Solaris ボリュームマネージャの管理

Solaris ボリュームマネージャのデフォルト値の変更

Solaris ボリュームマネージャ構成では、次のデフォルト値が使用されています。

ボリュームの合計、名前空間、およびディスクセットの数のデフォルト値は、必要に報じて変更できます。 この節では、これらの値を変更する作業について説明します。

Procedureデフォルトのボリューム数を増やすには

/kernel/drv/md.conf ファイルの nmd フィールドは、使用できるボリューム数と、ボリュームが利用できる名前空間を割り当てます。 この作業では、デフォルトのボリューム数である 128 と、名前空間の デフォルトの範囲である d0 から d127 までを増やす方法について説明します。 デフォルト値より大きなボリューム数を構成する必要がある場合、この値は 8192 まで増やすことができます。


注意  注意

この数を減らした場合、前の数と新しい数の間にあるボリュームは使用不能になり、データを失うおそれがあります。 「md: d200: not configurable, check /kernel/drv/md.conf」というメッセージが表示された場合は、md.conf ファイルを編集し、この手順に従ってボリュームの数を増やす必要があります。


始める前に

「障害追跡の前提条件」を確認します。

手順
  1. /kernel/drv/md.conf ファイルを編集します。

  2. nmd フィールドの値を変更します。 設定できる最大数は 8192 です。

  3. 変更を保存します。

  4. 再構成のために再起動を行なってボリューム名を作成します。


    # reboot -- -r
    

例 223 デフォルトのボリューム数を増やす

ボリューム数として 256 が設定されている md.conf ファイルの例を以下に示します。


#
#ident "@(#)md.conf   1.7     94/04/04 SMI"
#
# Copyright (c) 1992, 1993, 1994 by Sun Microsystems, Inc.
#
#
#pragma ident   "@(#)md.conf    2.1     00/07/07 SMI"
#
# Copyright (c) 1992-1999 by Sun Microsystems, Inc.
# All rights reserved.
#
name="md" parent="pseudo" nmd=256 md_nsets=4;

Procedureデフォルトのディスクセット数を増やすには

この手順では、デフォルトのディスクセット数 4 を増やします。


注意  注意

ディスクセットがすでに設定されている場合は、デフォルトのディスクセット数を減らさないでください。 この数を減らすと、既存のディスクセットが使用不能になるおそれがあります。


始める前に

「障害追跡の前提条件」を確認します。

手順
  1. /kernel/drv/md.conf ファイルを編集します。

  2. md_nsets フィールドの値を変更します。 設定できる最大数は 32 です。

  3. 変更を保存します。

  4. 再構成のために再起動を行なってボリューム名を作成します。


    # reboot  -- -r
    

例 224 デフォルトのディスクセット数を増やす

5 つの共有ディスクセットを使用できるように設定されている md.conf ファイルの例を以下に示します。 md_nsets の値が 6 であるため、5 つの共有ディスクセットと 1 つのローカルディスクセットを使用できます。


#
#
#pragma ident   "@(#)md.conf    2.1     00/07/07 SMI"
#
# Copyright (c) 1992-1999 by Sun Microsystems, Inc.
# All rights reserved.
#
name="md" parent="pseudo" nmd=128 md_nsets=6;
# Begin MDD database info (do not edit)
...
# End MDD database info (do not edit)