Solaris ボリュームマネージャの管理

ソフトパーティションの保守

ソフトパーティションの保守は、他の論理ボリュームの保守と同じです。 次の各項でこの手順を説明します。

Procedureソフトパーティションの状態をチェックするには

手順
  1. 「ソフトパーティション構成の指針 」を確認します。

  2. 次のどちらかの方法でソフトパーティションの状態をチェックします。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ボリューム (Volumes)」ノードを開きます。 監視するソフトパーティションを選択し、「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択して、画面の指示に従います。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metastat コマンドを使って既存の構成を表示します。


      metastat soft-partition
      

      soft-partition はチェックしたいパーティションの名前です。


例 133 ソフトパーティションの状態をチェックする

この例では、ソフトパーティション d1 の状態をチェックします。このパーティションは 2 つのエクステントから構成され、RAID 1 ボリューム d100 上に作成されています。


# metastat d1
d1: soft partition 
    component:  d100 
    state: OKAY 
    size:  42674285 blocks 
             Extent              Start Block                Block Count 
             0                          10234                   40674285 
             1                       89377263                    2000000 
d100: Mirror 
    Submirror 0: d10 
    State: OKAY 
    Read option: roundrobin (default) 
    Write option: parallel (default) 
    Size: 426742857 blocks 

d10: Submirror of d100 
    State:  OKAY 
    Hot spare pool: hsp002 
    Size: 426742857 blocks 
    Stripe 0: (interlace: 32 blocks) 
        Device              Start Block  Dbase State        Hot Spare 
        c3t3d0s0                  0             No    Okay 
  

Procedureソフトパーティションを拡張するには

ソフトパーティション上にほかの論理ボリュームが構築されていない場合は、そのソフトパーティションに領域を追加できます。 空き領域を見つけ、パーティションの拡張に使用します。 既存のデータは移動されません。


ソフトパーティションを使用して別のボリュームを作成している場合 (RAID 0 ボリュームのコンポーネントの場合など)、そのソフトパーティションは拡張できません。 ソフトパーティションを収容するデバイスの領域を増やすことが目的であれば、通常、収容デバイスに他のボリュームを連結することによって目的を達成できます。 詳細については、「記憶領域の拡張」を参照してください。


手順
  1. 「ソフトパーティション構成の指針 」を確認します。

  2. 次のどちらかの方法でソフトパーティションを拡張します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ボリューム (Volumes)」ノードを開きます。 拡張するソフトパーティションを選択し、「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択して、画面の指示に従います。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metattach コマンドを使用して、ソフトパーティションに領域を追加します。


      metattach [-s disk-set] soft-partition size
      

      disk-set は、ソフトパーティションが含まれているディスクセットの名前です。

      soft-partition は、既存のソフトパーティションの名前です。

      size は追加する領域のサイズです。


例 134 ソフトパーティションを拡張する

この例では、ソフトパーティションに領域を追加してから、そのソフトパーティションにあるファイルシステムを拡張します。ソフトパーティションはオンラインでマウントされたままです。


# mount /dev/md/dsk/d20 /home2
# metattach d20 10g
# growfs -M /home2 /dev/md/rdsk/d20

Procedureソフトパーティションを削除するには

手順
  1. 「ソフトパーティション構成の指針 」を確認します。

  2. 次のどちらかの方法でソフトパーティションを削除します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ボリューム (Volumes)」ノードを開きます。 拡張するソフトパーティションを選択し、「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択して、画面の指示に従います。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次のいずれかの形式の metaclear コマンドを使ってソフトパーティションを削除します。


      metaclear [-s disk-set] component
      metaclear [-s disk-set] -r soft-partition
      metaclear [-s disk-set] -p component              
      

      ここで使用されているオプション、変数は次のとおりです。

      • disk-set は、ソフトパーティションが含まれているディスクセットの名前です。

      • soft-partition は、削除するソフトパーティションの名前です。

      • r は、論理ボリュームを繰り返し削除することを意味します。ただし、他のボリュームに使用されているボリュームは削除されません。

      • p は、指定したコンポーネント上のソフトパーティションを削除することを意味します。ただし、開かれているソフトパーティションは除きます。

      • component は、削除するソフトパーティションがあるコンポーネントです。


例 135 ソフトパーティションを削除する

この例では、c1t4d2s0 にあるすべてのソフトパーティションを削除します。


# metaclear -p c1t4d2s0