トランザクションボリューム内のマスターデバイスを拡張するためには、マスターデバイスがボリューム (RAID 0、RAID 1、または RAID 5) でなければなりません。
「Solaris ボリュームマネージャコンポーネントを作成するための前提条件 」と 「トランザクションボリュームの背景情報」を確認します。
マスターデバイスがボリューム (基本スライスではなく) の場合は、次のどちらかの方法でマスターデバイスに他のスライスを追加します。
Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ボリューム (Volumes)」ノードを開き、リストからトランザクションボリュームを選択します。 ボリュームを右クリックし、「プロパティ (Properties)」を選択してから、「コンポーネント (Components)」パネルを選択します。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
次の形式の metattach コマンドを実行します。
metattach master-volume component |
master-volume は、ロギングするファイルシステムが格納されているトランザクションボリュームの名前です。
component は、接続するボリュームまたはスライスの名前です。
詳細は、metattach(1M) のマニュアルページを参照してください。
マスターデバイスがミラーの場合は、個々のサブミラーにスライスを追加する必要があります。
マスターデバイスがスライスの場合は、そのスライスを直接拡張することはできません。 その場合は、次のようにします。
現在のトランザクションボリュームを削除します。
マスターデバイスのスライスをボリュームに含めます。
トランザクションボリュームを再び作成します。
この処理が終わったら、上記の手順に従ってマスターデバイスを拡張します。
# metastat d10 d10: Trans State: Okay Size: 102816 blocks Master Device: d0 Logging Device: d1 d0: Mirror Submirror 0: d11 State: Okay ... Submirror 1: d12 State: Okay ... # metattach d11 c0t2d0s5 d11: component is attached # metattach d12 c0t3d0s5 d12: component is attached |
この例では、トランザクションデバイス d10 を拡張しています。このマスターデバイスは 2 面の RAID 1 ボリューム d0 で、サブミラー d11 と d12 から構成されています。 そのため、サブミラーごとに metattach コマンドを実行します。 スライスが追加されたことを示すメッセージが表示されます。
UFS の場合は、マスターデバイスではなくトランザクションボリュームに対して growfs コマンドを実行します。 「ファイルシステムを拡張するには」を参照してください。
データベースなど、raw ボリュームを使用するアプリケーションは、独自の方法で領域を拡張できなければなりません。