GNOME 2.0 システム管理 (Solaris 版)

第 5 章 スクリーンセーバーの設定

この章では、スクリーンセーバーの設定を行う方法について説明します。この章では、スクリーンセーバーに利用可能なディスプレイの変更方法についても説明します。

概要

スクリーンセーバーは、画面が使用されていないときに、画面上のイメージを置き換えるアプリケーションです。GNOME デスクトップ用のスクリーンセーバーアプリケーションは、XScreenSaver です。 この節では、XScreenSaver アプリケーションの設定方法、スクリーンセーバーに利用可能なディスプレイの変更方法について説明します。

スクリーンセーバーの設定

デフォルトのスクリーンセーバー設定は、XScreenSaver ファイルに格納されています。このファイルは、次に示すように、プラットフォームごとに異なる場所に格納されています。


注 –

XScreenSaver アプリケーションでは、root としてログインしたユーザーは画面をロックできません。画面をロックできるようにするには、通常のユーザーとしてログインしてください。システム管理者特権を取得するには、端末ウィンドウを開いた後、su コマンドを使って root としてログインします。


プラットフォーム 

ファイルの場所 

RedHat Linux 

/usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/XScreenSaver

Solaris オペレーティング環境 

/usr/openwin/lib/app-defaults/XScreenSaver

スクリーンセーバーのアプリケーション設定を変更するには、「スクリーンロック」ボタンを右クリックして、「設定」を選択します。「XScreenSaver 」ダイアログが表示されるので、設定を変更します。スクリーンセーバー設定を変更すると、ホームディレクトリに $HOME/.xscreensaver ファイルとして格納されます。 スクリーンセーバー設定の詳細については、『GNOME 2.0 ユーザーズガイド (Solaris 版)』を参照してください。

/usr/openwin/bin/xscreensaver-demo コマンドを実行しても、「XScreenSaver」ダイアログを開くことができます。

すべてのユーザー用にデフォルトのスクリーンセーバー設定を行うには、XScreenSaver ファイルを変更します。また、「XScreenSaver 」ダイアログを使用して、 $HOME/.xscreensaver ファイルを作成し、そのファイルを XScreenSaver ファイルの場所にコピーすることもできます。

ユーザーのデフォルト設定を復元する場合は、そのユーザーのホームディレクトリから $HOME/.xscreensaver ファイルを削除します。$HOME/.xscreensaver ファイルが存在しない場合は、XScreenSaver ファイルのデフォルト設定が使用されています。


注 –

XScreenSaver のデフォルトの表示動作では、ブランク画面が表示されます。ブランク画面ではユーザーが困惑する恐れがあります。したがって、デフォルトの表示動作を変更することをお勧めします。


スクリーンセーバー設定の変更を有効にするには、以下のコマンドを使用してスクリーンセーバー設定を再読み込みします。

# xscreensaver-command -restart


注 –

このマニュアルの発行時点では、xset アプリケーションは、XScreenSaver で機能していません。スクリーンセーバー設定を変更するには、XScreenSaver ファイルまたは $HOME/.xscreensaver ファイルを変更します。


スクリーンセーバーディスプレイの変更

スクリーンセーバーアプリケーションでは、1 つ以上のスクリーンセーバーディスプレイを選択できます。 スクリーンセーバーディスプレイは、画面が使用されていないときに、画面上にイメージを表示するアプリケーションです。スクリーンセーバーディスプレイは、 XScreenSaver ファイルと $HOME/.xscreensaver ファイルに記述されています。

新しいスクリーンセーバーディスプレイを追加するには、ディスプレイの実行可能ファイルを /usr/openwin/lib/xscreensaver/hacks ディレクトリにコピーします。スクリーンセーバーディスプレイのコマンドを XScreenSaver ファイルまたは $HOME/.xscreensaver ファイルに追加します。ウィンドウ内ではなく、全デスクトップ上でスクリーンセーバーディスプレイを実行するのに必要となる引数を含めます。たとえば、スクリーンセーバーディスプレイをデスクトップ上に表示するのに、-root オプションを含める場合があります。

スクリーンセーバーディスプレイを無効にするには、設定ファイルで、スクリーンセーバーディスプレイのコマンドの先頭にマイナス記号 (-) を追加します。 以下の $HOME/.xscreensaver ファイルからの抜粋は、Qix (solid) スクリーンセーバーディスプレイを無効化した状態を表しています。

-		 "Qix (solid)" 	qix -root -solid -segments 100

Sun Ray™ シンクライアント上のすべてのユーザーのスクリーンセーバーディスプレイを無効にするには、/usr/openwin/lib/xscreensaver/hacks ディレクトリ名を hacks 以外の名前に変更します。

GNOME デスクトップでは、OpenGL スクリーンセーバーが提供されています。OpenGL ライブラリをインストールしているユーザーは少ないため、デフォルトでは、すべての OpenGL スクリーンセーバーディスプレイが無効に設定されています。 OpenGL ライブラリをインストールしているユーザーは、「XScreenSaver」ダイアログを使用して、 OpenGL スクリーンセーバーディスプレイを有効に設定できます。

いくつかのスクリーンセーバーは、デスクトップの内容を表示します。セキュリティ違反を防止するために、デスクトップの内容を表示するスクリーンセーバーディスプレイは米国サン・マイクロシステムズ社またはその関係会社配布の GNOME デスクトップには含まれていません。


注 –

XScreenSaver アプリケーションの PAM (Pluggable Authentication Modules) サービス名は、dtsession です。 この名前は、以前のアプリケーションと互換性を持つために使用されています。