GNOME 2.0 問題の解決方法 (Solaris 版)

第 8 章 パフォーマンスの強化

この章では、GNOME 2.0 デスクトップのパフォーマンスを改善するためのいくつかのヒントを提供します。パフォーマンスを改善するためのより詳細な情報は『GNOME 2.0 システム管理 (Solaris 版)』を参照してください。

8.1 Nautilus の設定の調整

ヒント 

Nautilus ウィンドウマネージャの設定を最適化することにより、GNOME デスクトップのパフォーマンスを改善できます。

作業 

  1. Nautilus ウィンドウを開きます。

  2. 「編集」-> 「設定」を選択します。

  3. 「パフォーマンス」を選択します。

  4. すべてのオプションが「ローカルファイルのみ 」または「表示しない」に設定されていることを確認します。

8.2 背景の設定の調整

ヒント 

GNOME デスクトップを速度の遅いネットワーク経由でリモートに実行する場合、デスクトップ背景の設定を調整すると、パフォーマンスを改善できます。 

作業 

  1. 「アプリケーション」メニューを開きます。

  2. 「デスクトップ設定」->「背景」を選択します。

  3. 「画像なし」 ボタンをクリックします。

  4. 「背景スタイル」ドロップダウンリストから「単色」を選択します。

8.3 ウィンドウフレームテーマの変更

ヒント 

ウィンドウフレームテーマをより基本的なものに変更すると、パフォーマンスを改善できます。 

動作 

  1. 「アプリケーション」メニューを開きます。

  2. 「デスクトップ設定」->「テーマ」を選択します。

  3. 「ウィンドウフレーム」タブをクリックします。

  4. 基本的なテーマ (Atlanta など) を選択します。

8.4 アプレットの削減

ヒント 

パネル内のアプレットの数を減らすと、パフォーマンスを改善できます。 

動作 

使用していないアプレットをパネルから削除します。 

8.5 透過的な端末ウィンドウ

ヒント 

背景が透過的な端末ウィンドウを使用すると、GNOME デスクトップのパフォーマンスに影響します。 

動作 

端末ウィンドウの背景が透過である場合、端末ウィンドウ内で次の作業を実行します。

  1. 「編集」メニューを開きます。

  2. 「現在のプロファイル」を選択します。

  3. 「効果」タブを開きます。

  4. 「なし (塗りつぶす)」オプションを選択します。

8.6 ウィンドウのワイヤーフレーム移動を有効化

ヒント 

ウィンドウをワイヤーフレームモードで移動すると、パフォーマンスを改善できます。 

動作 

次のコマンドを実行します。  

gconftool-2 -s /apps/metacity/sun_extensions/wireframe_move_resize -t bool true

8.7 mediaLib ライブラリのインストール

ヒント 

GNOME 2.0 デスクトップは mediaLibTM ライブラリをサポートします。これらのライブラリをインストールすると、GNOME デスクトップのパフォーマンスを大幅に改善できます。

動作 

このパッケージのインストールについては、次の mediaLib の Web サイトを参照してください。 http://www.sun.com/processors/vis/mlib.html

8.8 CDE アプリケーションパフォーマンスの改善

ヒント 

GNOME 2.0 デスクトップで CDE アプリケーションのパフォーマンスを改善するにはどのようにしたらいいですか。 

動作 

デフォルトでは、GNOME デスクトップセッションにログインしたとき、次の CDE アプリケーションは無効になっています。

  • dtdbcache

    dtdbcache はキャッシュを設定して、dtfile のようなアクションを使用する CDE アプリケーションの速度を上げます。キャッシュを設定していない場合、上記のようなアクションを使用する CDE アプリケーションの速度は落ちます。この機能を有効にするには、上記アプリケーションを手動で起動するか、起動スクリプトを使用します。次の作業を実行します。

    1. root としてログインして、次のファイルを開きます。/usr/dt/config/Xsession.Sun-gnome-2.0–fcs

    2. 次の行を削除します。 export SDT_NO_DTDBCACHE="1"

  • ttsession

    ttsessionTooltalk デーモンです。CDE では、ttsession は常に、ユーザーが最初にログインしたときに起動します。GNOME 2.0 デスクトップでは、ttsessionTooltalk を利用するプログラムを最初に実行したときに起動します。起動スクリプトを変更し、CDE の動作に戻すことができます。次の作業を実行します。

    1. root としてログインして、次のファイルを開きます。/usr/dt/config/Xsession.Sun-gnome-2.0-fcs

    2. 次の行を削除します。 export SDT_NO_TOOLTALK="1"

  • dtappgather

    dtappgather CDE Application Manager のサポートプログラムです。通常、このプログラムを GNOME デスクトップセッションで実行する必要はありません。しかし、このプログラムを実行する場合、dtappgather を手動で起動するか、起動スクリプトを使用します。次の作業を実行します。

    1. root としてログインして、次のファイルを開きます。/usr/dt/config/Xsession.Sun-gnome-2.0-fcs

    2. 次の行を削除します。 export SDT_NO_APPGATHER="1"