのスケジュール設定に使用する番号の範囲にすぎません。レベル 1 から 9 までが意味するのは、大小による相互関係だけです。下位ダンプレベル番号を使用した場合は、常に完全バックアップまたは累積バックアップが再開されます。次の例で、1 から 9 までのレベルを使用する増分ダンプの手順を示します。
日単位の累積増分バックアップを実行するのが、もっとも一般に使用されるバックアップスケジュールで、ほとんどの場合に推奨できます。次の例で、月曜日から木曜日までレベル 9 のダンプを使用し、金曜日にはレベル 5 のダンプを使用してプロセスを再開するスケジュールを示します。
前の例では、1 から 9 までの範囲内で他の番号を使用しても同じ結果が得られます。ポイントは、月曜日から木曜日まで同じ番号を使用し、金曜日にはそれより「小さい」番号を使用することです。たとえば、レベル 4、4、4、4、2 や 7、7、7、7、5 を指定してもかまいません。
次の例で、1 日分の作業内容のみを別々のテープ上で保存するスケジュールを示します。このようなバックアップは、日単位増分バックアップと呼ばれます。この場合、月曜日から木曜日までは連続するダンプレベル番号 (3、4、5、6) を使用し、金曜日にはそれより小さい番号 (2) を使用します。金曜日はレベル番号が小さいので、プロセスが再開されます。
前の例では、連番 6、7、8、9 の次に 2 を使用しても、5、6、7、8 の次に 3 を使用してもかまいません。番号自体の意味は定義されていません。この例が示しているように、連続した番号を並べることによって、それらの番号に意味が生まれます。